- Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594080204
作品紹介・あらすじ
貧困、国際協力、移民・難民、食料、エネルギー、領土、関税、自由貿易、核兵器etc.
これ一冊で、やりすごしている重大問題が一気にわかる!
勉強も難しい話も嫌いだった元コギャル外交官が明快解説!
【本書の内容】
・外交官になった元コギャル
・地球滅亡まで残り2分?
・ひとり700万円の借金を背負うわたしたち
・親から子へ遺伝する貧困
・国と国との「ささくれ」・領土問題
・フードマイレージがもっともたまっている日本
・戦争を引き起こした関税
・外国から稼ごう
・世界で9番目に平和な国がいま考えること
・核兵器の終わりか、人類の終わりか……etc.
【目次】
1 高校中退外交官のはなし
2 今の世界と日本のはなし
3 これからの日本のはなし
4 世界の国の数のはなし
5 外交のはなし
6 食料とエネルギーのはなし
7 関税と産業のはなし
8 自由貿易のはなし
9 平和のはなし
10 核兵器のはなし
11 難民のはなし
12 移民のはなし
13 領土のはなし
14 海と空のはなし
15 貧困のはなし
16 国際協力のはなし
17 ひとりひとりが外交官
感想・レビュー・書評
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旅で価値観の異なる人達と出会うことが、人生でどれだけ重要なことか。小さくまとまっている場合ではない。
今のこの日本の状況で、大人が若者たちに「大きなチャレンジをしろ」と言っても、説得力がないだろう。
若者から逆に言われてしまう。「あんたは何のチャレンジをしてきたんだ?」と。
果たして我々世代は、本当に若い時分に大きなチャレンジをしてきたのだろうか?
時代が良かったから自分ではチャレンジしたと思っているだけで、本当に自らの意志で飛び込んだチャレンジだったのだろうか?
若者の問いに答えられない自分がいる。
そんな時に本書と出会ったのであるが、こんな素晴らしい方がいるのかと感動したと同時に、「やっぱり自分は自慢できるほどのチャレンジはしていなかった」と再認識してしまった。
著者の経歴を見ると、とても普通とは言えない。
高校を2度留年し、2度中退している。大検合格後に青学に合格。青学を卒業後、早大法科大学院。その後、司法試験に合格。その後、外務省に入省。
この経歴を見ても凄まじい。
高校時代の挫折の後に、恐らく血の滲むような努力をしたのだろうと想像できる。
ついつい比較をしてしまうのだが、自分自身の努力の足りなさを改めて感じてしまう。
年齢を重ねた自分が、これから全速力で努力することは難しいかもしれない。
それでも自分なりにもう少し粘ってみてもよいのではないかと、元気をもらった感じだ。
本書では所謂「国際問題」を分かりやすく解説してくれている。
頭でっかちに勉強しても、広く世界を見なければあまり意味がないかもしれない。
ひたすら籠って勉強していい大学に合格しても、その後にも籠り続けていたら、結局その獲得した知識の使い道がない。
一方で、闇雲に世界を見るだけでも人生にとっては意味があるが、そこで更に知識を持っているかどうかで、同じ経験でもより大きな意味を持つことになると思うのだ。
やはり旅をして世界を見ることは重要だ。
そして、とにかくがむしゃらに勉強して、知識を得ることもものすごく重要だ。
人生とは案外短い。これだけ長寿化が進み、人生100年時代と言われても、それでも人生は短いのだと思う。
だったら遊んでいる暇はないのではないだろうか。
彼女は高校時代に一生分を遊び尽くし、そこから持っている時間の全てを勉強に全振りした。
そういう人生も確かに面白い。
一方で、所謂普通の人生だって捨てたもんじゃない。
ほんのちょっと意識を変えればいい。
いつまでも学び続けること。
世界を広く捉え続けること。
自分の利益よりも、社会の利益を考えてみること。
少しずつ何かが見えてくるのではないかと思うのだ。
すでに年齢を重ねてしまった自分だが、諦める必要はない。
ほんの少し、小さな小さな一歩でもいい。
前進し続けることが本当に大切なのだと思う。
(2023/5/12)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現役の外交官が語る、世界の貧困、移民難民、食料、エネルギー、貿易、戦争などの諸問題。なんだかとても堅苦しい印象を受けますが、まだ若い著者が同世代へ語り掛けるように説明してくれているので、とてもわかりやすく、かつ、著者の熱い思いがたくさん詰まった良書だと思います。
高校中退でコギャル生活をしていた著者は、ある日、人生をやり直そうと決意し、大検から進学、そして司法試験合格、外交官へとキャリアを築いていったのだそうです。その前向きな姿に勇気をもらえますが、何より印象的だったのは、人生をやり直すと決意した著者にお母さまが泣きながら言われた言葉「長い間信じて待った甲斐があった」。家に帰ってこない娘さんの夕食をそれでも毎日作り続け、待っておられたのだそうです。ちょっとホロっとさせられました。 -
浅く広く買いてあるので読みやすい!
深く学びたい人には全然足りないとは思いますがゼロから学びたい自分のような読者には入りやすい本でした。 -
今世界で起きていることを大まかに理解することができる1冊。
特に、竹島や尖閣諸島の歴史について知ることが出来て良かった。 -
・日本人ひとりひとりが外交官なのです。
日本を一歩出ればあなたは日本の「顔」です。
あなたに対する印象がそのまま日本の印象になるといっても過言ではありせん。あなた次第で日本の印象はどうにでもなるのです。
・その国と、その国の人は違います。国と個人は別の問題です。 -
私は幼少期のとある経験から、将来外交官になることを目指している。そんな私にとってこの本はバイブル的な存在であり、読むたびに勇気と情熱を与えてくれる。
この本の中で一番私が大切にしたいと思ったのは「その国と、その国の人は違います」という言葉。私が幼い頃、海外に住んでいたとき、とても仲がいい中国の友達がいた。しかし、日本と中国の関係が悪化した際、その中国人の友達の親が私が日本人であるから一緒に遊ぶのをやめるようにその子に言ったそうだ。
国際情勢を知ったり、複雑な過去を理解することは言うまでもなく大切なことである。しかし、そのことがかえって、偏見を強め、その国の人までを訳もなく嫌い、避けるなんてことにつながってほしくない。個人的な交友関係では変な偏見を持たずに、国籍関係なくその人個人を見て接することを忘れないでいたい。
国際社会がどうか平和であってほしい。
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YA向けにわかりやすくまとめられた国際情勢の本。
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とても分かりやすかった。
外国と揉めている領土問題では、日本が絶対に正しいと思っているのと同じように、皆が正しいと信じているからこそ、難しく何年も解決しないんだなと思った。外交面でも互いに助け合わなければ生きていけないこと、助けて、助けて貰いならがそれぞれが生きていることを実感した。日本の食料自給率の低さには驚いたが、どこの国にも短所はあり、短所を補って貰い、長所で助けて支え合ってここまできたんだと思った。
その国教育や伝統、文化から価値観が違うので、なかなか解決しない問題があることがわかった。貧困層の国に教育が定着しない限り、貧困層を抜け出せないことや間違った価値観の中でしか生きられないことがわかった。
世界平和と呼ばれる日が早く来て欲しい。