- Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622071228
作品紹介・あらすじ
これまであまり語られたことのなかった自伝的な事柄と自らの家系に連なる異能の人々についての省察。震災の傷跡からの奇跡的な復興とその問題点。癒し・ボランティア・家族について広大な地平から見通した諸論考。青春時代に心ときめかした読書体験の詳細と日本語についての透徹した考察。そして、その晩年お互い精神的に深く交歓した須賀敦子や夭折した安克昌をはじめとするかけがえのない師・友人・弟子たちとの交遊。5部構成、全33編よりなる、珠玉のエッセイ集成。
感想・レビュー・書評
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Amazon、¥1850.
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この人の著書を読むのが初めてなのに、自伝風の物語と、あちこちの寄稿を集めた本、というのはちょっと失敗だったかと思った。
阪神大震災についての著書もある精神科医。
この人がしきりに、自分の文体がある程度に確立されたのは……と書いているんだが、私の感性鈍く、受け取れなかった。
しかし、「安」さんへの追悼文で、ようやくわかった。
簡潔で、うつくしい。
追悼文で、その人がしのばれるうつくしさだ。
p98より
「医は仁術なり」という言葉は「お医者さんは非常に親切であれ」ということではなくて、「仁」という儒教の道徳に基づいた非宗教人だけに医術を許すということである。ただし日蓮宗は狐憑きを治療してよいなどいくつか例外はある。 -
烏兎の庭 第三部 箱庭 12.29.07
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto03/diary/d0712.html#toki -
須賀敦子と中井久夫に交流があった、ということをこの本で初めて知った。それだけでも読んだ甲斐があった。
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大好き中井先生のエッセイ。もう何をとっても素敵です。こういう医者が日本にいると思うと仕事もやる気でる。