山の神さま・仏さま 面白くてためになる山の神仏の話 (ヤマケイ新書)

著者 :
  • 山と渓谷社
3.48
  • (3)
  • (7)
  • (9)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 111
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784635510110

作品紹介・あらすじ

昔から日本の山は宗教と深く結びついている。山名や地名の由来はもとより山が与えてくれるパワーの存在を知れば知るほど山が好きになるに違いない。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 定期的に山の本を読んで、登山への気持ちを高めるのが好き。山に行くと、祠や、神社もしくは寺の名残と思われるような物、あるいは山が霊場とされていたり信仰の対象だったりする。しかし登るときにはそんな知識がなくて、知っていたらもっと楽しめたのではないかと思っていた。本書を書店で見たときに、具体的な山名と、わかりやすい解説があったので購入した。

    山を楽しむための本にもなるし、信仰や宗教に関することを学べるので、民俗学の本としても面白いと感じた。山岳信仰は神道と仏教、民間信仰などが合わさった物だということも本書でよくわかった。仏教のような神道のようなでもちがう感じを受けていた感覚は間違いではなかったと思った。
    そして改めて思ったのは、神道と仏教を厳密に分けたのは明治政府の廃仏毀釈令以降であり、それぞれの良いところを取り込んだ信仰が従来の日本の信仰なのかなと感じたこと。信仰は自由だけど、仏教と神道がごっちゃになっていることを悪いもののように言うのは、元は信者から出た話ではなく、当時の政府が押し付けた考えからかもしれない。

    印象に残ったこと
    ○山と里、昼と夜、時間や場所の境界に妖怪は現れる。

    ○景色を見てすごい!と感じること、崖下を見て怖い!と感じること、そういう心に強く訴える感動は、そこに神様がいるからという考え。(山への魅力を説明できるものかもしれない。)

    ○酒を作ったのは大山咋神。比叡山の守護神で、京都の松尾大社に祀られている。

    ○庚申塚・庚申信仰 更新の日の夜に、天帝に自分の悪口を告げ口されて寿命を縮められないよう徹夜をする。

    ○美ヶ原の美しの塔近くにある塩クレ場(!)。動物は塩分補給するために塩を食べるので塩を置いてある家に留まる。そんなエピソードの故事から盛り塩は商売繁盛に使われる。

  • 山の神などへの個人的エッセイというような本であるが、それにしては著者の経験が浅薄で、残念ながら読むに値しない。

  • たくさんの神さまや仏さまが出てきてすぐに忘れてしまいそうやけど、これから山登るときに神さまや仏さまを感じたり、新たな面で山登りを楽しめる気がする。

  • 山岳信仰のみならず、どの山にも、古事記に登場する神様とのご縁があったりする

  • トイレの仏様=烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)
    山で雨にあったら、竜神に清めてもらう日、と考える。
    燕岳、唐松岳、薬師沢小屋。

    山は一座二座。座はクラとも読む。33回忌50回忌を過ぎると元毛から近くの神社に住む。仏は近いご先祖さま、神は遠いご先祖様。

    紅葉狩りの語源=鬼の子紅葉を平維茂が打ちとった伝説から。真っ赤なもみじのエネルギーを体に取り込む行為。

    筑波山=イザナギイザナミ。
    戸隠、蟻の戸渡り。
    ヤマトタケル=大鳥神社。

    神社の数は8万社。コンビニは5万店。
    稲荷神社は3万2千社。稲荷は稲を担ぐ=商売繁盛。
    狐を祀っているのではなく、神の使い。
    八幡さまは4万社。第15代応神天皇。安産や子育て。大分の宇佐神社。石清水八幡社。鶴岡八幡宮。戦の神になった。

    七福神。大黒天、弁財天、羅紗門天はインド代表。
    寿老人、福禄寿、布袋は中国代表。恵比寿は日本代表。

    防府市の玉祖神社はレンズ、時計、宝石の神様。

    オオヤマイクイノカミ=酒の神様。スサノオの子孫。松尾神社。

    お賽銭は5円、15円、25円、45円ご縁がある、十分ご縁がある、二重にご縁がある、始終ご縁がある。

    早月尾根の登山口には、試練とあこがれ、と書いた石碑がある。

    諸行無常を感じれば、遭難事故の防止に役立つ。

    心の迷いを抱えて100年生きるなら、真理を知り静かに一日生きる方がよい。

    高尾山=十善戒。仏舎利塔の周囲の道に十善戒の道がある。

    修験道発祥の地・金峯山寺、役行者。蔵王権現が大切な存在。出羽三山、鳥海山、赤城山、筑波山、大山、弥彦山、富士山、立山、白山、白峰山、駒ケ岳、御岳山、浅間山、甘木山、伊吹山、石槌山、伯耆大山、英彦山、霧島山。

    前鬼後鬼は夫婦の鬼。5人の子供たちの祖先の一人が小仲坊の五鬼助。
    大峯奥駈道。順峰と逆峰。西の覗き、懺悔懴悔六根清浄。

    仏教で手を合わせる=右手は仏様、左手が自分。
    空海は高野山、東寺、四国八十八ヶ所霊場を開いた。
    四国遍路=密教。大半が舗装路。三大禅定(行場)45番岩谷寺=(受付で迫割禅定と申し出て鍵を受け取る)、73番出釈迦寺(捨身が岳禅定)、番外霊場三番慈眼寺の穴禅定。八八箇所+別格20寺=108箇所。

    高野山を女人禁制にしたのは修行が上の空になるから。
    高野山の寒さは厳しいので、酒を許した。

    北海道=カムイの住まう場所
    幌尻岳=大きい山という意味。尻は山。ポロは大きい。

    出羽三山=現在過去未来を歩く山。羽黒山、湯殿山、合算。
    シャリはお釈迦様の骨=仏舎利塔。寿司屋のご飯が似ているから。
    月山には、月読命=イザナギの子供がいる。
    イザナギからアマテラスとツキヨミ、スサノオが生まれた。

    栃木県の庚申山(足尾銅山近)。男体山と赤城山の神中禅寺湖をめぐってが戦った。男体山の神の勝利。その戦いの場が戦場ヶ原。
    孝子別れの処。コウシンソウ=食虫植物。庚申山荘。

    盛り塩は牛に塩分を補給するもの。寵愛を受けるために牛車が寄ってくる=お客様が寄ってくる。

    武甲山、宝登山(ほどさん)、三峰山。

    ツールドマウント富士。白糸の滝、天子ヶ岳、長者ヶ岳、田貫湖、朝霧高原の林道、毛無山、天ヶ岳、端足峠、本栖湖、精進湖、精進峠、三方分山、女坂峠、玉岳、西湖、毛無山、十二ヶ岳、金山、節刀ヶ岳、大石峠、河口湖方面、不動の滝、杓子山、二重曲がり、もみじ台、三国山、鉄砲木の頭。

    吉田の火祭りは富士登山の終わりを告げるもの。

    富士山=不死の山=不二の山。かぐや姫の不死の薬を埋めた。富士山のかぐや姫伝説。

    大月周辺の山。
    セーメーバン=晴明盤=安倍晴明(陰陽師)。権現山。
    桃太郎伝説=扇山、百蔵山、猿橋、岩殿山、九鬼山

    八ヶ岳=編笠山、権現岳、阿弥陀岳、真教寺尾根、地蔵の頭、台座の頭、天狗岳、地獄だけ、八柱山、天祥寺原。しらびそ小屋から見た天狗岳。大同心と小同心。

    奥穂高岳の神様は玄界灘からやってきた。
    北九州の安曇族が住み着いた=安曇村。
    明神、徳沢、横尾、ザイテングラート、奥穂山荘、奥穂高岳。

  • 山岳信仰にあらわされるように、日本の山は宗教との結び雨季が強いわけで、その紹介といった感じの本。軽く読めます。

  • 山の神や仏について知識が増えました。

全8件中 1 - 8件を表示

太田昭彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×