- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623087860
作品紹介・あらすじ
「わらじ医者」として京都・西陣をくまなく歩き、同僚・住民とともに独自の地域医療を切り開いた早川一光。本書は、2018年6月に亡くなるまで約2年半の間続いた、京都新聞での好評連載を書籍化。長女による聞き書きを通して、「わらじ医者」が人生の最後に考えた、医療のあり方、老いとの向き合い方、人生論などを縦横に伝える。第? 部では、最期を看取った家族・娘の視点で、父・早川一光の療養生活・医者人生を振り返る。在宅医療の先駆者からのメッセージ、決定版。
[推薦のことば]
二人で話すとき、いつも一光先生は静かで生真面目であった。講演での快活さとユーモアはなかった。ずっとそれが不思議だった。どっちが本当なのだ?!
本書は先生の最晩年の言葉と姿を、長女が赤裸々に紹介。陰もあれば陽もある。真面目だげどユーモアもある。強気もあれば弱気もある。医者の誇りと普通の老人としての戸惑い。それらを知って、私の謎は解けた。どちらもが一光先生なのだ。いっそう先生の言葉が心に沁みる。
高見国生「認知症の人と家族の会」顧問(前代表理事)
感想・レビュー・書評
-
何事でも極めた人はユーモアがある。それに常に自分の行動を検証するよねぇ。やっぱり、死は孤独で怖いんやなぁ。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「こんなはずじゃなかった」この言葉に、深い意味はあるしない。自分が死ぬ間際にまで、京都放送でのラジオを思ってくれていたなんて知らなかった。どうして、地元のラジオを聴いていなかったのかと後悔してしまった。
自分が死ぬ間際に、ここまでコミカルにかつ楽しく過ごせるかと思ったら出来ない気がしたけれど、こうなりたいと思った。ただ、私は独身なのだ。 -
早川一光先生が語り掛けてくれる第一部
第一部は、聞き書きというスタイルで早川一光先生の想いを伝えていきます。
聞き書きであるからこそ、病気に罹ってからの早川一光先生の想いがよりリアルに、直接的に伝わってくる。そして、口語体だからこその読みやすさで、まるで、早川一光先生が自分に語り掛けてくれているのではないかという感覚にさえ陥ります。
娘の視点から「早川一光」を語る第二部
父である早川一光先生との思い出も交えながら、病気に罹ってからのその様子を早川さくら先生が語ります。
入院中、在宅療養中、そして亡くなったとき。娘である著者がその様子を見て、何を思い、どう葛藤したのか、そして、どう決断したのかを知ることができます。
「こんなはずじゃなかった」とは「こんなはずじゃなかった」タイトルにもなっているこの言葉の意味たち、そして、最後にはその言葉がどうなったのか。
生きるとは、死ぬとは。本書を読んでいただいた皆様に、在宅医療に貢献した早川一光先生の死生観、そして、残されるものの想いが伝わってほしいと思います -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50203907 -
498||H||B10049212