〈日中戦争〉とは何だったのか:複眼的視点

制作 : 黄 自進  劉 建輝  戸部良一 
  • ミネルヴァ書房
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623079957

作品紹介・あらすじ

日中戦争は、両国の近代史における最大の不幸であり、また現代の日中関係の原点でもある。歴史認識の和解を視野に入れ、日本・中国・台湾の研究者が「あの戦争」をさまざまな角度から分析する。両国を戦争へと導いた力学、そして戦争の実態を明らかにし、さらに日中戦争がその後、両国の発展にいかなる影響を与えてきたのかを検討する。

感想・レビュー・書評

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  •  13本の各論文はそれぞれ本文は約十数頁程度なので、つまみ食いでも読みやすかった。
     第1部「戦前」は、日中(蒋介石政権)が反共提携できず対立に至った様を、第2部「戦争期」は、戦争自体について様々な視点から、第3部「戦争から戦後へ」は、この戦争と戦後との関わりなどを描いている。
     特に読んだのは、第2部中では、日中戦争をマルチの視点から捉える2論文。戦争初期は国民党政権はナチスドイツとの提携すら考えていたという田嶋論文と、中国(汪精衛政権と蒋介石政権それぞれ)は戦争によって対日・対米不平等条約を改正できたとする馬暁華論文だった。
     また第3部中では、蒋介石の「以徳報怨」はありつつも国民政府内では厳しい要求が議論され、しかも戦後国際体制の中で果たされなかったという段端聡論文と、一方で「以徳報怨」及び一定の協力があいまった旧日本軍人の送還・招聘政策を描く鹿錫俊論文だった。

  • 東2法経図・開架 210.74A/H98n//K

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