(188)すばらしき日本語 (ポプラ新書 し 8-1)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591166376

作品紹介・あらすじ

漢字仮名まじり文に五十音、あたりまえに使っている日本語のルールは、超画期的な発明だった!? 目下の人を呼ぶ「お前」は、本当は目上の人を敬う言葉だった!? 「おもしろい」の反対語は「つまらない」じゃない!?
日本で生まれ育った日本語ネイティブ(=大多数の日本人)が、「えっ、そうだったの!?」と驚く日本語のヒミツがいっぱい! 30数年にわたって海外からの留学生に日本語を教えてきた「日本語のプロ」が、軽やかでユーモアあふれる文章でそのおもしろさ、奥深さを伝えます。日本語への愛にあふれた、目からウロコの日本語講座!

【目次】
第1章 日本語大好き!
第2章 止まらない敬語
第3章 遊べる日本語
第4章 辞書引いちゃった
第5章 愛せない日本語
第6章 日本語教室の窓から

【著者プロフィール】
日本語教師。1958年岐阜県高山市生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。神奈川大学、マレーシア・マラヤ大学(国際交流基金派遣)等を経て、現在、千葉大学、法政大学ほかで非常勤講師。ときどき日本語教師養成講座講師。さらにときどき、飛騨高山弁を講じることも。著書に『辞書のすきま すきまの言葉』(トム・ガリー監修、研究社)、『日本語びいき』(中公文庫/世界文化社『日本人の日本語知らず。』より改題)がある。作る例文にことごとく猫が登場しちゃうのが、悩み。ブログ『猫な日本語』にて、日本語バナシを(だいたい毎週)月曜更新。

*ブログ「猫な日本語」
http://nekonanihongo.jugem.jp/

感想・レビュー・書評

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  • 日本語以外ろくに知らないのに、なぜか「日本語は難しい」とか「繊細だ」とか言う人(だいたい年配の人)に会うと、いつもムカッとしていたが(日本人はやさしい、繊細、真面目、頭が良いなども同じ)、こういう風に理論整然と実証しながら反論できたら痛快だなあ。
    清水さんは、日本語のわかりやすさ、モヤモヤする表現について、なぜそうなのか説明してくれる。
    一文が短くて、比喩例が的確で理解しやすい。

    「文法というのはルールブックのようなものではありません。文法という名のルールが先にあって、それにしたがってみんながしゃべったり書いたりする、そんなイメージがあるかもしれませんが、違います。文法というのは「あとからこねた屁理屈」です。」(P46)
    不祥事があった時、政治家や企業のトップが記者会見で「まことに、あってはならないことで、遺憾に思います」などと言うが、被害にあった方が言うならともかく、被害を与えた方がこういうのは、間違っている。主語は収賄、改竄などの不祥事であって、自分は関係ないよ、と言いたいのである、と。「よく、日本語は主語があいまいだ、などと言われますが、決してそんなことはありません。日本語は、明示しなくても主語がわかるしくみを備えた言語です。しかし、主語を明示しなくてもわかる、ということと、主語をごまかしてもいい、ということは、まったくの別問題です。」(P161)本気で謝る気があるんだったら一人称で謝るべきである、と。
    もちろん日本語についての解説も秀逸で、連濁のルールや、「・」と読点「、」の違い(「ナカグロは読点よりも粘着力が強い」P165)、EXILE系によくある「~させていただく」の濫用がなぜおこるのか、など、読んでスッキリした。
    うちの近くのスーパーでは、店長が放送で毎日「本日はトマトがお安くなってございます」などと連発していて、いつも「お安くなっております、だろ!」と突っ込まずにはいられなかったのだが、その「ございます」の誤用についても書かれていた。店長、読んでほしい。

    猫のことがよく出てくるので、清水さんちの猫見たいなあと、猫欲でハアハアしながら読んだら、最後にブログをしていると書いてあり、ブログも見て、猫たちの姿も堪能できた。可愛いかった。

    日本語ネイティブの人と猫好きには特におすすめしたい。

  • 面白かったし、自分が失敗した言葉遣い色々を思い出した

  • ふむ

  • 日本語は面白い。

  • 第1章 日本語大好き!
    第2章 止まらない敬語
    第3章 遊べる日本語
    第4章 辞書引いちゃった
    第5章 愛せない日本語
    第6章 日本語教室の窓から

  • 気軽に読めて、日本語に親しみを持てそう

    [NDC] 810.4
    [情報入手先]
    [テーマ] でーれーBOOKS2021/エントリー作品

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著者プロフィール

岐阜県生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業、お茶の水女子大学大学院修士課程修了(日本言語文化専攻)。日本語教師、日本語教師養成講座講師。現在、千葉大学国際教育センターや法政大学大学院で非常勤講師を務める。著書に『辞書のすきま すきまの言葉』(2009年、研究社)。

「2018年 『日本語びいき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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