人を襲うクマ 遭遇事例とその生態 カムエク事故と最近の事例から

著者 :
  • 山と渓谷社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784635230070

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  • 近年、熊の被害が増えている。
    特に本州のツキノワグマの被害が多い。
    登山やタケノコや山菜狩りで山に入って被害に遭うケース。
    また人里や街中に出没するケースもある。
    熊の個体数が増えているという説と山中の食べ物が枯渇していて仕方なく降りて来ているという説がある。被害に遭った人達も関係者もおしなべて無暗な殺処分は控えるべきだと主張している。
    熊の生態は、まだまだ不明な点が多く、遭遇しない工夫が一番ということ。
    出会ってしまったらなすすべはなく、頸動脈と頭を守るしかない。
    熊のスピードには付いて行けず、顔を狙って爪で薙ぎ払うという、そのダメージは計り知れない。
    いずれにしても登山など、山に入る時は熊の存在を想定しておくことが大事だということ。

  • 登山やトレッキング、ハイキング、山菜採りに出かけられる方は一読を。
    どこでも、誰でも熊に出会う可能性があるということが分かる。今まで大丈夫だったからと言ってこれからも大丈夫な保障はどこにも無いのだと思い知らされる。
    クマの恐ろしさが半端ではないことがうかがえる。
    体験談や事例報告は、戦慄が走るほど生々しく、実際に想像すると、体験された方々もそうだが「もう駄目だ」「これで死ぬんだな」と恐怖と絶望が入り混じることだろう。
    特に、第1章の日高のカムイエクウチカウシ山のヒグマ襲撃事件が凄まじかった。(この事件について知りたくてこの本を手に取ったのだ)ヒグマの執着心が凄まじかった。そして事件の被害者の残されたメモが余計にリアルさを物語る。

    昨今、クマの生息地が、開発や人間の都合による植栽で食べ物が失われており、餌を求めて行動範囲が今までとは違ったものになっている。そして、クマの駆除もハンターが少なくなったり、また、簡単に駆除することはできなくなってきているため、個体数が増えているという。
    これを読んでしまうと、もう登山やハイキングは怖くて行けないかも。

    もし、運悪く遭遇し、攻撃され、防御するときは、顔や頸を攻撃してくるそうなので、首の後ろを手で組んで肘を顔の横につけて首と頭をしっかり守り、うつ伏せになる姿勢が良いらしい。

    でも、出来れば出会いたくない。
    自分の比較的近所の散策できる森でも、数年前から、ポツポツとクマの目撃情報が相次いでおり、もう散策する勇気がない。散策にとても良い森なのだが。

  • クマこっわ!一撃のダメージがでかい上に、狙ってくるのが顔というのがまた厳しい....。出会わないことがいちばんで、出会ってしまったら逃げられるかは運次第。

  • ハイキングに行かれる方は一度は目を通していたほうがいいです。

  • 山行中、何度か熊に出くわした。有峰から太郎平に登る道すがらの曲がり角を曲がったところで、親子熊にばったり。手が届くほどの距離だったが、向こうが驚いて藪に逃げてくれた。

    本当に運が良かったのだということを、この本を読んで痛感した。

  • 文章が云々、というより、事例が怖い。クマが怖い。
    登山などの際には、まさかと思っても、熊にあうかもしれないという自覚が必要だという警告の書。最悪、襲われたら頭と首だけ守ろう・・・。クマに反撃して「ある程度反撃には効果がある」とか言える人たちは、本当にすごいと思う。そして襲われたにもかかわらず「クマの住処に入り込んだのは我々だから」と言える謙虚さもすごい。
    熊が食害目的で人を襲う習性を身につけたら恐ろしいな。。。

  • 著者の山岳遭難の本を読んでいるため、こちらも読んでみた。過去事例が途中ででてくるが、それ以外は解説などが多く、熊に興味があるわけではないので少しつまらなく感じた。

  • ただ事例が挙げられているだけで微妙

  • 熊は強い…

  • 読了。
    三毛別の巨大ヒグマとかは勿論のこと、ラブラドールくらいの熊でもこんな怖いんだ…と背筋が寒くなる実話集。クマの殺傷能力は、もう人間ごときがどうこう出来るレベルじゃない事がよくわかる。
    これを読んだら、くまのプーさんとかくまモンとか笑ってられなくなる。
    まして況や、冗談でも「キミィ!熊と戦いたまえ!」などと言ってはならない。

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著者プロフィール

1961年埼玉県生まれ。ノンフィクションライター。長野県山岳遭難防止アドバイザー。山岳遭難や登山技術の記事を、山岳雑誌「山と溪谷」「岳人」などで発表する一方、自然、沖縄、人物などをテーマに執筆活動を続けている。おもな著書に『ドキュメント 生還』『ドキュメント 道迷い遭難』『野外毒本』『人を襲うクマ』(以上、山と溪谷社)、『山の遭難――あなたの山登りは大丈夫か』(平凡社新書)、『山はおそろしい――必ず生きて帰る! 事故から学ぶ山岳遭難』(幻冬舎新書)などがある。

「2023年 『山のリスクとどう向き合うか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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