- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582620696
作品紹介・あらすじ
王妃の生活と生涯を豊富なカラー写真と図版から読み解く。恋心の印であるリボンや、「悩殺」という名のつけぼくろなど、貴婦人たちの文化にも触れる。約200着の衣裳目録付き!
シュテファン・ツヴァイクによれば、マリー・アントワネットは、朝起きて、まず衣装のことを考え、その次に髪型、その次にジュエリーについて考える、というような一日の始め方をしていた。
本書では、マリー・アントワネットの一日と生涯を、豊富なカラー写真と図版に描かれた衣裳を通じて、読み解いていく。
朝ならばシュミーズ、化粧着、散歩服、昼は食事のときの服装、乗馬服、訪問着、宮廷服、舞踏会があればボール・ガウン、夜の仮面舞踏会と、当時の生活文化も含めて描くお姫様ドキュメント。
恋人たちの間でリボンが恋心を語るものとして扱われていたエピソードや、悩殺という名前がついたつけぼくろの物語など、フランスのエスプリたっぷりの貴婦人たちの文化にも触れる。その裏で活躍した、ヴェルサイユ宮殿の服飾文化を支える職人たちの技法も紹介。
巻末には、貴重なアントワネットの衣裳目録全文翻訳付!
感想・レビュー・書評
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服飾という視点から、マリーアントワネットや、当時について考察した本。
おもしろかった。
衣裳のさまざまなパーツに関して掘り下げられていて、専門的ではあるが、読んでいて楽しい。
図案や柄見本などは、当時の技術の高さがうかがえるし、うっとりする美しさ。
現代とは違う考え方、特に上流貴族たち特有の、現代からすると驚くような風習も、興味深かった。
惜しむらくは、資料の一部が、カラーではなかったこと。
衣裳という観点からすると、やはり色は欲しかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
マリー•アントワネットが生きた時代や恒星に与えた影響(ウージェニー皇妃とか)にも触れつつ、服飾そのものにフォーカスされていて面白かった。ボタンや織物、刺繍の箇所は個人的に好きなので読んでてワクワクしたところ。アントワネット好きというより、ロココ調の服飾が好き、ヒントを得たい人向きの本かも。
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マリー・アントワネットが生きた時代の服飾史(モード)のみならず服飾・繊維産業についてなど、幅広く取り上げられている。
それにしても、亜麻布の漂白にかかる工程の多いこと!下着と揶揄された白いモスリンドレスも相当な値段だったのではないだろうか。
マリー・アントワネットがフランス宮廷で馴染めなかったこととして、公開着替えが挙げられることがある。現代を生きる私は、裸を人前にさらすことが嫌だったのだろうと思っていたが、驚くことに18世紀の高位女性は下位ならば男性の前でも裸になることに羞恥心は無かったそうだ。
とすれば、彼女が本当に嫌だったのは何だったのだろう。着替え手順の身分序列エチケットだろうか。
感性は時代とともに変遷するので、歴史を紐解くときは気を付けなくてはならないと改めて感じた。
ところで、当時のかつらの材料は何だったのだろう。人毛を脱色していたのだろうか。本書にもかつらの項があるが触れられていなかった。気になる。 -
第1章 銀色の花嫁衣裳―異国へ嫁ぐ日
第2章 ヴェルサイユの装い―宮廷衣裳・乗馬服・髪型
第3章 恋の舞台は舞踏会―仮面と靴下留め
第4章 田舎暮らしへの憧れ―モスリンのドレスと麦わら帽子
第5章 永遠の王妃―指輪と白い肩掛け -
お姫様ドレス大好き人間には堪らない本です。贅を尽くした嫁入り衣装や道具、朝のドレス選びなど興味深いですし、そうした衣装を支える多くの職人たちや庶民の様子にも言及されているのも目配りが効いています。
様々な図版、殊に刺繍やリボンが素敵でもっと沢山みたいなぁ~ -
面白かったです。勉強になりました。雑学が増える本です。
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マリーの人柄からあの時代の生活様式、歴史的事実がよく分かる。1つのことを掘り下げると、物事が広く見えてくるのね。
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九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1335465 -
18世紀への夢や憧れが広がる、マリー・アントワネットとファッションに関する本で結構専門的な本。自分のものとして、家に置きたい本か…と聞かれると、うーん…という感じ。それは学術的というか専門的で難しいと思う箇所がいくつかあったから。でも、可愛くて、電子書籍だともったいない本。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/730269