依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか

  • みすず書房
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622096023

作品紹介・あらすじ

これは「病気」なのか? それとも、差別や疎外に苦しむ者に刻印されたスティグマなのか? 本書は、研修医になってすぐにアルコール依存症に陥った精神科医が描く依存症の歴史である。自らの回復体験、患者の体験、過去の有名無名の人々の体験を遡るとともに、医学や科学のみならず、文学、宗教、哲学、社会学にまで踏み込んだ豊饒な歴史叙述によって、失敗に彩られた人類の依存症対策史を詳らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • サブタイトルが素敵

    依存症と人類 | みすず書房
    https://www.msz.co.jp/book/detail/09602/

  • アルコール・薬物の依存症対策史。著者自身が重度のアルコール依存であった過去を持ち、時折そのエピソードが挿入されます。欧米の対策や依存症への差別などかなりしっかりとした内容が紹介されています。読み応えありますがエピソードがふんだんに盛り込まれており読みやすい。

  • 自らも重度のアルコール依存症に苦しみ、そこから回復した米国の精神科医が綴る、薬物依存を中心とした“依存症の人類史”である。

    豊富な専門知識と臨床経験、当事者性を兼備した、稀有な一冊だ。

    著者が10年を費やして調べたという依存症対策の歴史(≒薬物規制史)が辿られていく。その合間に、自らのアルコール依存症との戦いを振り返る記述が挿入される。依存症の人類史であると同時に、切実な個人史でもあるのだ。

    強烈なエピソードの連打で、単純に読み物としても面白い。

  • 現象をよりよく理解するためには科学が役立つが、しばしば脳を超えたあらゆるものが万事を決定するということを理解する謙虚さが必要なことも肝に銘じなければならない。
    これに尽きる。

    良書でした。

  • 東2法経図・6F開架:493.74A/F28i//K

  • ▼東京大学附属図書館の所蔵状況(UTokyo OPAC)https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003651693

  • アルコールと薬物依存症から回復した精神科医の著者の経験と依存症の歴史について書かれている。
    著者の体験は生々しく、一歩間違えば誰にでも起こり得ると感じた。
    酒、タバコ、カフェイン、スマホ、薬、ジャンクフード、砂糖など合法でも依存性のあるものが身の回りに溢れているので付き合い方を考えるきっかけになった。

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著者プロフィール

(Carl Erik Fisher)
依存症専門医、生命倫理学者。コロンビア大学臨床精神医学助教授、法律・倫理・精神医学部門勤務。瞑想とマインドフルネスを用いた統合的アプローチによる依存症治療を中心に、精神科の個人診療を行っている。コロンビア大学のサイエンス・ライティング集団「ニューライト」に所属し、「ニューヨーク・タイムズ」「ワシントン・ポスト」「ガーディアン」などに寄稿している。

「2023年 『依存症と人類』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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