- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594077440
作品紹介・あらすじ
日々の生活の中で孤独を感じる場面、孤独を突きつけられる場面に、恋愛やセックスなどの性愛の領域があります。
多くの若者が孤独ゆえに性に吸い寄せられ、そして他者との性関係の中で傷つくことで、さらに孤独を深めてゆく。
この二面性があるために、若い世代にとって性は敬遠されがちな領域となっています。
しかし、性は次世代に命をつなぐ媒体であるだけでなく、個人と社会と結ぶ媒体でもあります。
他者と結ばれるため、そして社会と結ばれるためには、孤独と性に向き合う力を身に着ける必要があるのです。
本書は、多くの人が性愛の世界に参入するスタートライン=「18歳」という年齢に視点を合わせて、
男子が今まさに悩んでおり、かつ今後の性生活及び人生にとっても重要だと思われる問いを示してゆきます。
そして、それらに対する回答を通して、他者や社会、自分自身と「つながれない」ことで悩んでいるすべての人に、
「つながる力」を身につけてもらう一冊です。
現在18歳の男子、そしてかつて18歳だった全ての男子必読。
〝つながらない勇気〟が社会をつくる!
【目次】
はじめに
第一章 孤独の可能性を知る
1 孤独と童貞
2 孤独と包茎
3 孤独と女友達
4 孤独と性犯罪
第二章 つながるための孤独
5 孤独とLGBT
6 孤独と避妊
7 孤独とインターネット
8 孤独と夜の世界
第三章 あなたの孤独が社会を変える
9 孤独と家族・結婚
10 孤独と正義
11 孤独と虚無
あとがき
感想・レビュー・書評
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2018年4月22日読了。18歳の若者に向けて、性にまつわる11の悩み(この年代の若者がいかにセックスに悩みうることか!!)への対処法を著者の体験から説く本。とはいえ安易なハウツー本ではなく、著者がどう悩んでそれを克服したか、読者はどう悩み「安易でない対処」をすべきかが書かれているため、特に前半は分かりづらく、「で、結局どうすればいいわけ?」という疑問も抱きながら読んだが、いかに性・セックスが安易でないかを認識していなければ、セックスに囚われてしまったりあるいはそれを遠ざけて苦しく生きるしかなくなってしまうということか…。セックスは人生を幸福にする手段であり、決して目的そのものではないということ。
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「結婚は社会システムを維持するためのもので、個人の幸福のためにつくられたものではない」とか、そうそう!と思えることが多くて、読んでよかった。若いころ苦しかった自分に読ませたい。
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この本は電子ブックとして図書館に所蔵されています。紙の本は所蔵がありません。閲覧する場合は以下のURLからアクセスしてください。
https://web.d-library.jp/kokushikanlic/g0102/libcontentsinfo/?conid=236229
(LibrariEを利用するにはIDとパスワードを申請する必要があります。申請方法は図書館のHPからご確認ください。
https://www.kokushikan.ac.jp/education/library/librarie.html ) -
この本は電子ブックとして図書館に所蔵されています。紙の本は所蔵がありません。閲覧する場合は以下のURLからアクセスしてください。
https://web.d-library.jp/kokushikanlic/g0102/libcontentsinfo/?conid=236229
(LibrariEを利用するにはIDとパスワードを申請する必要があります。申請方法は図書館のHPからご確認ください。
https://www.kokushikan.ac.jp/education/library/librarie.html ) -
東大とセックスしたぞ!!
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性と社会は密接に結びついているという前提で語られていて、ものすごく社会問題提起に溢れた本。本のタイトルからも予想できる通り、社会的マイノリティが強く絡んでいる。
「5章孤独とLGBT」は強く共感できる面が多い。マイノリティにカテゴライズされることは、社会からレッテルを貼られて排除されやすくなる反面、同カテゴリー同士でつながりやすくするという2面性がある。ただ、特に"つながる"というポジティブな面には気づきにくく、その点を熱く語っている本書は非常に価値があると思う。
というか、坂爪さん、上野千鶴子と宮台真司の2つのゼミ出身という衝撃。ハイブリッドな変態じゃん。 -
書店でタイトルと帯の男の子(女の子かも?)に惹かれて購入、読了しました。
暗い本かと思いきや、なかなか熱いメッセージに溢れた本でした。
「18歳向けに書いた」ということですが、正直(その子の頭の良し悪しはさておき)高3男子には難しい文章だし、18歳には難しい内容かと、29歳の私には思えました。
思えましたが……でも、それでもいい。
書いてあること全部理解出来なくても、高3や大学1年生でこの本に出会えるのなら、きっとそれまでの人生でいかに深刻に性の悩みをこじらしていたとしてもその子の悩みにひとすじの光はもたらされるんじゃないかなという気はします。
何より、この本は「18歳の高校生もしくは大学一年生向けの啓蒙書」というよりは「18歳の頃の自分自身に筆者が宛てた手紙」という側面が強いように感じます。
その証拠に、筆者の18歳頃の暗い経験(孤独な高校時代、東大受験失敗、自殺未遂等)も描かれてありますが、「そういう時代があるから俺の今があるんだぜ!」的なメッセージも至るところに感じます。ただの自慢だったらウザいだけですが、現在の坂爪さん自身の問題意識や知見も交えつつ真摯に過去の自分と向き合おうとしていることは感じられますし、そこに好感を抱きました。まるで、タイムスリップして18歳当時の自分を前にして語り聞かせた内容を本にしたような、そんな感じを読んでいて覚えました。 -
タイトルだけだと多分読まない本だが、新聞書評に惹かれて読んでみた。個人の体験だけでは社会学にはならないが、なかなか的を射た内容で興味深い論考だった。最後半(241頁)「孤独こそが、社会性を育む」を読むだけでもこの本の価値があると思う。著者とは一世代半ぐらい違うが、田舎の高校生の閉塞感がすごく共感できたし、椎名林檎のセカンドが出るまでは生きてみようかの件で、暗かった青春時代を少し思いだし恥ずかしくなった。
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読了。なかなかヘビーな内容で、あった。息子がいれば薦めたい本であるが、娘の場合は、どうかなと思った。女子向けのこのような本があればいいなと感じた。性教育は、義務教育のなかで、国語、数学、理科、社会よりも、真っ先に教えるべき重要なことと思うように、最近なってきた。