増補 iPS細胞 世紀の発見が医療を変える (平凡社新書)

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 202
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582856071

作品紹介・あらすじ

臨床応用に向けて、研究はどこまで進んだのか?"オールジャパン"の体制は十全か?iPS細胞の今がわかる。

感想・レビュー・書評

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  • 文系女子の私にも取っつきやすい内容だった。
    細胞の未知の部分の研究はどんどん進んで行くが、倫理の問題もあるなと痛感。
    この先の展望、現状を踏まえてどう活用していくのかが課題だと思った。

  • ふむ

  • 山中教授のノーベル賞受賞を機に購入した。

  • 病理学の専門家による細胞研究についての解説書。難しい研究過程を素人の私にも十分理解できる程度に簡潔にまとめ、わかりやすかった。哲学的な最終章は不要だったと考えるが、今話題のips細胞に至る細胞研究や再生医療について理解できた。以下、細胞学の基礎をまとめておく。

    DNA>遺伝子>染色体>ゲノム
     人の細胞:60兆個200種類
     ゲノムは、同じ人間ではすべて同じ
     遺伝子は、ひとりの人間で2万2000個

    受精卵→桑実胚→胚盤胞→(子宮に着床)→発生
           胚盤胞から内部細胞塊を取り出し培養
           →ES細胞(培養によりコロニーをつくる)
    胚盤胞 - 栄養外胚葉
         - 内部細胞塊 - 外胚葉 → 皮膚、神経
                   - 中胚葉 → 血管、骨、筋肉
                   - 内胚葉 → 内臓器官など
        外(中、内)胚葉になると元に戻れない(分化)
        未分化の内部細胞塊は、何にもなれる

    万能性 - 受精卵
    多能性 - 胚盤胞、ES細胞、ips細胞
    多分化能- 幹細胞
    単能性 - 各組織の細胞

  • 再生医療の最前線を知ることができる本。この本読むまで、iPS細胞はおろか、ES細胞についても知らなかった。この本を読んで、クローンはまだ先の話だと少し安心。ただ、技術的にはもう少しでできるところまで来ている。ルパンVSクローン人間を思い出してしまった。

  • iPS細胞を作製した山中伸弥教授が、ノーベル生理学・医学賞を受賞! 発見当初は、再生医療への応用にはまだまだ課題が多いとされていたが、6年の歳月を経るなかで、いくつもの課題が解決されてきた。世界の医療と日本の産業を担うことが期待されているiPS細胞。本書は、この生命科学の粋を集めた技術のもっともわかりやすい入門書である。 2007年11月21日に、京都大学の山中伸弥教授らによって〈ヒトiPS細胞〉樹立成功が発表されてからこの間、iPS細胞をはじめとする幹細胞研究、再生医療研究ほど、めまぐるしい変化を遂げた領域はない。そのなかで、難病の研究やオーダーメード治療モデルの作成に向けて着々と進められているのが、基礎的な研究である。「がん化をいかに防ぐか」「より効率的な作製方法はあるのか」……次々と報告される新しい技術と知見の数々をわかりやすく、コンパクトにまとめる。さらには、政治・経済の分野への影響、そして、山中教授の提唱する〈オールジャパン〉体制の構築、メディアによる報道のあり方などについて、旧版の上梓から4年の間の成果と課題、再生医療の実現に向けての〈日本〉の取り組みを、大幅に増補して紹介する。
    増補1 iPS細胞研究の現在
    増補2 オールジャパン体制へ向けて

  • 分かりやすい面白いと思ったのは半分くらいまで。フランケンシュタインとかが出てきてしまってからはちょっとサイエンス「読み物」になってしまった。

  • ノーベル賞を受賞した山中博士が発見したiPS細胞に付いて記述した一冊。

    iPS細胞に付いて一通りの内容を知ることができました。

  • iPS細胞の概要を知るにはいい、読みやすい本だと思う。

  • 推薦理由:
    iPS細胞とは何かという解説と、その将来性や課題などを研究者の立場から、分り易く説明している。最先端医療技術についての理解を深めることができる。

    内容の紹介、感想など:
    iPS細胞についての基本的なことが理解できるように書かれている。iPS細胞とはなにか、再生医療ではどんな研究が行われているのかなどが、一般の人によくわかるように説明されており、生命科学の面白さを知ってもらいたいという著者の思いが伝わってくる。各章のはじめに、この章では何を解説するのかが書かれ、終わりにはまとめがあるので、内容を整理して理解する手助けになる。
    増補版である本書は2008年に出版された初版の内容に、その後の研究成果などを書き加えて2011年に発行されたものである。増補版では、初版発行後に進歩したiPS細胞研究の技術の紹介に加え、iPS細胞が政治・経済の分野に与える影響なども述べられている。iPS細胞について総括的に学びたい人に適した入門書である。

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著者プロフィール

1976年生まれ。京都大学iPS細胞研究所上廣倫理研究部門特定准教授。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了、博士(医学)。東京女子医科大学特任講師、慶應義塾大学特任准教授などを経て現職。専門は幹細胞生物学。再生医療研究とSF小説などを中心とするポピュラーカルチャーを題材に、「文化としての生命科学」の確立を試みている。著書に『iPS細胞 世紀の発見が医療を変える』(平凡社新書)、共著に『再生医療のしくみ』(日本実業出版社)などがある。

「2013年 『死にたくないんですけど』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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