生きづらさについて考える

著者 :
  • 毎日新聞出版
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本棚登録 : 404
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620325989

作品紹介・あらすじ

今の日本の社会は本当に風通しが悪い。生きづらい時代だ。読むと気が滅入りそうなのに、生きる力が湧いてくるウチダ式ニッポン再生論!

感想・レビュー・書評

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  • 選挙では誰に投票するのか? - 内田樹の研究室
    http://blog.tatsuru.com/2022/06/19_1305.html

    『生きづらさについて考える』(毎日新聞出版) - 著者:内田 樹 - 内田 樹による内容紹介 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
    https://allreviews.jp/review/3740

    生きづらさについて考える | 毎日新聞出版
    https://www.mainichibooks.com/books/humanities/post-123.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      『生きづらさについて考える』単行本あとがき - 内田樹の研究室
      http://blog.tatsuru.com/2022/12/12_10...
      『生きづらさについて考える』単行本あとがき - 内田樹の研究室
      http://blog.tatsuru.com/2022/12/12_1001.html
      2022/12/12
  •  著者曰くとおり「これはさまざまな媒体に書いたエッセイのコンプレーション本です」。主に2018年~19年にかけての文章が多いですが,2011年や2015年ごろのものもあります。
     これまた著者も書いているように,今回の本に収められているのは政治問題が主なので,ちょっと先行きが暗くなります。日本は落ちるところまで落ちるのかなと…。
     興味深く読んだのは,「隣国に学ぶことを忘れた日本」「日本社会全体が株式会社化している」(特に教育界については「『教育』まで株式会社化したこの国の悲劇」にも詳しく説かれている)「天皇というフィクション『天皇主義者』宣言について聞く」などです。特に,著者の天皇制論については,なかなか興味深かったです。
     上にはあげませんでしたが,定年後のことについて書かれた「定年後をどう生きるか」での一文が気に入ったので紹介しておきます。

     リタイアすることの最大のリスクは,「現場を失う」ことです。メディア経由の情報しか触れることができず,加工される前の「生もの」の現実との接点を失うことです。それについて退職者は十分に危機感を持った方がいい。(226ぺ)

     われもまた退職組。現場との直接の関係は持っていたいものだし,持つようにしています。

  • 天皇制について、新教出版社のクリスチャンと思われる記者のインタビューが、本気で話の内容を深めて理解しようという記者の強い意思が感じられて、読んでいてドキドキするくらいの緊張感だった。この記事だけでも、本書を読んで良かったと思った。 

  • 2020/12/31 内田樹☆☆☆生きづらさについて考える
    教養主義に立脚 佐高信・金子勝と同じく政権に直球を投げる
    安倍政権は言葉を否定しているので、気にも掛けないが
    本質を突き続ければ、必ず強固なピラミッドも崩れ始める

    1.「社会的共通資本の価値・重要性」 宇沢弘文・岩井克人先生 塩野谷祐一先生にも
     主流派経済学=新古典派経済学の体制擁護・非公正さから民意は離れている
     新自由主義の跋扈は、竹中平蔵氏のおカネを巡る胡散臭さにもとうに気がついている

    2.高齢化時代の新しい福祉社会国家のビジョンも描けず
     世代・ジェンダー・人種など様々な「断層」を作らざるを得ない体制の矛盾
     基本に「収奪のメカニズム」があり、「格差の拡大」が必然であることは、
     体制の腐敗・自壊をもたらすのは、古代より中世・近世の王制と変わらない
     
    3.教育の劣化(184)
     海外からは厳しい評価 国内では無視 戦前と同じ空気
     管理肥大化 現場に責任を押しつけ 現場は疲弊
     安倍政権で加速 

  • 難しい話を
    できるだけ平易に語ってくれる
    そういう書き手は
    たくさん存在するけれど
    この人の語り口が
    私には何となく腑に落ちる。

    もちろん言っていることに
    賛同できる部分も
    そうでない部分もあるけれど
    それを踏まえても
    ちゃんと聞いておきたいな…
    という気がするのです。

  • 作者が様々な媒体に書いたエッセイを纏めた作品集。読み進めるうちに、あまり展望が見えない日本社会の実態が見えてくる。

  • 3.8

  • 現在の天皇は「公共」というものを体現している、というお話が面白い。昔は「能力や実績さえあれば多少性格や行動がねじ曲がっていても」と思いましたが、社会を維持するには誰かが「公共」を体現して見せる必要があるのか…

  • 内田氏の本は、いいところを突いてくるんだよなあ。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。神戸女学院大学を2011年3月に退官、同大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論、教育論、映画論など。著書に、『街場の教育論』『増補版 街場の中国論』『街場の文体論』『街場の戦争論』『日本習合論』(以上、ミシマ社)、『私家版・ユダヤ文化論』『日本辺境論』など多数。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰している。

「2023年 『日本宗教のクセ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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