人生を変えてくれたペンギン 海辺で君を見つけた日
- ハーパーコリンズ・ ジャパン (2017年1月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784596551177
感想・レビュー・書評
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(引用)
冒険好きの若き英国人教師トムは南米旅行中、近くの海岸に立ち寄った。待ち受けていたのは重油にまみれ浜辺で生き絶える無数のペンギン。だがその中にただ一羽生き残っていたペンギンがいた。助けられたペンギンは彼に懐いたのか海に帰ろうとせず、やがて“フアン・サルバドール”と名付けられ、トムがはたらく学校の屋上で暮らすように。教師とペンギン、ふたりか最高の親友になるまでを綴った実話。
ペンギンの実話なんて初めてで、ドキドキしながらページをめくっていました。ペンギン好きの私としてはたまらない小説です。
最初はトムに対して警戒をしていますが、こびりついた重油を丁寧に洗い流していると次第に敵対心が消え、「そういうことだったの?やることはやった?」と言うように見つめてくる姿が愛おしい。
ペンギンは私の思っていた以上に賢い生き物だったのだと、この小説を読んで分かりました。フアン・サルバドールはよく人の声を聞き、反応を見ています。
読み終えたあとは私もフアン・サルバドールと友達になった気持ちでいたので思わず涙してしまいました。このあいだ読んだ『セーヌ川の書店主』とどっちが良かったかと聞かれたら一二を争うくらい好きな小説。
あと、途中途中に挟まれているフアン・サルバドールのイラストも表紙に負けず可愛らしいのでぜひ読んで欲しい。個人的にはオートバイにちょこんと乗った姿のイラストが一番好きです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ペンギンとの別れの場面で、ふとドラえもんを思い出していた。大人になったのび太がドラえもんを子供時代の友達だといっていたこと。
出会いと別れなんて当たり前すぎるけど、「ありがとう」や「お世話になりました」と面と向かっていえるのは割と奇跡みたいなことで。
そして。やはり記録って大事だよな。音声や映像として。会記憶を補完してくれるものとしても。
映像が残っていてよかった。 -
1970年代、まだ二十代だった著者は冒険を求めてイギリスからアルゼンチンへ英国系男子寄宿学校の教師として渡る。学校には教師用の住まいも用意されており、休暇中にアルゼンチンや周辺の国を旅してまわっていた。そんな休暇中の旅行で行った隣国ウルグアイで重油にまみれたペンギンと出会う。たくさんのペンギンが重油まみれで死んでいる中で一匹だけ動いているのを見つけてしまう。借りていたアパートに連れ帰り、ふろ場で必死に油を落とす。最初は激しく抵抗されるが、やがて信頼してくれるようになり、アルゼンチンへ連れて帰り寄宿舎の屋上で飼うことになる。
ペンギンは集団で暮らし仲間意識がとても強い鳥だそうだ。ペンギンはファン・サルバドールと名付けられ、学校中の人々(生徒・職員・教員)に愛され、ファン・サルバドールも学校の人々を仲間として意識していたようだ。著者は、動物園に任せることや、自然に返す道も模索するが、結局ファン・サルバドールは、みんなに愛され寄宿学校で幸せな生涯を過ごした。
五十年前のアルゼンチンは政情が不安定だったうえに、パソコンどころか電話事情さえ現代とは比べ物にならない頃だった。そんな中で、英国からアルゼンチンを目指した青年と、人間の過誤で死にそうだったペンギンとの愛らしくもてんやわんやの日々を楽しく読んだ。 -
運命の出会い。
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イギリス人教師が、アルゼンチンの学校で教えていた時に飼っていたペンギンをとりまく、当時の生活の話。旅行先のウルグアイで見つけた油まみれのペンギンをアルゼンチンの学校の寄宿舎に連れ帰り、ペンギンと過ごした日々を中心に、南米各地への冒険談を交えて語っている。人懐っこいペンギンの生態、生徒との触れ合いなど、心温まる体験談。
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この本は著者のトム・ミッチェルさんが20代の頃に経験したことを40年後に振り返って綴ったものです。
アルゼンチンの全寮制男子校で教師をしているトムさんは、ある日休暇中に訪れたウルグアイの海岸で大量のペンギンが重油とタールにまみれて死んでいる悲惨な光景を目撃します。しかし、その中でたった1匹だけ生き残ったペンギンがいました。このペンギンとの出会いがその後のトムさんの人生を大きく変えていきます。
トムさんが重油とタールを洗い流し、すっかりキレイになった後もそのペンギンは海に帰ることなく、トムさんの後ろをよちよちとついてきてしまいます。この理由は本の最後に明らかになるので、ぜひ読んで確かめてみて下さい!
そしてトムさんはそのペンギンをアルゼンチンに連れて帰り、学校の屋上で飼うことになります。そこで、この人懐っこく聞き上手なペンギンはすぐに人気者になり、生徒や教師など多くの人々と関わり、様々なことを教えてくれ、多くの人々を救ってくれます。
とても心温まるストーリーで、文章もユーモアが溢れており、思わず笑顔になれるようなところがたくさんあります。個人的にはトムさんと生徒たちのやりとりもすごく好きなのでぜひ読んでほしいです。
冒険好きなトムさんの冒険談もドキドキ・ワクワクさせてくれます。
また、アルゼンチンの不安定な政治状況下での生活や環境問題への危惧など考えさせられる部分もあります。
この本を読めば、ペンギンの可愛い仕草に癒され、ペンギンのことがさらに好きになること間違いありません!
読んで良かったと思える本なので、ぜひ一度手に取ってみて下さい!
11月28日ビブリオバトル チャンプ本
蔵書なし
spring-
読み終わった後に、ほっこりするような気持ちになる本が読みたいと思っていたので、是非読みたいと思う。ペンギンの可愛さにも癒されたい。
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読み終わった後に、ほっこりするような気持ちになる本が読みたいと思っていたので、是非読みたいと思う。ペンギンの可愛さにも癒されたい。
パオパオ2017/12/05 -
ペンギンがトムさんの後ろをついて離れなかった理由がとても気になりました。ペンギンのかわいさやトムさんの冒険談、ペンギンと生徒たちとの交流など...ペンギンがトムさんの後ろをついて離れなかった理由がとても気になりました。ペンギンのかわいさやトムさんの冒険談、ペンギンと生徒たちとの交流など、レビューを読んでいてとても面白そうな出来事が盛りだくさんだと思ったので、是非一度読んでみたいです。
にたま2017/12/05 -
紹介された後、読んでみたが、ペンギンが可愛い!しぐさや様子が伝わってくる文章で楽しく読めた。子どもたちとの触れ合いもまた良い。個人的にはペン...紹介された後、読んでみたが、ペンギンが可愛い!しぐさや様子が伝わってくる文章で楽しく読めた。子どもたちとの触れ合いもまた良い。個人的にはペンギンを帰す場所を探しに行く旅部分の記述はあまりなくてもいいかなと思った。
kame
2018/11/13
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すごく読みたく思ってた一冊。
ようやく図書館から手元に届き、一気に惹き込まれました。
人とペンギン、
種族を超えた愛の溢れる繋がりに心が温まると同時に、
突然訪れた別れに涙しました。
サルバドールを描いたイラストが本当に愛らしかった。 -
遡ること40年ほど前の実話。
当時アルゼンチンで教師をしていたイギリス人の筆者は旅先のウルグアイの海岸で重油にまみれた多数のペンギンの死骸から一羽の瀕死のペンギンを見つける。
葛藤の末にこのペンギンを助けることを決めた筆者。悪戦苦闘の末に何とか一命を取り止める。すっかり元気になったペンギンは思いもよらない行動特性で周囲を幸せにしていく。
忙しい日々のなかで一息つきたいときに手にとってみるといいかも。