火星のライオン

  • ほるぷ出版
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本棚登録 : 125
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593102150

作品紹介・あらすじ

2091年、火星。ベルたち5人の子どもは、赤ん坊のときに地球から火星の入植地にきた。あるとき、大人たちが謎の病気にかかり…。

感想・レビュー・書評

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  • あんまり悪くは書きたくないのだが。
    近未来、火星が舞台。
    11人のアメリカ人(5人の十代の子どもと、6人の大人、猫1匹)が暮らしている。近くにフランスやフィンランド、中国などのコロニー(というほど大きくもないか)があるが、交流は禁じられている。
    メンバーに血縁関係はない。
    地球から、年に一回程度物資の補給が来るが、基本的に自給自足の生活である。
    自由に外に出ることもできないし、スペースも狭い(共有スペースに運動できるようなところはなさそう)。こんな不自由なところに、なぜ子どもを住まわせるのか?(それもたった5人)なぜ地球に住まないのか?あるいは住めないのか?どうして外国人と交流できないのか?など疑問はたくさん湧くが、最後の疑問以外には答えはなく、最後の疑問の答えも「えっ?そんなことで?」というもの。
    一応SFってことになるんだろうけど、SFでなくても、火星でなくても何の問題もない内容で、こんなの子どもに読ませたらSFはつまらないと勘違いしそうである。
    いい感じの表紙だし、SF入門的な児童文学かと思ったが、本当につまらなかった。久しぶりに時間返せと思った。
    この作家は「14匹目の金魚」も読んだが、ちょっと話題になっているトピックを安易に使って掘り下げない人というイメージが完全についた。もう読まない。

  • 読後に子どもたちが感じるだろうアレコレ
    ・冒険心が人生を豊かにする
    ・好奇心が自分の世界を広げていく
     でも、時々痛い目にもあう
    ・勝手な思い込みからは良い結果は得られない
    ・大人がいつでも正しいとは限らない
     自分で考えること
     自分の意見を持ち、それを表明することも大事
    ・1人では生きていけない
     助けたり、助けられたり
     誰かを信じたり、誰かに頼りにされたり
     とっても大事だよ

  • 火星のアメリカ入植地で暮らす少年ベル。赤ちゃんの時に連れてこられたので、火星での生活しか知らず、それ以外の生活に憧れもなかった。入植地にはベルのほかに子どもが4人、大人が6人。必要なものは藻類で作ったり、地球から届いたりする。でも、ほかの国の入植者とは接触を禁じられていて……。

    児童向けだが、なかなかしっかりとしたSF作品になっていて、こんなふうな未来が来るのかもしれないと思わせるリアリティがある。地球から補給物を送るときに、公転周期を考慮する必要があるとか火星の砂嵐など、科学的事実に基づいているようだ。
    動物好きで素直な主人公ベルがかわいい。
    困ったことはいつも国同士の問題で、対個人の問題ではない。感染症のような問題に国という枠組みを越えて助け合う、それが当然の形である。この作品がコロナ禍以前に書かれていたというのはとても興味深いことでもある。

  • 盛り上がり部分が少なく読み進めるのに時間がかかってしまったが、こういうのもあり

  • 夏読42冊目。
    2091年、火星に入植したアメリカ人の子どもと大人の話。
    科学的な話だけでなく、火星に暮らすとはどういうものか、大人だけが罹る病気、他国の入植者との関係など、とても面白かった。

  • いろいろな宣伝から、感染症がメインの話かと思っていたら、それはコロナがあったからだったみたい。火星での生活が中心。サイが他国と連絡を絶った理由が少し弱いように思う。リサの事が好きならともかくラリーが好きなら話くらい聞いても良さそうだけど。
    日本が出てくるのが、南極の利権争いで火星の入植には入っていないのが‥。宇宙開発には大きく遅れをとっているという認識なのか。がんばれ日本!

  • 2091年火星 火星のアメリカ入植地での物語。
    日々の生活、成長する子どもたち、それぞれの心の内が丁寧に描かれている。

    近い未来に起こりえるお話として共感出来る部分も多く、火星行きは片道切符とはいえ、明るい終わり方に希望が持てる。

  •  ベル(11歳)、2091年、火星の入植地、アメリカから、他の国の入植地もあるが交流はない

  • 舞台は西暦2091年、火星のアメリカ人入植地。平穏だがどこか変わり映えのしない日常のさなかにある事件が起こり、それをきっかけに閉塞した空気に変化が生じていくという物語。途中色々と不穏な要素がちらつくが、「少年少女によるサバイバルものか?」などと期待するとやや肩透かしを食らう。火星を舞台にしたホームドラマという雰囲気もあり、時折反抗はあるものの、少年少女たちと大人たちとの間に和やかな信頼関係があるのが良い。

  • 高学年向け 「火星のライオン」とは?

    最初、登場人物の名前と人物像がなかなか結びつかず、読み進めるのに苦労したが、中盤からは先が気になって一気に読み進めることができた。

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著者プロフィール

アメリカ、カリフォルニア州生まれ。児童文学作家。『ペニー・フロム・ヘブン』(ほるぷ出版)をふくむ3作品がニューベリー賞オナーに選ばれた。その他の作品に、『14番目の金魚』(講談社)など。

「2022年 『火星のライオン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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