(P[む]1-19)コンビニたそがれ堂 花時計 (ポプラ文庫ピュアフル む 1-19)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 326
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591166390

作品紹介・あらすじ

地味で目立たぬ若者が、若くして世を去り幽霊に。影の薄さに磨きをかけて暢気に暮らしていたが、街で見かけた善意の学生をその死の運命から救おうと思い立ち……。優しい幽霊の物語、『柳の下で逢いましょう』。遠い昔に別れた人との不思議な時間を描いた『約束の夏』、すれ違う少女たちの願いが切ない『踏切にて』の三本。大切な探しものがある人だけがたどり着ける不思議なコンビニたそがれ堂、大人気シリーズ第9弾!

感想・レビュー・書評

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  • あとがきより。”時と人と植物のお話””心に深い悔恨を抱き、時を巻き戻したいと願うひとびと”。
    そっか、今回はちょっと悲しいことが多いと思っていたら悔恨があったんだ。その、恨みがましいことではなく、心残り的な。その人が前を向けるきっかけになるといいな。

  • シリーズ9作目。
    刊行されている分は、これで全部読み終わってしまった。
    今作は大事な人の命を守れなかった人たちの後悔のお話が中心。
    自分にとって、かけがえのない人がある日突然いなくなったら…とても心が締め付けられる。
    でも、そこでコンビニたそがれ堂の出番。
    悲しい記憶も、コンビニたそがれ堂の手にかかれば、優しい記憶に変わる。
    ここ最近の作品は猫に関する内容が多かったが、今作は本来読みたかった人の温かみがきちんと描かれていて、読み終わった後に癒される。
    コンビニたそがれ堂も、カナリヤ浪漫荘も早く続編が出て欲しい。
    個人的には完結している「桜風堂ものがたり」も何かの形で復活してくれると、さらに嬉しい。
    心がすさんでいる時に癒してくれる貴重な作家さん。

  • シリーズ第9弾。

    大切な探しものがある人だけがたどり着ける
    不思議なコンビニたそがれ堂
    今回も店番はねここ。
    店長の風早三郎は、旅に出てるらしいです。
    「柳の下で逢いましょう」「約束の夏」「踏切にて」
    3篇を収録。

    「もしもあの時・・・」
    人生の選択やら出来事やらで、やり直したいって思いが
    何かの拍子にヒョコっと顔を出したりする。
    普通に考えると、終わった事なんだけど
    コンビニたそがれ堂にかかれば、そうでもない。

    「柳の下で逢いましょう」の反則技とも思える
    あの状況は、本当に鳥肌モノでした。

  • 読者の私がマンネリになりました。たそがれ堂は悪くないです。

  • 【収録作品】柳の下で逢いましょう/約束の夏/踏切にて

  • 柳の下で会いましょう
    影か薄い幽霊、ただでさえ透けてるのに影が薄いって
    なんて儚い存在なの?そんな彼がどうしてもしたかった
    のはただ一つ。同じ思いの人やネコが集まって出来た事
    に、ああ良かったとホッとする。
    約束の夏
    悟郎さん、大学生時代の恋。一緒に歩こうと思ったその
    人との思いがけない別れ。今の生活も幸せではある。
    でもあの時、という想いが少し形を変える。
    愛しい気持ちが吹きわたる。
    踏切にて
    星子の辛さ、菜々の優しさ。お互いの思いやりが通じな
    いこともある。きっと乗り越えられると信じている。

    いつか出会いたいな たそがれ堂 に

  • コンビニたそがれ堂第九弾。「柳の下で会いましょう」幽霊がやり直し券で何度も過去にさかのぼって若者を助けようとする。一人でできなかったことがみんなの力を合わせてできるようになってよかった。「約束の夏」の梨々可は妖精じゃなく魔物。老犬ジャックの活躍で小指だけで済んだのだと思った。「踏切にて」取り返しのつかないことをしてしまった。受け取っただけの幸福を返してあげたい。ねここのおかげで、魔法の目覚まし時計で目覚る未来がみえてほっとした。

  • 「踏切にて」のすれ違いこそすれお互いを思いあう友達に目頭が熱くなりました。年を重ねるたびに涙腺はどんどん緩くなっていきますね。

  • こちら側とあちら側の、境界のおはなし
    いつでも深い後悔は、計り知れないほどの優しさのためにあるんだな…

  • 今回集まった願いは、「時を巻き戻せたら。」
    最後の『踏切にて』が一番好きです。誰しも、自分ではわからない自分の優しさを汲み取ってくれている誰かがいてくれるもの。だと信じて生きていきたいね。
    最近三郎さんがあんまり出てきてくれなくてレアキャラの座をねここちゃんから奪取してる感あるわ
    でも忙しいですもんね、寄り合いとか…寄り合いって表現のされ方おじいちゃんぽくて笑ってしまった

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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