建築の前夜――前川國男論

著者 :
  • みすず書房
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 19
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622085461

作品紹介・あらすじ

「東京に戻って、すでに一ヵ月半が経ちました。そして現在、私は、私がいない間の日本で、何が起って何が起ろうとしているのかを理解しようとし始めています。見るもの聞くものすべてが恐ろしいほど嫌気がさします。今日では、もし私たちが真剣に、取り巻くすべての現実の条件と状況を見つめるなら、私たちには、二つの選択肢しか残されていません――ニヒリズムになるか、左翼になるか」
(前川國男、ル・コルビュジエ宛書簡)

ル・コルビュジエのもとで学び、帰国後レーモンド事務所を経て独立した建築家・前川國男(1905-1986)の前半生、敗戦までの軌跡。「日本趣味を基調」という募集規定にあえて逆らった案により一躍モダニズム運動の旗手として脚光を浴びた東京帝室博物館(現・東京国立博物館)コンペ、代々木か明治神宮外苑か駒沢か――IOC総会で開催決定後も主競技場の敷地が二転三転するなか岸田日出刀のもとで練りあげた幻の「第12回オリンピック東京大会」会場計画、当初の前川案から紆余曲折を経て坂倉準三の手に委ねられ、建築部門グランプリを受賞したパリ万博日本館、前川が審査員に加わり丹下健三が一等当選を果たした日米開戦後の大東亜建設記念営造計画、そして戦時下最後のコンペとなった在盤谷日本文化会館ほか日本近代建築史上重要な設計競技やプロジェクトの実相を水面下の動きとともに浮かびあがらせ、戦時下の体制への建築家の関与や抵抗をも検証した決定版資料である。収録図版約200点。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/67451

  • ☆ふーん。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

松隈洋(まつくま・ひろし)

建築家。1957年生まれ。1980年、京都大学工学部建築学科卒業後、前川國男建築設計事務所に入所。2008年より京都工芸繊維大学教授。工学博士(東京大学)。 DOCOMOMO japan代表、文化庁国立近現代建築資料館運営委員。著書『ルイス・カーン――構築への意志』(丸善1997)『近代建築を記憶する』(建築資料研究社2005)『坂倉準三とはだれか』(王国社2011)『残すべき建築――モダニズム建築は何を求めたのか』(誠文堂新光社2013)、編著『前川國男 現代との対話』(六耀社2006)、共著『建築から都市を、都市から建築を考える』(岩波書店2015)ほか。

「2021年 『建築家・坂倉準三「輝く都市」をめざして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松隈洋の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×