ささやかな魔法の物語: カフェ・かもめ亭 (ポプラの木かげ 8)

著者 :
  • ポプラ社
4.09
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本棚登録 : 326
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591068939

作品紹介・あらすじ

ようこそ、カフェ・かもめ亭へ。えっ、すてきなお店?まあ、ありがとうございます。船の汽笛や、海からの風が窓をゆらすかすかな音をききながら、わたしはこのカウンターで、いつも、お客さまに飲み物を出し、お話のお相手をしているのです。海辺の街にあるこの店は、七十年近くも昔から現在まで、さまざまなお客さまをお迎えしてきました。お客さまの中には、きいていて涙のこぼれるような話や、信じられないような、ふしぎな話をしてくださる方もあるんですよ。そう、たとえば…。

感想・レビュー・書評

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  • 短編がいくつか詰まっている小説。

    本のタイトルの通り、すべて、魔法の物語でした。どの短編も読み終わった後、鳥肌が立っていて(良い意味で)、暫く余韻に浸りたくなるような、そんな本。
    一気に違う短編も読んでしまうのが勿体無くて、読み易い長さや内容だったにも関わらず、時間をかけて、味わうようにゆっくりと読了しました。

    ねこしまさんのお話では、滅多にないのだけど、涙を零してしまいました。
    だけど、どの話も好き。
    個人的にはだけれど、銀の鏡はちょっと怖かったかな。世にも奇妙な物語みたいだったかも。
    それでも、銀の鏡の締めくくりが気に入ってしまっているのですがね。

  • 初めてこの本に出会ったのは小学生の頃ですが、今でも一つ一つのお話を覚えています。それほど印象的で、わたしの価値観を形作ったお話。悲しみや切なさもあるのに、どこかやさしさを感じてしまうのは、やはり村山先生だからだと思います。いつまでも、大好きです。

  • 副題の通り、魔法の物語でした。
    景色や情景の浮かぶ文章。
    ファンタジックなお話し。
    吸血鬼と呼ばれる少女、人魚、魔法使い、前世のお話し。
    そんな不思議なお話しはカフェにやってくるお客さんから聞いた話。
    それぞれのお客さんが頼むドリンクもなんか、印象的です。

  • ☆が足りない・・・。この本は本当におすすめ。児童文学(だと思う)ですが、大人でも十分楽しめるし、大人だからこそ読むべきかもしれない。昔から大好きな本で、いつも図書館で借りて読みますが、この本は児童書の部屋にあります。最近はめっきり児童書の方に行かなくなってしまったのですが、「チョコレートアンダーグラウンド」が児童書の部屋にあったのがきっかけで、児童書にも面白いものがある!と気づき最近また行くようになりました。そんな中で久しぶりに読みたいなー、と思ってもう何度目になるのかわからないけど借りました。主人公はカフェのマスターをしている女性。そのカフェには様々なお客さんがやってきて、マスターに話をしてくれます。私が好きなのは水仙姫のお話と砂漠の青い花のお話。砂漠の青い花のお話は花を咲かせるための行動が痛々しいですが、物語全体の雰囲気や結末も悲しくはないので好きです。水仙姫はとてもかわいらしいお話で、これもハッピーエンドなので気に入ってます。逆に苦手なのは鏡の中の少女のお話。これはいつ読んでも駄目です。つらくて可哀想で今もきちんとは読めないです。他にも素敵なお話が何篇か入っていて、本当に好きな本です。その割に手元にないのはどうなんだろう、とこの間借りたときに思ったので、近々手に入れたいと考えています。出来れば続編出してほしいなぁ・・・。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「☆が足りない・・・」
      ほ~それはそれは、「コンビニたそがれ堂」が結構好きなので読んでみたくなりました!
      「☆が足りない・・・」
      ほ~それはそれは、「コンビニたそがれ堂」が結構好きなので読んでみたくなりました!
      2012/03/30
  • 桜風堂がとても好きになったので、この作家さんの未読のものもたくさん読んでみたいと思いました。
    曾祖父の代からの喫茶店を受け継いだ女性がそこに来る人達を迎え、色々なお話を聞かせてもらうお話です。
    不思議なもの、もの悲しくなるものありました。
    猫がいるのでねこしまさんのお話が1番感情移入してしまいました。

  • 心が温まるおとぎ話みたいな感じで、面白かった。あたりも優しく、他の本も読みたいなと思いました。

  • キラキラしててかわいいお話ばかり。
    挿絵にうっとり。
    疲れた時に読もう。

  • 色が綺麗な短編集。
    一人称が苦手だけれどもとりあえずさくさく読めた。
    空色の花とあじさい屋敷、銀の鏡に水仙池の雪、夜の花園、茶しまのペルシャ猫に銀の髪の人魚姫。
    文庫があるならそちらも読みたい。図書館になかった。

  • 読んだのは中学生のとき、だったと思う
    中の文字の字体が独特だった気がします

  • 一つ一つは短いが、泣いたり笑ったりできる不思議なお話がぎゅっと詰まっている。かもめ食堂…

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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