星野道夫 永遠のまなざし

  • 山と溪谷社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784635340205

作品紹介・あらすじ

1996年8月8日未明、カムチャツカ半島クリル湖畔、星野道夫のテントは、1頭のヒグマによって切り裂かれた!あれほどクマに深い理解と愛情を持っていたはずのミチオが、なぜクマに襲われなければならなかったのか?ミチオを知る人たちは、あまりに皮肉なその訃報に茫然となったまま、立ち尽くした。原因は単なる不注意や油断なのか?-その汚名をそそぐため、友人たちは奔走する。そして10年の時をかけ明らかにした事故の真相は、ミチオが最も嫌った、人間の愚かな行為にあった。志なかばだったミチオの目指したもの、私たちに問いかけた永遠のメッセージとは…。

感想・レビュー・書評

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  • mmsn01-

    【要約】


    【ノート】

  • 事故の真相は、誤った人間の行いのために野生の熊に影響を及ぼし、熊も星野さんの素晴らしく尊い命が奪われてしまったこと・・・
    とてもやるせない
    星野さんの残してくれた、愛と魂の詰まった
    極北の厳しい自然に生きる動物と人々の写真をもっとたくさん見たいです

  • 2013/4/12購入
    2016/12/25読了

  • 星野さんが何故死んだのかということを探った話。
    やっぱり他人の目線って大事だなぁ、と思った。星野さんが書いたものを読んだだけでは分からないこと、沢山ある。
    星野さんをちょっとでも批判している本は他には読んだことがない。

  • 動物写真家星野道夫の事を、恥ずかしながら知らずにいたのですが、去年年末に、大丸で見かけた写真展とその時読んでいた梨木香歩のエッセイ集『水辺にて』で立続けに名前を知り、心に引っ掛かっていた所へ、テレビのブックレビューでこの本の存在を知り、入手しました〜。

    星野道夫の最期の報道に疑問を持った、友人でありこの本を書いた小坂洋右・大山卓悠の、執念ともいえる情報収拾の結果、星野道夫の事故には、その周辺地域の人為的な原因が存在していた事をつきとめる。本の前半は10年に渡る調査の報告だけど、この本を読んで良かったと思えるのは、後半部分に、小坂、大山が敬愛する友、星野道夫のまなざし(タイトルにもなってるけど)についてを伝えている事。
    星野道夫その人はこの世にはいないけれども、その精神は間違いなく生きているんだと感じました。
    いや、ホント読んで良かった。◎

    しかし、ヒグマが生息している地域に住んでる人間として、自分も「ヒグマ」の事を全然知らないなぁと痛感。この本で紹介されてる『ベア・アタックス』と、先日13日に近代美術館で見た『アイヌ文様の美』でショックと共にもっと知りたいと思った北千島アイヌについての本『流亡 日露に追われた北千島アイヌ』、そして遅蒔きながら星野道夫の著作を読んでみたいと思います。

  • この本が書かれ、読むことができて良かった。
    中立性のある内容だと感じました。

    星野さんがヒグマに襲われて亡くなったと知ってから、どう受け止めて良いのか分からなくて心の一部が思考停止に陥っていたけれど、それがやっと落ち着いて、事実をきちんと受け止められる様になった感じがします。

    知床に行ったときに、ネイチャーガイドさんから、観光客が一度お弁当をあげてしまったばっかりに、人間を見つけると近寄るようになった熊が居て、
    危険になったので射殺されるしかなかった、と聞いたことを思い出しました。

  • 1996年8月8日未明、カムチャッカ半島クリル湖畔、
    星野道夫のテントは、1頭のヒグマによってきりさかれた!
    東京放送(TBS)「どうぶつ奇想天外」の発表に間違いないのか?
    不審に感じた友人2人が10年の時をかけ明らかにした。

  • 星野本の締めくくりに最後の一冊。
    確かにクマの知識が豊富なはずの星野道夫がどうしてクマに殺されたのか?ってのは、不思議ではあったけれど、この本がその答えを提示しているかといえば、ちょっと微妙かな。

    野生のクマが餌付けされていて、人間との距離感がわからなくなったクマに襲われたってのが、この本の言いたいことなのだと思うけれど、それでっ?って感じは否めない。内容の半分以上は、星野道夫の人となりを語っている。まぁ、ちょっとした著者と星野道夫とのエピソードは面白かったりもしたけれど。

  • やっぱり、おわったことを
    いくら考えても、正しい答えはないのだな。

    どのような状況だったかを知りたかったので
    前半部分は、ドキュメントとして、よかった。

  • 10年前に、テレビ番組の取材中にヒグマに襲われ急逝された星野さん。テレビ局の発表しか情報が無かったカムチャツカで起きたその事故は、いったいどういう状況でどうして起きてしまったのか。テレビ局の発表では、狂った人喰い熊が経験を過信した写真家を襲った、というような正確でない印象だけが世に浸透していってしまう、、、それが事故の全てであるとは納得出来ないと、2人の友人が中心になり、辛抱強く丁寧な努力により、起こってしまったことの再構築を試みた本です。

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著者プロフィール

小坂洋右(こさかようすけ)1961年札幌市生まれ。旭川市で小中時代を過ごす。北海道大学文学部卒。英オックスフォード大学ロイター・ファウンデーション・プログラム修了。アイヌ民族博物館学芸員などを経て北海道新聞記者に。現在、編集委員。著書に『破壊者のトラウマ――原爆科学者とパイロットの数奇な運命』(未來社)、『流亡――日露に追われた北千島アイヌ』(北海道新聞社)、『アイヌを生きる文化を継ぐ――母キナフチと娘京子の物語』(大村書店)、『〈ルポ〉原発はやめられる――日本とドイツ その倫理と再生可能エネルギーへの道』(寿郎社)、『日本人狩り――米ソ情報戦がスパイにした男たち』(新潮社)、『星野道夫 永遠のまなざし』(山と渓谷社)、『人がヒトをデザインする――遺伝子改良は許されるか』(ナカニシヤ出版)などがある。北海道庁公費乱用取材班として新聞協会賞、日本ジャーナリスト会議(JCJ)奨励賞を受賞。『原発はやめられる』で第27回地方出版文化功労賞奨励賞(ブックインとっとり主催)を受賞。

「2015年 『大地の哲学 アイヌ民族の精神文化に学ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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