理系という生き方: 東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか (ポプラ新書 さ 13-1)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591158012

作品紹介・あらすじ

「定説」と違うことをやってみる。その勇気が新たな道を切り開く。クラゲの研究でノーベル賞を受賞した下村脩、マリー・キュリーのもとで研究した日本人・山田延男、星新一が唯一の弟子と認めた作家であり研究者でもある江坂遊――第一線で活躍する科学者たちは、どう挫折を乗り越え、「今までにないもの」を生み出してきたのか。自分の仕事や人生を見つめ直すうえで、新たな視点を得られる一冊です。単行本『東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか』に池上彰氏との対談を追加し、新書化したものです。

たくさんの人生を知ることは
自分自身を豊かにすること。

私はただ、限られた時間の中でロールモデルを提示しただけのことですが、もしかしたらそれがこれまでの教育では得られなかったことなのかもしれないと思いました。(中略)彼らが何に迷い、何に苦しみ、どんな人に出会い、いかに決意したかを知ることが、きれいごとばかりではない人生の実質について考えるきっかけとなったのであればうれしく思います。(本文より)

感想・レビュー・書評

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  • 他の方も同じようなことを書いてあったが、私も昔に最相さんの絶対音感を読んで、とても面白かった印象があったので、読んでみることにする。
    私はバリバリの文系人間なので、理系の研究者は一番縁のない職業だと思っているのだが、逆にコンプレックスなのか少し憧れもある。
    世に認められた研究者が必ずしも崇高な理念みたいなものを持っていたわけでないことに、親近感を持ちつつも、一度道を決めたときのひたむきさは半端ないと思う。
    研究者の話はややもするとマニアックで、よくわからない、ついていけないことがよくあるが、この本は最相さんがわかりやすく説明してくれるので、十分楽しむことができる。
    理系を目指す高校生や大学生が読むといい本だと思うが、大人も楽しめます。

  • その昔に読んだ『絶対音感』がすごくよかった最相葉月さんの他の本を読んでみようと手にした。

    色んな人と研究が出てくるが、6番目の、古澤満さんの『禁断の不均衡進化説』が最高に刺激的だった。

    DNAの二重鎖のうち、リーディング鎖とラギング鎖とでは、突然変異率が大きく異なり(ラギング鎖の方が複製エラーが出やすい)、変異を片方に寄せることにより、その変異が好意的ならば変異側が、その変異が良くないものならば、元の側が、優性遺伝として生命活動を担保することが出来、言わば「元本保証」が付いた状態で進化が進んでいく、という仮説。

  • タイトル負けしている感が否めない…

  • 「生涯を掛けるテーマ」をどうやって選ぶか。

    自分自身で選び取った人もいるし、たまたま与えられたものがそうなった人もいる。

    科学者で成功した人でも人生を賭けるほどのテーマに取り組むきっかけが偶然意外の何物でもないなんてことも多いようです。

    様々なゲストを招きながらの講義はどれも興味深いものが多かったですが科学者が多い中で異彩をはなっていたのがショート作家の江坂遊さん。

    江坂遊さんの作品を久しぶりに読みたくなりました。

    東工大での講義をまとめた本というだけあって、勉強になる話が多く面白かったです。

  • 個人的に刺さった!

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00256603

  • 12ケースの古今東西の科学者の生き方を通し,自分自身の科学者のタマゴとしての生を問う.テーマをいかに選ぶか,という副題に対する回答部分は本文では弱いが,全体を通して自分自身を振り返る好例の数々を提示する良書.池上彰氏が最相葉月氏を選んだことの勝利であり,ひいては東工大が池上彰氏を教授として招聘したことの勝利である.

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著者プロフィール

1963年、東京生まれの神戸育ち。関西学院大学法学部卒業。科学技術と人間の関係性、スポーツ、精神医療、信仰などをテーマに執筆活動を展開。著書に『絶対音感』(小学館ノンフィクション大賞)、『星新一 一〇〇一話をつくった人』(大佛次郎賞、講談社ノンフィクション賞ほか)、『青いバラ』『セラピスト』『れるられる』『ナグネ 中国朝鮮族の友と日本』『証し 日本のキリスト者』『中井久夫 人と仕事』ほか、エッセイ集に『なんといふ空』『最相葉月のさいとび』『最相葉月 仕事の手帳』など多数。ミシマ社では『辛口サイショーの人生案内』『辛口サイショーの人生案内DX』『未来への周遊券』(瀬名秀明との共著)『胎児のはなし』(増﨑英明との共著)を刊行。

「2024年 『母の最終講義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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