- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620323510
作品紹介・あらすじ
こんな奴でもこんなに大丈夫に、ちゃんと輝ける瞬間が訪れるから!若者から熱狂的に支持されるミュージシャンがその半生を詩人とともに感情のヒダまで結晶化させた、言葉の起爆装置。
感想・レビュー・書評
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P83の文章が印象的。
以下、引用。
傷つけられても、誤解されても、私は私の信じる美しさを貫く。
この一文が、彼女の生き方を表していると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最果さんがあとがきで、「大森さんの人生に奇跡は一つもない」と書いていた。大森さんの人生に奇跡はない。どんな時も目の前のことを全部自分ごとにして、痛みを伴いながら進んできたのが少しずつ拡がっていって今に繋がっている。
読んでいて、文章が書きたくなった。音楽が聴きたくなった。音楽をしたくなった。色んなものに触れたくなった。色んな人に触れたくなった。全部を肯定したくなった。
「何にも阻害されず、発信された感情を誰かが享受して、それがまた感情を生んで。新たな価値観を生み続ける世界」そう大森さんが望んだ世界観たいと思った。そんな世界の一員になりたいと思った。 -
大森さんの歌を歌うことへの執念の裏にあるもの、それがよくわかって、面白かった。
今後大森さんの音源を聴くたび、ライブをみるたび、この本に書いてあったことを思い出すんだすのだろうな。
旦那さんからのプロポーズの言葉、かっこよすぎ!! -
若者から熱狂的に支持されるミュージシャン・大森靖子がその半生を、詩人・最果タヒとともに感情のヒダまで結晶化させた、言葉の起爆装置。
「ネットでは、自分のことをなんて言われているか気になってエゴサーチばかりして、悪口は見つけて読んでおきたかった。ずっと、最初から、無名の言葉なら、表情なら、平気だなんて、思えなかった。1人1人の生きている時間。それ、そのものに敏感でいつづけることが私の音楽で。いつまでも、私はきみと1対1でいたい」
――本書より
「大森さんはただ目の前の世界を生きて、その瞬間の自分を生きて、だからこそ、こうしてすべてのものをたった1つの身体に積み上げて、ここまで来た人だ。奇跡なんてない。すべては彼女の身体に、そして人生に、つながっていた。私は、この『日常』そのものをくりかえして、そして『奇跡』そのものになった人を他に知らない」
――「あとがき」(最果タヒ)より
<目次>
●第一部 生きる私
●第二部 歌う私
●あとがき 最果タヒ
●あとがき 大森靖子
著者について
大森靖子(おおもり せいこ)
1987年生まれ、愛媛県出身。ミュージシャン。美大在学中に音楽活動を開始。2013年にアルバム『魔法が使えないなら死にたい』『絶対少女』を続けざまに発表。圧倒的なライブパフォーマンスで注目を集める。2014年、エイベックスからメジャーデビューし、アルバム『洗脳』発表。2015年、全国ツアー後に妊娠を発表。10月に無事、男児を出産する。2016年、活動を本格再開する。2月にシングル発表予定。
最果タヒ(さいはて たひ)
1986年生まれ。詩人、小説家。2006年、現代詩手帖賞を受賞。2007年、詩集『グッドモーニング』上梓。同作で中原中也賞を受賞(当時、女性では最年少)。2012年に詩集『空が分裂する』、2014年に詩集『死んでしまう系のぼくらに』発表。後者で現代詩花椿賞を受賞。2015年、小説『かわいいだけじゃない私たちの、かわいいだけの平凡。』『星か獣になる季節』発表を皮切りに、小説家としても精力的に活動する。
故郷の愛媛やいじめにあった学校が嫌いで、授業中に飛び交う手紙を勝手に読むぐらいキラキラしている同級生のことが知りたかった。女の子や音楽に夢中だったけど、その場しのぎで盛り上がりたいとかそれだけの欲求のために音楽を消費する周りが気に入らず自分が歌いたいから音楽に夢中で銀杏BOYZの峯田さんの影響でブログを書くなど自己表現を初めた学生時代。ヤンキーのような格好でないと外出出来ず、恋愛がよく分からなくなってみんなが読んでいる少女漫画や音楽に共感出来ず、武蔵野美術大学に入学するも、「アートの中にいる俺かっこいい」という生徒ばかりで馴染めず無力無禅寺で音楽活動を始めた頃。東日本大震災の後に自分がすっきりするために歌っていたのが、そこで聴いてくれている一人一人の命のために歌わなければならないと思うようになったこと。きゃりーぱみゅぱみゅから、周りのかわいいものを自分なりに消化して作っていく方法を知り突破口が見えたこと。炎上に対する考え「有名人になることは、自傷行為か?」「上手く立ち回って、弱音を吐いた奴らだけ守られるなんて、間違ってる」、ひとつひとつの仕事に全力でかわいいアイドルとしてやり遂げようとする道重さゆみに対するリスペクト、歌詞を書く時のこだわりは瞬間ごとその瞬間に弾ける言葉を選ぶそして周りのことを俯瞰で見て吸収してその人が振り向くような歌詞を書くこと、アルバム「魔法が使えないなら死にたい」のカバーをめぐる騒動の真相、結婚出産秘話、ファンに対する「キミがどれほど美しい命を生きているのか、鏡のように私は歌で見せたい」「ボロボロだったとしても、あなたの人生のすべてがYESだってせめて音楽の中で言いたい」という想い、感情を爆発させて嫌われても良いから自分の表現したいことを貫くという信念まで赤裸々に表現した熱い自伝。代表作「マジックミラー」「PINK」「新宿」「hayatochiri」「魔法が使えないなら」など今まで発表した曲の歌詞も解説も収録されているし、大森靖子が越えてきた人生の階段そしてマグマのような愛がつまった自伝です。個人的には、大森靖子が学生時代1人でお弁当食べていたり、転校する度に周りの要求に過剰適応したり、知識やイメージだけで元ネタはこうだろなんて音楽をまともに聴いていないヤツラに対する異議申し立てまできっちり書いていることに、共感しました。
「きみは生きていて、そのことはとても大事なことだから、私はそのままきみと向き合いたい」「傷つけられても、誤解されても、私は私の信じる美しさを貫く」 -
本物。
靖子ちゃんはすごいな。どうやったら言語化できるんだろう。
中2くらいでLINE Musicの体験でせーこちゃんのマジックミラーを聴いた。
一回インタビューで、「自分のことを歌っているわけではない」って言ってるのを見てショック受けたけど、今は徐々にわかってきた。 -
音楽を聴いたことないけど読んだ。ただの彼女のヒストリーに違いないのに小説だった。赤裸々に語られるリアリティのある彼女が面白かった。
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かっこいい
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曲きいたことなかったけど興味があったので、プレゼントしてもらった
個性的な人っていいなと思った -
彼女の素がでていた。多分大体を正直に伝えてくれているような気がします。ぶっとんでる感性かもしれないけど、逆に信じられるというか。芯は通っていて、とても魅力が詰まっているなと思った。ぜひ曲を聴いてみよう。