ユダヤの商法(新装版)

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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584139004

作品紹介・あらすじ

多くの経営者に影響を与えた大ベストセラー
幻の名著復活
私はあなたに巨億の富を保証する
ユダヤ商法の「定石」こそ金儲けのノウハウ
総計240刷、82万7000部。あの伝説のベストセラーが今ここによみがえる。
どうすれば金持ちになれるのか。その答えは世界の巨富を一手に集めるユダヤ商法の「定石」にあった。「定石」とは何か。それは、「銀座のユダヤ人」と呼ばれた著者が勝ち得た金持ちになるための原理原則。全世界でいまだに通用する唯一の「商法」である。
「定石」さえ守れば、金儲けなんか誰でもできる——本書は、夢を抱き、巨万の富を築き、新しい未来を自らつくりたいと望む若者やビジネスマンには必読のノウハウだ。
1972年5月刊行初版本を底本に、新装版としてここに読者待望の復刊!

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    「銀座のユダヤ人」と称された、日本マクドナルド創業者・藤田田氏の著書。
    この本自体2019年発行ですので「新しい本だな~」と思ってましたが、なんと初版発行は1972年!!
    この本は新装版のようです。

    読み進めていく中で、ユダヤ人の方々の仕事に対するストイックさ、金銭や報酬に対する貪欲さ、そして交渉のしたたかさなどに舌を巻きました。
    こういった"ユダヤ商人"をテーマとした本はこれまでにも何冊か読みましたが、共通して言えるのは「博識があって商売や交渉が上手」という点でしょう。
    ちなみに筆者・藤田氏にも、本文の随所にユダヤ人に対するコンプレックスをちょっと感じました(笑)
    筆者自身がユダヤ人と交渉していく中で、中々してやられた経験も多かったんだろうな~と、読んでいて思いました。

    本書のReviewとは逸れますが、以前読んだ「ユダヤ人の教養」(ちくま新書:大澤武男著)についても少し触れます。
    (こちらは、本書のようなビジネスハウツー本ではなく、ユダヤ人の歴史・伝統・教育などにフォーカスした内容でした)
    世界に広く四散しながらも、3000年以上にわたって独自の文化・伝統そしてアイデンティティを維持し、同胞意識をもって生き続けている民族。
    迫害の歴史の中で、生き残る為に培った知恵と冷酷さ、そして博識・教養を深めようという勤勉さが、彼らのベースとなっているのでしょう。
    「日本人は勤勉」という言葉をよく耳にしますが、ユダヤ人から見ればちゃんちゃら可笑しいかもしれませんね・・・
    (てゆーか、僕の知る日本人は殆ど誰も勤勉じゃない!!!笑)

    話を戻して・・・・
    本書から何を学べば良いのかについて。
    残念ながらドメスティックバリバリの僕は、ユダヤ人どころか、外国の人とは仕事もプライベートも殆ど関わりがありません・・・
    意図しているわけではありませんが、完全なる"鎖国状態"・・・・島国民族根性を丸出しで生きています。笑
    このように、仕事上ユダヤ人と関わらない方は僕の他にも多数いらっしゃるのではないでしょうか?
    そんな方に、本書の中でも是非実践して頂きたいポイントを2つ紹介します。


    1つ目が、1番僕の心に残った点で、それはやはり「勉強熱心」になることです。
    特に何かに必死になるわけでなく。のんびりと漫然と毎日を生きているのは本当に幸せな事だと思います。
    僕はその考え方を一切否定するつもりはありませんし、出来る事なら僕もそうしたいと心から思います。
    ですが、そのように漫然と毎日を生きている方には、少なくともそれ以上の未来は約束されていないのではないかとも思います。
    それ相応のチャンスも、それ相応のピンチもなく、凪のような人生を送ってしまう。そんな人生って如何なものでしょうか?

    これは先日読了した「Die To Zero」にも通じる考え方ですが、人生において一番大切な事は「自分の人生はどれほど楽しかったのか」という"経験"だと僕は思います。
    あらゆる挑戦、あらゆる失敗、あらゆる成功、そういった物事を経て積まれる経験。それらの繰り返しが、人生をより彩りのある豊かなモノにするのではないでしょうか?
    色んな事を経験するため、チャレンジするためには相応の準備が必要です。そしてその準備段階において、あらゆる勉強・学習は必要になります。
    そういった意味で、"勤勉であること"というのは、この世の中をサバイブするあたり必要不可欠な要素であると、僕は思います!!
    極端な話、本書に書いていたように、雑学に強くなったり、表面的な豆知識をつける事であってもなくても構わないと思います。
    自分自身、つい現状に甘えてダラけてしまう事が多々ありますが、しっかりと身を正して、これからも勉学に励もうと思いました。


    2つ目は、商談の度に一喜一憂せず、しっかりとリセットして臨む姿勢について。
    これは筆者のエピソードトークですが、ユダヤ人とのある契約の事で揉めに揉めて、取っ組み合いにならんばかりの事があったらしいです。
    そして次の日、筆者は気まずい空気を持ったまま再度交渉の場に臨みましたが、昨日大喧嘩したはずのユダヤ人は昨日の事はどこ吹く風で明るく接してきて、その雰囲気に吞まれた筆者は言いたいことも言えずに渋々その契約に応じてしまったとの事。
    僕がこのエピソードで特に参考になった点は、ユダヤ人のしたたかさではありません。交渉で一度つまづいたからって、それをダラダラ引きずらず、しっかりとリセットして次の交渉に臨むという一種の"爽快感"でございます。

    僕たちは皆、一度の失敗を引きずり続けてはいないでしょうか?そしてそれが他に悪い影響を及ぼし、スランプに陥る事はないでしょうか?
    勿論反省したり改善する事は大切ですが、陰々鬱々と仕事をするのは精神衛生上もよくありません。
    何か問題があってもしっかりとリセットして、素知らぬ顔で元気よく仕事に臨むこと。
    場合によっては「アイツは何なんだ!!失礼な奴め!!」とか「あの時のこと忘れたのか!!」なんて思われちゃうかもしれませんが、一旦リセットしてサッパリとゼロベースで臨む姿勢はかなり参考になりました!

    以上、初版が1972年なのでやや時代を感じる描写もありましたが、時がたっても変わらない"普遍的な学び"の多い1冊でした!




    【内容まとめ】
    1.生活の中に数字を持ち込め
    数字に慣れ、数字に強くなることが、ユダヤ商法の基礎であり、儲けの基本である。
    もし「金儲けしたい」という気持ちがあるなら、普段の生活の中へ数字を持ち込んで、数字に慣れ親しむ事が大切である。
    商売の時だけ数字を持ち出してくるのでは遅すぎる。

    2.雑学を積むべし
    ユダヤ人は雑学博士で、しかも通り一遍の浅い知識ではなく博学なのである。
    食事のテーブルを囲むと、彼らの話題は政治・経済・歴史・スポーツ・レジャーと、あらゆる分野にわたって豊富であることに驚かされる。

    豊富な知識は話題も豊富にし、それが人生の豊かさに直結する。
    また、商人としての的確な判断を下すためにどれほど役立っているか、計り知れないものがある。
    雑学に支えられた広い視野。その視野に立って、ユダヤ人は正確な判断を下してくるのである。

    3.いつでも女と口を狙え
    ユダヤ商法の第一の商品が“女”、第二の商品が“口”である。
    ハンバーガーは直接的には“口”を狙った商品ではあるが、その口もさらに言うならば“女の口”を狙った商品である。

    4.ユダヤ人のバイブル「タルムード」
    経済活動のみに限らず、ユダヤ人の生活全般に大きな影響を及ぼしているものが「タルムード」、ユダヤ教の教典である。
    紀元後500年間にわたって作成されたもので、全20巻にわたる膨大なもの。
    取り上げられているテーマには、人間が生まれてから死ぬまでに遭遇するあらゆる事柄が網羅され、その一つ一つに論理的な討議が展開されている。

    ユダヤ人はこのタルムードを毎日読む。
    1日2~3ページにわたることもあれば、5行ほどで終わる日もある。
    マスターすることが重要なのではなく、書かれている内容と自分の生き方を照らし合わせることが眼目なのだ。


    【引用】
    p21
    ・生活の中に数字を持ち込め
    数字に慣れ、数字に強くなることが、ユダヤ商法の基礎であり、儲けの基本である。
    もし「金儲けしたい」という気持ちがあるなら、普段の生活の中へ数字を持ち込んで、数字に慣れ親しむ事が大切である。
    商売の時だけ数字を持ち出してくるのでは遅すぎる。


    p45★
    ・雑学を積むべし
    ユダヤ人は雑学博士で、しかも通り一遍の浅い知識ではなく博学なのである。
    食事のテーブルを囲むと、彼らの話題は政治・経済・歴史・スポーツ・レジャーと、あらゆる分野にわたって豊富であることに驚かされる。

    こうした豊富な知識が、ユダヤ人の話題を豊富にし、人生を豊かにしていることはいうまでもない。
    また、商人としての的確な判断を下すためにどれほど役立っているか、計り知れないものがある。
    雑学に支えられた広い視野。その視野に立って、ユダヤ人は正確な判断を下してくるのである。


    p120
    ・働くために食うな、食うために働け
    「人生の目的は?」
    ユダヤ人にこう尋ねると、
    「人生の目的は、おいしいものを心ゆくまで食べることです」
    と、必ずこう答える。


    p125
    ・お金ある人エライ人、お金ない人ダメな人
    ユダヤ人の価値観の基準はお金。
    ユダヤ人が言う「偉い人」とは、贅沢な晩餐を毎晩楽しめる人であり、毎晩豪華な晩飯を食べる人が尊敬される。
    ユダヤ人にとって、清貧に甘んじている人間など、偉くもなければ尊敬に値する人でもない。
    学問や知識がどんなに優れていても、貧乏であれば軽蔑され、下等視される。
    この世では、お金をたくさん持っていて、それをふんだんに使える人が偉い人なのである。


    p245
    ・いつでも女と口を狙え
    ユダヤ商法の第一の商品が“女”、第二の商品が“口”である。
    ハンバーガーは直接的には“口”を狙った商品ではあるが、その口もさらに言うならば“女の口”を狙った商品である。


    p247
    ・きらいなものを売れ
    本当の商人はきらいなものを売る。
    自分がきらいなものだと、どうやれば売れるかを真剣に考える。
    自分の弱点だから、ある場合には必死になる。


    p254
    ・ユダヤ人のバイブル「タルムード」
    経済活動のみに限らず、ユダヤ人の生活全般に大きな影響を及ぼしているものが「タルムード」、ユダヤ教の教典である。
    紀元後500年間にわたって作成されたもので、全20巻にわたる膨大なもの。
    取り上げられているテーマには、人間が生まれてから死ぬまでに遭遇するあらゆる事柄が網羅され、その一つ一つに論理的な討議が展開されている。

    ユダヤ人はこのタルムードを毎日読む。
    1日2?3ページにわたることもあれば、5行ほどで終わる日もある。
    マスターすることが重要なのではなく、書かれている内容と自分の生き方を照らし合わせることが眼目なのだ。

  • 初版発行は1972年。現代では中古品で約15000円もする幻の名著が、待望の復刊。価格も10分の1程度になり、やっと購入に踏み切れた。本書の主な内容は、対ユダヤ人との商売についてだ。数々の体験談が語られており、大変貴重である。特に、ユダヤ人のバンザイ屋に引っかけられて戦った話は、藤田氏らしさが色濃く出ていて面白い。

  • 孫正義が憧れて直接会いに行った日本マクドナルドの創業者、藤田田の本。

    切り口が尖っていて面白かったです。

    したいことがお金を稼ぐこと。
    お金の欲しい人が読んでください。

    その為に私はこうすると書いてある。

    ユダヤ人は神と契約している。
    一神教で、文化的に日本人と違う。
    日本は多神教で人間的な色々な神様がいる。

    契約を重視する育ちが違う。

    ユダヤ人は迫害されて、土地を奪われ、生きるために、キリスト教で良くないとされる金融業をやる。
    変わらないのはキャッシュだけ。

    日本人には変わらず、帰る土地があるし2000年も天皇が統治している。

    生き抜く危機感が違う。

    時を盗むな、時は金なり、
    一秒いくらで仕事しているつもりか。
    時間を奪われると、お金を盗まれたのと同じ。

    これは発想として無かった。
    無駄に多い会議の出席者やアポなし訪問が
    なんと多いことか。

    日本人の発想にはない生き方が示されている。
    最初から最後まで、すごいパワーを感じる。

  • # 書評☆2: ユダヤの商法 [新装版] | 高校時代の孫正義を日本マクドナルド創業者へ向かわせた本の実践は難しい

    ## 概要
    - 書名: ユダヤの商法 [新装版]
    - 副題: 世界経済を動かす
    - 著者: 藤田 田
    - ISBN: 9784584139004
    - 出版: 2019-04-25
    - 読了: 2020-10-23 Fri
    - 評価: ☆2
    - URL: book.senooken.jp/post/2020/10/23/

    ## 評価
    以前読んだ孫正義の自伝の「[志高く 孫正義正伝 新版](https://book.senooken.jp/post/2020/10/04/)」で,高校時代に本書の原書を読み,お金儲けが悪いことではないということを学び,著者の日本マクドナルド創業者の藤田田へ面談を申し込んだきっかけになったとあったため,興味を持って読んだ。

    日本マクドナルド創業者の藤田田が学生時代から学び実践してきたユダヤ人の商法について成功の原則が書かれていた。

    特に印象に残っているのは以下の2個だ。

    1. 78:22の法則
    2. 女と口を狙え

    体系化されたものではなく,著者が学んだ経験則みたいな部分も多く感じた。どうせなら由緒正しきユダヤ人が書いた内容を読みたいものだ。

    肝心の内容はビジネス系の自己啓発本に近いもので,抽象的な法則が書かれていた。著者はこの法則に従って成功したようだが,これを一般人に具体的に取り込むのは難しく感じた。

    後半に関してはうんちくなどが多くて特に参考にならないと思ったので軽く読み飛ばした。

    ## 引用
    > ### p. 25: 4 世界の支配者、その名は「ユダヤ商人」
    > ちょっと著名なユダヤ人を思いつくままにあげてみてもー。
    >
    > ピカソ、ベートーベン、アインシュタイン、マルクス、イエス・キリスト……。

    ユダヤ人には富豪が多いと聞いていたが,歴史上の有名人にも多いというのは知らなかった。

    ユダヤ人という民族は5000年の歴史があり,この歴史の長さが他の民族を寄せ付けないノウハウの蓄積になっているらしい。

    > ### p. 34: 9 女を狙え
    > 「ユダヤ商法に商品はふたつしかない。それは女と口である」

    ユダヤ商法の成功の原則である商売対象が書かれていた。たしかに,女性向けの市場というのは大きいように感じる。

    > ### p. 106: 34 絶対にまけない売り方---自信のある商品は絶対にまけるな
    > ユダヤ商人は、ある品物を高く売ることについて、あらゆる資料を用いて、高く売ることがいかに正当であることかを説明しようとする。
    > ___
    > いい商品だからまけない。まけないから利益が大きい。ユダヤ商法が儲かる秘密もここにある。

    コンテンツビジネスにも通じる商法が書かれていた。

    > ### p. 110: 36 金持ちから流行らせろ
    > ある商品を流行させるには、コツがある。流行には、金持ちの間ではやり出すものと、大衆の中から起こってくる流行の二つがある。
    >
    > この二つの流行をくらべてみると、金持ちの間から起こってくる流行の方が、圧倒的に息が長い。
    > ___
    > 金持ちの間に流行させる商品は、なんといっても高級舶来品がいちばんである。

    商品の流行について書かれていた。藤田田が起業時に成功した貿易業はこれにのっとっている。これで厚利多売を実現できるらしい。

    ## 結論
    高校生の孫正義が感銘を受けた本ということで期待して読んだ。悪くはなかったが,若干期待はずれだった。

    お金儲けが悪いことではないとかお金儲けに対する意識を変えるにはよいかもしれないが,この本で具体的に何かが変わるというのは難しいと思った。

    孫正義が読んで感銘を受けたと聞いていなかったら,読むことはなかった本だった。

    誰でも簡単に楽に具体的にお金を儲けられる本がほしい…

  • 何よりも実業家としての成果が説得力を与えている。

    人に嫌われても返済を迫るような生き方は、個人としては私には出来ない。しかしそんな事を気にしない価値観は、本質的なのかもしれない。

  • めちゃ面白い本でした!
    ユダヤの商法の4000年の公理❗「女と口を狙え!」だそうです。
    トランプ大統領の娘イバンカさんの夫クシュナーさんもユダヤ人ですよねー。
    世界はユダヤ人が動かしている。。。のかも!
    著者の藤田田さんは、めちゃくちゃ魅力的な人ですねー。
    ぜひぜひ、みなさんも読んでみてください!

  • audible聴き放題にて

    ユダヤ人は優秀だねえ

  • 現代の基準からすると少し古臭く感じたり、炎上しそうな記述も多いのだが、それを補って余りある名著だろう。今をときめくソフトバンクグループの孫正義会長も高校時代、本書に影響されて、著者の藤田田氏に会いに行っている(その行動力も凄い)。

    「モノづくり」や「職人気質」が大好きな日本人が金融資本に感じる違和感、外資系企業のドライな人事、極薄の日本企業の粗利率……。普段なんとなく感じている疑問点の答え=ユダヤの商法=欧米ビジネスパーソンの行動原理が、1972年に刊行された本書に書いてある。

    『時を盗むな』とはユダヤ人のエチケットなのだそうだが、日本人はその逆を行く。コロナ禍で少しは減った気もするのだが、いまだに「あれなんだったの?」という会議は多いし、回りくどい承認手続きや決裁事項も多い。少し前から指摘されている、日本人のホワイトカラーの生産性が低い問題も、『時を盗むな』というユダヤ人と『時を盗んでも気にしない』日本人の単純な思考様式の違いからきているのかもしれない。

    「ザ・商人」のイメージが強い著者なのだが、実は数字に強く、マクロ指標にまで目を配っていた。それがよくわかるのが、PartⅣ「『円』を吸うユダヤ商法」である。昨今は、自社の数値を見て、経営判断する経営者は増えてはいるのだが、藤田氏はさらに上を行っていた。

    ニクソンショック前後の外貨準備高の増加とユダヤ人の投機の動きを見て、円切り上げを喝破。リスク回避のために、輸出ビジネスの大幅縮小を決めている。

    歴史を振り返ればわかるように、10年単位でインパクトの大きい経済危機は起きている。マクロレベルで発生する経済危機は、ちょっとした工夫で生きてきたビジネスを丸ごと吹き飛ばしたり、業界ごとなきものにしてしまうことさえある(一方で機会をとらえて大儲けするものも)。

    金融緩和バブルにコロナ禍バブルが上乗せされて、昨今、さまざまなマクロ指標が異常値になっている。藤田氏が存命なら、どんな見立てをするのだろうか。

  •  これは1972年に刊行された日本マクドナルド創業者藤田田の著作の新装版です。なんと旧版は276刷り、82万7000部も売れたというのですから驚きます。
     内容はもっと凄くて、分かりやすくお金を儲ける極意が語られています。他の経営本に比べるととても異色で具体的、ビジネスマン必読本ですね。

  • 1.昔、「やりすぎ都市伝説」というテレビでオリエンタルラジオの中田さんが著者について話していたことを思い出した。そのときに、著者やユダヤ人について興味を持ったので購入しました。

    2.金儲けをするための鉄則は3つ。1つ目は数字に強くなること。2つ目は商売は女と口を狙うこと。3つ目が契約は必ず守ることです。この3つを鉄則として、自分がどのような商売をしてきたのかが書かれています。
    著者は若い頃にユダヤ人と仕事をしたことで金儲けにかなりの執着をしています。しかし、自分さえ儲ければ良いのではなく、日本のために金儲けをするという心があります。そのため、著者が考える、日本を良くするために国民や政治家がなすべきことが本書では多く述べられています。

    3.読み始めた時は「この人金に執着しすぎて参考にならない」思っていました。しかし、起業家として辛酸を舐めた日々や、世界情勢の見極め方、商売をするにあたってのコツなどを読んでいくと、自分が読んできた著者の誰よりも先見の明がある人だと思いました。
    正直なところ、今のところ自分は金儲けについて考えていないのでなんともいえませんが、「契約は必ず守れ」「未処理書類は商人の恥」などの言葉は信頼を得るためには
    必須なので、このようなところは見習っていきたいです。
    また、1番印象に残った言葉は、最後の方に出てくる「読書はマスターする速度ではなく、自分の生き方と照らし合わせて内容を理解していく」という部分です。これによって読書をしてる意味が格段に上がると思いました。自分の人生を常に振り返りながら読書をすれば、成長スピードも上がり、充実した人生をおくることができるのではないかと思いました。

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著者プロフィール

藤田田(ふじた・でん)
1926(大正15)年、大阪生まれ。旧制北野中学、松江高校を経て、1951(昭和26)年、東京大学法学部卒業。在学中にGHQの通訳を務めたことがきっかけで「藤田商店」を設立。学生起業家として輸入業を手がける。1971(昭和46)年、世界最大のハンバーガー・チェーンである米国マクドナルド社と50:50の出資比率で「日本マクドナルド(株)」を設立。同年7月、銀座三越1階に大第1号店をオープン。日本中にハンバーガー旋風をまき起こす。わずか10年余りで日本の外食産業での売上1位を達成し、以後、トップランナーとして走り続ける。1986(昭和61)年、藍綬褒章受章。1989(平成元)年、大店法規制緩和を旗印に米国の玩具小売業トイザラス社との合弁会社「日本トイザらス(株)」を設立し、全国展開した。社団法人日本ハンバーグ・ハンバーガー協会初代会長。創立30年にあたる2001(平成13)年7月26日、日本マクドナルドは店頭株市場に株式公開を果たした。2004年4月21日逝去(満78歳)。著書に『ユダヤの商法--世界経済を動かす』(小社刊)など多数。

「2022年 『漫画版ユダヤの商法 君たちはどう稼ぐか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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