人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本 (扶桑社新書)

著者 :
  • 扶桑社
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594083380

作品紹介・あらすじ

食べログ3.7以上の店を経営するプロも唸った!
有名チェーン絶品メニューのカラクリを明かす

多くの人が普段から利用するであろう「飲食チェーン店」。
「チェーン店なんておいしくない」
「安くて便利だから仕方なく使うだけ」
「時間も金もないからこんなところで飯を食べている」
といったネガティブなイメージを持っている人が多いのではないだろうか。

 しかし、複数の飲食チェーンを経営するプロは、チェーン店は実は「宝の山」だと指摘する。

サイゼリヤのオリーブオイルと粉チーズがスゴい!
本格派デニーズのデリーチキンカレー!
バーミヤンラーメンのスープはダシが絶品!
マクドナルドの肉はケッチャップ抜きがうまい
ご飯が食べたくなる松屋のニンニクの秘密etc
.
 筆者が実際食べて見つけた知ると行きたくなる秘密が満載の1冊だ。

=============【著者プロフィール】=============

稲田俊輔(いなだ・しゅんすけ)
鹿児島県生まれ。関東・東海圏を中心に和食店、ビストロ、インド料理など幅広いジャンルの飲食店25店舗(海外はベトナムにも出店)を経営する円相フードサービス・専務取締役。自身は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に業態開発や店舗プロデュースを手掛ける。イナダシュンスケ名義で記事をグルメニュースに執筆することも。和・洋・エスニック、ジャンルを問わず何にでも食いつく変態料理人として、またナチュラルボーン食いしん坊として、ツイッター(@inadashunsuke)などで情報を発信し、サイゼリヤに対する投稿などが度々話題になっている

感想・レビュー・書評

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  • 著者の『おいしいものでできている』を読みオモシロかったので新書である本著をサクッと読んだ。画一化の象徴であるチェーン店について深掘りしていてとても興味深かった。どこの県の国道沿いにも同じようなレストランやファーストフードチェーンしかないことを憂いてはや数十年。その画一化の中での進化を見過ごすのは本当にもったいないと思えた。当然個人経営のお店を真っ先に応援したい気持ちはありつつ著者のようにチェーンの良さを最大限まで堪能したいなと感じた。
     チェーン店を安かろう悪かろうで下に見る風潮の中で著者が目をつけたのはサイゼリヤだった。2023年現在、サイゼリヤをメタ的に本格イタリアンだと考えてベタ褒めするのは当たり前になっているが著者が火付け役のよう。提供されるメニューの美味しさに加えて顧客側のカスタム要素を根掘り葉掘り教えてくれていた。特に無償提供されている調味料を最大限に活用するテクニックの数々は今すぐ真似したくなるやつだった。ただ読了後に食べに行ったものの本著が書かれたときと状況が異なっており調味料はかなり縮小されており残念…とはいえ本著を読むことでサイゼリヤだからこそ楽しめるメニューを知れるので有用なのは間違いない。
     冒頭かなりのボリュームで説明されるサイゼリヤと同じように、さまざまなファストフード、ファミレスについて延々と書かれていて、いずれの論考も興味深かった。行ったことない店はほとんどなく身近なメニューに関する新たな価値観の提示があるので、食べたことあるものだとしても改めて食べたくなる。個人的には松屋のパンチの効いた味に関する歴史を紐解いた章が納得度が高かった。またチェーンではないものの、どの街にもある中華料理屋、インドカレー屋についても背景含めて細かく解説されていて勉強になった。「ベタ」はバカにされがちだけども、その先を見つめられるような著者のような視点は忘れずにいたい。

  • 書かれた当時と状況は変わってしまっている部分があるものの、だいぶ興味深く読んだ。
    面白い。

    文体や表現などに誤りや不自然な箇所が見られて若干気になった。

  • サイゼやガストなど、外食チェーンの知られざる凄さを語る一冊。特に、冒頭にあるサイゼ愛が凄い。著書の推奨するサイゼのフルコースは一度は試してみたいな。ひとに教えたくなるネタも多し。いいですね。

  • めちゃくちゃ面白かった~!ゲラゲラ笑いながら読んだ。イナダ先生は文才があるのだ。だからTwitterも面白いんだね。
    松屋行きたい~

  • サイゼリヤはなるほど

  • サイゼリヤ編はもちろんのこと、マクドナルド節、松屋節、バーミヤン節も素晴らしく、挙げ句の果てに「さわやかvsブロンコビリー徹底比較」節は見出しを見た瞬間に顎が外れそうなほど笑ってしまった(この本を読み終えるときには倍ダブチを買ってきてアサヒ生ビール缶と一緒に食べていた)。
    話の内容の巧みさもさることながら、ここ30年のチェーン店の限定メニューを、さも食べて覚えていることが当たり前であるかのように持ち出し、論じてみせるあたりに、職業的食い道楽の面目躍如があるように見えた。まるでここ半世紀の演劇の演出論を複数の公演を全部踏まえた上で語るような、そういうともするとスノッブな風合いさえ出てくるような語り口、それがファミレスほかチェーン店の限定メニューでも可能であり、マウント要素たりうるのだと(本人はマウントしてるつもりはなくて本当に好きで覚えてるだけなんだろうけど)圧倒させられた。著者の稲田さんが言う通りにチェーン店を舐めずに向き合うことで、食事の楽しみは増えるはずだと思えたのは収穫だった。その辺のなんてことないチェーン店の限定メニューのことを、数十年後まで語り継ぐかも知れないと言う思いで注文することなんてこれからどれだけあるだろう。そんな食い道楽的にスケールのデカい想像をさせられる本だった。 

  • これは新書版「メシばなタチバナ」です。

    「メシばなタチバナ」とは、チェーンの牛丼店
    などの歴史や、そのメニューの変遷の歴史を語
    る人気漫画です。

    そしてこの本も、チェーン店のビジネス的な観
    点でのスゴさを語るのではなく、「こういう隠
    された楽しみ方ができる」というスゴさがある
    というのを語っているのです。

    例えばサイゼリヤ。

    サイゼリヤでは普通の調味料としてオリーブオ
    イルがあります。このオリーブオイルを使って
    既存のメニューを「味変」させるテクニックを
    語っています。

    チェーン店も侮れない。明日の昼には行ってみ
    るか、と思う一冊です。

  • 飲食チェーンのビジネスモデルじゃなくて味に着目した本は珍しいかも。
    この本を読んでからチェーン店に行ってみたけど、やっぱり普通に美味しい以上の感想が出てこなかった。もともと食べ物にそんなに興味がない。
    最近の飲食チェーンの味のクオリティが上がったのは確かだと思うけど、SNSで飲食チェーンが評価されているのって給料が上がらないから高いお店に行ったことがない人が増えてるだけのような気がする。

  • 筆者のサイゼリヤ愛がひしひしと伝わってくる本。
    松屋の紹介「とにかく私たちに米の飯を食わせようとしている」は非常に納得!(笑)
    食べログの低評価レビューの話は、実用的で良い。

    チェーン店の凄さを語る筆者の勢いに圧倒される。所謂"美食家"は、チェーン店を色眼鏡で見勝ちなものの、筆者の飲食に対する平等愛、尊敬を感じ取れる。飲食店を経営しているからこそ分かる凄さなのだと思う。 

    P266で、若い世代はチェーン店への偏見も少なく、今後は旧弊な先入観に囚われない実力勝負の時代が来る、と記載あるが、コロナで予想以上に早くその時代がやって来ている様に思われる。(3千円の格安店なら、お家で良いものを食べる動きなど。出版時点で2019年。)

    筆者も述べる様に、成功しているチェーン店とは常にアグレッシブな挑戦をやめない企業だろう。消費者としても、チェーン店(に限らずだが)の挑戦を楽しむ度胸が大切。

    チェーン店でもっと自信を持って食べて欲しい、凄さを知って欲しい、その思いで書かれた事を最後に知り、その熱い思いに感動しました!

  • サイゼリア
     パスタ アマトリチャーナ
     ハム プロシュート、ミラノサラミ、粗挽きグリルソーセージ
     フレッシュチーズとトマトのサラダ(モッツァレラチーズ)
     バッファローモッツァレラピザ
     無料のオリーブオイルと粉チーズ(ペコリーノ、グランモラビアチーズ)
     イタリアンプリン

    マック
     クオータパウンダーはなくなったが、グランシリーズ
     ダブルチーズバーガー ハティ2倍を狙え

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著者プロフィール

南インド料理専門店「エリックサウス」総料理長。2011年、東京駅八重洲地下街に「エリックサウス」を開店、現在は東京、名古屋、岐阜に計8店舗を構える。近著に『ミニマム料理』(柴田書店)、『個性を極めて使いこなす スパイス完全ガイド』(西東社)。他、料理書から小説まで著書多数、イナダシュンスケ名で発信するTwitterも人気。さまざまな切り口で、食の世界を楽しくざわつかせている。

「2023年 『「エリックサウス」稲田俊輔のおいしい理由。インドカレーのきほん、完全レシピ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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