- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623048434
作品紹介・あらすじ
本居宣長、吉田松陰、福澤諭吉、徳富蘇峰、吉野作造、丸山眞男…この国で展開した思想、知識人群像の光と影。近世儒学や国学の遺産を継承しつつ、近現代日本の知識人が時代の課題にいかに応えようとしたかを明らかにする。荻生徂徠や本居宣長などの近世思想に始まり、ペリー来航から冷戦終焉まで150年間を主たる対象とした日本政治思想の通史。
感想・レビュー・書評
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主として近代から現代にわたる日本政治思想史の流れを概観している入門書です。なお2020年現在、増補版が刊行されているようです。
まずは導入として、近世における政治思想史における主要なトピックがとりあげられたあと、近代以降の日本が経験した大きな社会の変革と、それにともなう政治思想史のさまざまな潮流が解説されていきます。福沢諭吉の政治思想の複雑な性格を、抽象的な理論のなかでのみ読み解くのではなく、時代状況とリンクさせつつ「民権」と「国権」のあいだで揺れ動きながら対応しようと試みていたことを明らかにする一方、中江兆民のルソー受容に現代の共同体主義に通じる観点を見いだすなど、理論と状況のあいだをつなぐような洞察が随所に示されているのが印象的でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
院生のみんなと購読会という形で読んだ。掘り下げるきっかけを提供してくれる本。当然ながらこの本は思想面について書かれた本であるため、進むたびに歴史的背景や事実を追っていくのが大変だった。歴史もあわせて勉強できた点でも読んでよかった。日本とは何か、日本人とは何か、ちゃんと議論できるようになりたい。
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[ 内容 ]
本居宣長、吉田松陰、福澤諭吉、徳富蘇峰、吉野作造、丸山眞男…この国で展開した思想、知識人群像の光と影。
近世儒学や国学の遺産を継承しつつ、近現代日本の知識人が時代の課題にいかに応えようとしたかを明らかにする。
荻生徂徠や本居宣長などの近世思想に始まり、ペリー来航から冷戦終焉まで150年間を主たる対象とした日本政治思想の通史。
[ 目次 ]
第1部 近代国家の確立(近世思想の遺産;開国の衝撃;明治維新と「国体」の創造)
第2部 大日本帝国の興亡(欧化と国粋;帝国主義と社会主義;デモクラシーからマルクス主義へ;窓力戦下の政治思想―満州事変から「大東亜戦争」へ)
第3部 戦後政治とその変容(戦後政治体制の成立;五五年体制とその変容;「終わり」の時代)
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