第一印象の科学――なぜヒトは顔に惑わされてしまうのか?

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622087625

作品紹介・あらすじ

すばらしい本だ。
――ダニエル・カーネマン(プリンストン大学教授)

トドロフの研究は、楽しくて、すこしショッキングだが、もっと深い含意をもっている――われわれの意思決定と行動の多くは無意識のものであり、われわれには知られていないのだ。恐ろしくも楽しい本。
――デヴィッド・バーン(トーキング・ヘッズ)

・ 選挙結果は顔つきで予測できる。
・ 赤ちゃんはすでに信頼できる人を知っている。
・ 採用試験に面接は必要ない。
・ 人は自分の部族のメンバーに似た者を信用する。

「私たちが読み取っている地図は…私たち自身の中にあり、自らの文化、個人的経験、バイアスによって形作られたものだ。それは他者の顔を読み取るときに出現する。こうした地図の意味はつかみどころがないものであるにもかかわらず、私たちは読まずにいられない。乏しい情報から過大な意味を引き出して顔の価値を作り出しているのは、実は私たち自身なのだ。本書は、いかにして人は世界で一番面白い地図を作り出すかについて語るものである。この地図とは、すなわち顔の地図だ」(プロローグ)。
印象の数学的モデルを構築することによって、数々の成果をあげてきた研究者による、顔研究のすべて。

感想・レビュー・書評

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  • 定量的な科学的アプローチに基づき第一印象の分析がなされており納得感があった。
    第一印象といったとき、その多くは顔にフォーカスが当たりがちだが、実際には顔のみならず体つき、姿勢、ポーズ、ファッションといった様々な要因により統合的に形作られるものだということが分かった。
    また、食生活・睡眠状況による血色や普段の表情から形作られる表情筋も第一印象へ大きく影響することがわかった。
    顔の作りを変えるのは難しいけど、笑うことを意識したり食生活や睡眠を改善することで印象を良くする方法はあるようなので、改善出来るところは改善していこうと思う。

  • 印象はイんバクトあります。
    人柄は評価大。色々あって回りが決める?かと思い
    ‼️
    ん…憎めない!
    ほっとけ・ない!
    ヒトって居まして。
    解るけど、それだではないかしら!って

  • 人は顔の印象によって無意識にその人がどんな人か判断するようにできている。

    実際、この本に出てくるどちらがどう見えるかをなんとなくで判断したら結果的に多くの人が判断する方を選んでいた。

    このことを知っておくだけでも、ひとを外見だけで決めつけず、一息置くことができるだろうし、逆にどう見られたいかはある程度操作できるので、良さげ。

  • 人の顔からその人の性格等を見極めることは、偶然より少しマシなくらいしか出来ない。
    しかし、第一印象の影響は大きいので、見せかけに騙されないことが必要だ。
    採用面接は顔を極力見ないようにして決めることにしたい。

  • 数多くの図表があり、自分が実験に参加しているような気分で読み進められる本。

    自分が「顔」について考えていたこと。
    他人の顔からわかると思っていたこと…。
    それが科学的に不正確なものであると知る。

    刺激的で興味深い事実・データが随所に散りばめられていて、読んで損はない一冊。

  • 面白いけど難しかった!

    結局人は顔「だけ」では識別できなくて、予めの情報とか身体の動作とかと一緒に認識しないと、その人の性格とかはわからない。

    ただ赤ちゃんとかは顔を最初に認識していて、顔に反応する。

    その人が真顔で怒った顔、悲しい顔してたら、かなりの確率でそういう風に考えてる時間が長い。

    2秒程度あれば人はその人の印象を決めてしまい、しかもそれはその後もほとんど変わらない。

    自分と同じような顔の人を人は自然と信用する。

    んー、印象に残ることはかなり書いてあったけど、じゃあ実際の生活でどう活かそうと考えるとどう活かせばいいか難しい。

    ただ元々目とかを合わせるのが苦手だったけど、この人の性格はどんなだろうと考えてると自然に目も合わせられるようになってるかも。

    オーデンのスモーカーズフェイスは印象的だった。タバコ吸うとビタミンCが不足して顔の弾力感とかが無くなり、皺が増える。見た目が老けると健康状態も悪いと思われる。
    人は顔の情報を重視するものだとみんな思い込んでいる。本来はその行動とかも背景にあるにも関わらず。逆手にとれば顔さえ良ければ「ハロー効果」が効いてしまう。健康な顔であれば割と印象全てが良くなる疑惑。

  • 選挙結果が顔みてわかるという実験をした人の本
    私たちはみな、顔つきのステレオタイプ;頭の中の絵を共有している。顔写真を見て人を当てるゲームでは選択結果が非常に一貫していた。
    知的水準が高いとみなされた顔(相関関係はほぼゼロ);困惑でなく感じの良い表情、よりさっぱりした外見
    信頼出来る、親切、正直、愛想がいいといった性格特性において同じように評価される顔、投資したいと思われる;落窪んでいない目、太すぎない眉毛、明るい顔色、中ぐらいの顔の幅、ポジティブな感情の出現、ポジティブな表現をほのめかす、女性的
    犯罪者タイプ、信頼できないタイプ;支配性モデルの顔、顎が大きく、目が小さく、目とまゆの感覚が狭まる
    従属的;童顔、目と眉の間が広がる
    絵に書いた顔の実験;口の位置は最も重要;高い位置にある口;幸福、若さ、非知性的、活力がないという印象
    感情の表現には目より眉
    狡猾;幸せな口と怒った眉
    口元の笑みは目も笑っているように見せる
    女性的;肌の表面が明るい、目と唇のコントラストが強い
    馴染みの顔を好む。自分に似た人を好む
    幸福な顔に似た顔;情緒的に安定し、社交的で、席イン能力があり、信頼出来る顔として知覚された
    心の状態は人の見かけを変える。
    感情の習慣的な表出は顔に跡を残す
    体が引き締まっている人は皮膚への血液供給量が増加しているから肌が赤みがかってみえ、人はこうした色の手がかりに敏感に反応する。色味の操作によって顔の魅力と健康度を高める
    頬の下の脂肪;内臓脂肪も抱えている可能性が高い

  • ふむふむ

  • 装丁が綺麗で知的好奇心がぐっと高まり、でも買おうかどうか迷ってしまう値段。歴史経緯的な記載が多く、観相学=手相のようなノリで買うと後悔するかも。図書館で借りました

  • レビューはブログにて
    https://ameblo.jp/w92-3/entry-12517247008.html

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著者プロフィール

プリンストン大学心理学教授。プリンストン脳科学研究所、プリンストン大学ウッドロウ・ウィルソン・スクールにも所属。第一印象研究の第一人者。研究は『ニューヨーク・タイムズ』『ガーディアン』『デイリーテレグラフ』ほか多数で紹介されている。著書『第一印象の科学』(Princeton University Press, 2017, 中里京子訳、みすず書房、2018)。

「2019年 『第一印象の科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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