細野晴臣 とまっていた時計がまたうごきはじめた

  • 平凡社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582836707

感想・レビュー・書評

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  • 東日本の震災後である2012年の夏から、はっぴいえんどのメンバーで、数多くの名曲を残した御大・大瀧詠一さんのご逝去の年、2014年の夏までの期間に行われた9度の対話を収録。その肩の凝らない雑談トークでは、ユーモアのある冗談やお笑い話から音楽論までいろいろテーマが変わりつつ、でも、震災後の放射能に関する不安がずっとうっすらつきまとっている感覚があります。それでも、人生は絶望するより楽しむものだ、とのモットーがあるようで、本書で交わされるオフビートのトークは楽しいです。本職の音楽の話になると、深い話というか、当たり前ですが、素人の僕にしてみればまったくしらないような洋楽の名前がたくさん飛びだしますし、その説明の言葉がまたいいです。細野さんのアルバムを聴いても、けっこうこれがマニアックな種類のものだと思うんですよ。YMOやはっぴいえんどは聴きやすいですが。その土壌の豊かさの片りんを、本書の雑談対話からも感じることができると思います。YMOやはっぴいえんどをかじったことのある音楽ファンなら、読んでみて損はないでしょう。なにより、おもしろいです。

  • 懐かしい音楽の話は、お笑い、隕石、演歌、原発、敬愛する友の死などを経巡り、また音楽の話へと戻ってくる-。音楽家・細野晴臣が、震災以降のもやもやを喫茶店でつれづれに語り明かした、3年にわたる雑談ドキュメント。

    読むと眠ってしまう本でした。
    少しずつ読み進め,ようやく私の時計も動き始めました。

  • 昔から好きだった細野晴臣さん。良いかんじなのは変わらず。途中まで読んだがまたいつか途中だけでもパラパラ読みたい。豆腐を切るような演奏。

  • おもしろかった!
    細野さんのお笑い談義、オモロイw
    曰く
    <blockquote>■千原ジュニアと小籔と後藤(輝基)と岩尾(望)の四人がバスの中で話してるのが、いま一番面白んだ。ネタじゃないんだけど芸人のスピリットがあふれている。
    ■千原は哲学、、小籔は思想。ツッコミを入れるのが後藤の役割。
    (対談7)</blockquote>

    他にも気になった箇所を抜書きしておくと、細野晴臣が「殆どコピーをしたことがない」と言ったのは意外だった。
    坂本龍一のように理論を学んだタイプの音楽家ならともかく。耳で覚えたタイプなら気に入った曲はひたすら耳コピーしたのかと思っていたから。
    バッファロー・スプリング・フィールドのような手本とした音楽なら尚更。細野さんいわく「コピーするっていうのは三枚に開いておろしちゃうことだから
    」名曲を名曲のままで楽しむためにコピーはしなかったのだという。

    <blockquote>オハイオ・プレイヤーズの「エクスタシー」って曲はリズムだけじゃなくて、構成もいい。ミニマルだからね。当時はああいうリズムはなかったんだよ。特にリフがね。アレは考えつかない。「すげえ、大発明だ」って思いながら当時は聞いていた。(P.136 )</blockquote>


    <blockquote>コードを付けるってことは、ボイシングによって、歌の心情を説明しちゃうことになるんですよね。(鈴木 惣一朗)
    </blockquote>

  • 2015/11/12

  •  手元において、何度も読む本。
     大瀧詠一さんとのコラボレーションが、見果てぬ夢になってしまったのが。

  • 色々な話が聞けて楽しかったです。鈴木惣一朗さんは、博学で話を回すのが上手いですね。

  • ゆるい対談本。細野さんの生活感が感じられる一冊。やっぱり、はっぴいえんどを愛しているんだなぁ。

  • さすがに分厚い本だったので、寝る前に少しずつ読み進めていきましたが、読み終わらないうちに返却日が来てしまった。また借ります。

  • 2015/3/6購入

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著者プロフィール

1947年、東京生まれ。音楽家。69年にエイプリル・フールでデビュー後、はっぴいえんど、ソロ、ティン・パン・アレー、YMOで活動。ワールド・ミュージックやアンビエント・ミュージックを探求する一方、歌謡曲のプロデュースも。

「2017年 『HOSONO百景 いつか夢に見た音の旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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