- Amazon.co.jp ・本 (598ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641165151
作品紹介・あらすじ
経済はなぜ成長するのか? 人類はいかにして生存してきたのか? 経済はいかに成長してきたのか? これらの問いを入口として,近代前から,分業,市場,貨幣といった経済学の用語のみならず,権力,文化,共同体等人文科学の基本的な概念も用いて俯瞰する歴史。
感想・レビュー・書評
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第51回アワヒニビブリオバトル「芽」で紹介された本です。
2019.04.02 -
想定読者は大学学部1〜2年生。通年の経済史基礎などの科目教科書として書かれたと言うが、社会人が読んでも十二分に面白いし、かなり歯ごたえがある。ページ数からして540ページ。自分は通勤のバスの中で読んだが、読み切るのに10日ほどかかった。
基本的な概念を身近な例を用いながらこれでもかというほどわかりやすく説明している箇所もあるのだが、一方でやや説明が雑かなと思われる部分もあり、こういうテキストはバランスが難しい。
個々の論点については一々書かないが、ユニークな教科書であることは間違いない。小田中直樹先生の『ライブ経済史入門』などと読み比べるのも面白いかと思う。 -
経済を欲望という軸から捉える。
大学のリベラルアーツ特集で取り上げられていた本だけあって、経済だけではなく多種多様な学問を総合的に「経済史」に落とし込んでいるため、好奇心が途絶えることなく540ページも難無く読めちゃった。 -
OT6a
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経済の定義がまず面白い。
人の際限のない欲望を皮切りに、ロジカルに歴史が説明されていく。
現状の社会のあり方を考えたい人にオススメ。 -
332||On
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【書誌情報】
『経済史 -- いまを知り,未来を生きるために』
著者:小野塚知二 (東京大学教授)
2018年02月発売
四六判並製カバー付, 598ページ
定価 4,320円(本体 4,000円)
ISBN 978-4-641-16515-1
Economic History: A clue to know today and live the future
経済活動を推し進めてきたものは何か? どこへ向かうのか?
経済はなぜ成長するのか? 人類はいかに生存してきたのか? これらの問いを入口に,今後も成長することは可能か、といった出口の問いに向けて,近代前から,分業,市場,貨幣といった経済学の用語のみならず,権力,文化,共同体等人文科学の基本的な概念も用いて,歴史を俯瞰する。
【目次】
序章 経済史とは何か
Ⅰ 導入──経済,社会,人間
1 経済成長と際限のない欲望
2 欲望充足の効率性と両義性
Ⅱ 前近代──欲望を制御する社会
3 総説:前近代と近現代
4 共同体と生産様式
5 前近代社会の持続可能性と停滞
6 前近代の市場,貨幣,資本
Ⅲ 近世──変容する社会と経済
7 総説:前近代から近代への移行
8 市場経済と資本主義
9 近世の市場と経済活動
10 近世の経済と国家
11 近世の経済規範
12 経済発展の型
Ⅳ 近代──欲望の充足を求める社会・経済
13 産業革命
14 資本主義の経済制度
15 国家と経済
16 自然と経済
17 家と経済
18 資本主義の世界体制
Ⅴ 現代──欲望の人為的維持
19 近代と現代
20 第一のグローバル経済と第一次大戦
21 第一次大戦後の経済
22 第二次世界大戦とその後の経済
23 第二のグローバル化の時代
終章 「現在」「未来」をどう生きるか -
これは面白い。経済とは何か、なぜ経済は成長するのか、その発展を段階を追って解説してくれる。個人的には利潤の経済発展への影響が理解でき、非常に有用だった。勧められて読んだが、自分もこの本を人に勧めたい。