- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620322902
作品紹介・あらすじ
万人に必ず訪れる最期の日。原因不明の病で死の淵をさまよった中村うさぎと、いわゆる「鈴木宗男事件」で社会的に殺されかけた佐藤優。異色の2人が贈る「死の入門書」がついに解禁。死は終わりか、救いか、それとも…。
感想・レビュー・書評
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クセ強めなお二人による対談形式の一冊。
理知的かつ俗っぽい、いろんな意味で濃い人生を歩んでいるお二人の、思いがけないほどの読みやすさにビックリ!!
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読みやすさ★★★★★
学べる★★★
紹介したい★★★
一気読み★★★★★
読み返したい★
2人の宗教対談も以前面白く読ませていただいた。
知性があり、思想、思考、経験値が自分からかなりかけ離れている人の対話は単純に面白い。テーマが死という普遍的なものであるため、私のような庶民でも読みながら考察できる。 -
ふんだんに出てくる小ネタや、少し変わった思考方法に、読んでいる最中は「なるほど!」と思い、面白く読んだが、読後は、不思議なほど何のインパクトも残らない。
私は、家族(一族)の看取りを何度か経験しているので、「死」の傍観者としては知見があり、余計、そう思うのかもしれない。
酒席の小ネタになりそうな話がちょこちょこ出てくるので、時間潰しにはいいかなと思う。
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死に関しては、肉体の限界は超えられないという物理的な事実から考える必要がある。だから、意識がなくなった後、その意識がまた別の世界で生き続けるかのような宗教感は、私には馴染まない。佐藤優もこの点に関しては歯切れが悪い。当然だろうが。臨死体験には、その国の文化的背景が影響するため、これは死後の世界を見たとは言えない、と佐藤優は言う。意識が断絶していないのだから、これは夢を見ているのと同じと言える。従い、このコメントには賛成だ。論点は死後の世界だが、これを想像するのは自己満足の域だろう。
うさぎと佐藤優の対談本。死について語る。この2人が好きだから雰囲気を楽しめるが、死後の世界については生きている誰が語ろうが、残念ながら真実ではない。 -
時事ネタが多く、あまり「死」について追求されていないのは残念だった。臨死体験を経て、死に対してもう少し奇抜な感性を展開してくれるのでは、という中村さんへの期待も悪い意味で裏切られてしまった。「死ねば終わり、絶対無」なんて小学生でも言いそうだけど、結局そんなもんなんだろうか。
死とは関係ないが、サイコパスの人が抱く「クラスメイトは人間ではなく学校の備品と同じだ」という感覚が面白いと感じた。自分は多分サイコパスではないが、「世界には自分しか存在していないんじゃないか」みたいな空想をよくするので、そういうものと少し近い思考なのかもしれない。 -
親のお金に頼らず大学院の修士課程まで行くと、1000万円くらいの借金ができてしまう。奨学金を利用した場合、20代前半で有利子1000万円の借金を背負うことになる。毎月6~7万円返済して15年。人生の可能性がかなり制約されてしまう。加えて大学院を出てもなかなか思った就職はできない。そうなると自己破産ということになる。同い年くらいの成功している人間を引きずりおろすことに残りの人生をかけるという鬱屈した人間ができてしまう。社会的な死が若者を追い詰めている。そして、「お前は既に死んでいる」と宣言されているような格差社会に放り出される。死をテーマに死の意味、生きる意味を考え、死に寄り添うのが本書。せめてもの救いが誰もが一度は死ぬという平等。読む人の心を救ってくれる。
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自意識のマッチポンプ。という表現がオモシロイ。ポンプが働かないと犯罪者になる。犯罪者に学ぶべき点は多いと感じた。あと必要なのはこだわりを捨てて、無責任に生きる事だな。それが長生きの秘訣。
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面白かった。2人のやり取りが軽妙で読みやすい。
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日本で、キリスト教的視点の対談が読める事は少な目だと思う。
貴重な1冊。