あなたのために: いのちを支えるス-プ

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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784579208258

作品紹介・あらすじ

読者の方々は、おつゆもの、スープの作り方を個々別々の処方として学ばれずに、法則的解説で、調理ができるはず。本書の処方は、多人数のスープ教室を六年間続けるという練習量の中で、改良安定させたもの。本書の最大の特長である。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルは「あなたのために」だが、本を買う瞬間は「わたしのために」という感じだった。
    写真がきれいで、まず眺めて癒される。
    料理が得意ではないので、一部作れそうなものに挑戦する。
    新玉ねぎのスープがとても好きである。
    毎年季節になるとちょっと心が浮き立つ感じがする。
    きっと料理上手な人は色々ここからアレンジするんだろうな、と思うがまあいいや。

  • 新玉ねぎのスープは作ってみようと思うけど、あとはめんどくさそうだからやらないかな。気が向いたら試しそう。

  • ベストセラーになったのも解る。私自身、あまり丈夫じゃないので、食べられない時はスープが恋しくなる。

    どれも本当においしそうで、余計な調味料とか得体の知れない物は入ってないからスープが綺麗。

    滋味がある感じが写真だけでする。

    でも、こうでなくては、と原産地などを指定した材料をと言われると、それは手間だしそんなお金かけてられないという時もあると思う。

    それに、実際問題手間がかかりすぎて料理だけに専念できる環境じゃない限りこんなに時間のかかるものは出来ないという意見ももっともだ。

    変えられるところは変えてレシピ通りに出来るところはそのままで懸命に取り入れるのはいいはず。

    多少自分に合わせてあってもいい。
    じゃないと繰り返しては作れない。

    ただ、大事なのは、本来はこうして作るんだとか、こんな素材が相性いいんだとか、知って崩したり、自分のお家なりの食べ方をするのもお料理上手のうちだと意識することだ。

    それとインスタントだけでいいじゃないかっていうのとは、似ているけど違う。

    そして、レシピを改変しないで食べられそうなものを、いくつかだけは自分のお料理ノートに加えれば、それでまず第一歩。

    この方独特の、哲学のような部分や、こうでなくては、という書きぶりが時に、作ろうかと思う前に敷居を高くする事がある。あるけれども。

    それも、大先輩の女性が完成させたもの。そうかぁ…と素直に読んで、出来るところは取り入れたらいいのだ。

    それにしてもこの本のたまねぎや豆の食べ方のおいしそうなこと。ため息が出る。

    何にもしないのが一番もったいない。
    さあ、臨機応変。一品でいいから作ろう!

  • ずいぶん前に購入した本である。

    辰巳さんの食に対する考え方や人間性に尊敬を抱いている。

    ずいぶん前に購入した理由は、食べられなくなった人に一番良いのはスープであることを説き人間の尊厳をスープに込めている理論を読んで感動したからだ。

    材料の選び方から材料の切り方まで細かな注文があり、そのとおりに実践したスープはひとしずくたりとも無駄にしたくない勿体ないほどの貴重さを感じるものである。

    私が最期に食べられなくなったなら可能なら作って欲しいのが辰巳さんのスープである。

    夫の抗がん剤治療中、病院にせっせと作り運んだのが辰巳さんの「あなたのために」である。





  • 結婚したての頃、一目惚れして買った、黄色の蒸し鍋ミモザ。そのおまけに付いていた小さな冊子で辰巳さんのことを知った。
    椎茸スープ、シトロンケーキ、茶碗蒸し、トマトケチャップ、うきうきしながら料理し、せっせと食べた。
    敷居が高く、読んでも作れなかった辰巳さんのスープ。主婦歴10年を越え、やっと挑戦しようと思えた。親の介護がちらつく歳になったということか。
    大切な人、病に伏した家族に作って一緒にいただきたいレシピが沢山載っている。…看病しながらの凡人がこの料理を作るのはハードルが高いが、それでも…食べることは生きることなんだな。まずは、最近ちょっと元気の無い自分へ、何か作ろう。

  • 本書は妥協のない味を目標としており、掲載レシピ通りに作るのは、一般家庭ではかなり難しいと思います。
    しかしながら読み物としてはすごく面白いです。また、筆者は、タイトルにあるように食は「いのちを支える」としており、レシピの端々からもその想いは伝わります。それは食を作る者として、食べる者として「食」に対して背筋が伸びる心地にさせてくれます。大事にしたい1冊です。

  • 和洋中さまざまな料理を作っていると、スープにその文化のエッセンスがつまっていることを痛感する。
    この本は父親の看病をされた辰己さんが長年の料理研究の成果としてスープに関するレシピをまとめたスープ大全だ。
    ミネストローネや味噌汁、さまざまなスープが系統だって記述されている。
    ハードカバーではなく もう少し ハンディーで 版も小さいほうが日常的に使いやすいと思うのだが、このように硬派な印象も辰己さんを思わせる。

  • スープの湯気の向こうに見える実存的使命

    家庭生活の愛と平和を、おつゆもの、スープが、何気なく、あたたかく、守り育ててくれますように。(本文引用)

    川島

  • すみません、本物の出汁離れ、煮魚の出来ぬ人です。時々は頑張ってちゃんとした出汁をひこうと思います。

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著者プロフィール

料理研究家、エッセイスト。1924(大正13)年生まれ。料理研究家の草分けだった母・辰巳浜子のもとで家庭料理を学ぶ一方、西洋料理の研鑽も重ねる。父親の介護を通じてスープに開眼する。鎌倉の自宅や周辺の施設でスープ教室を主宰し、高齢者や病気の方へスープを提供できるよう指導している。「大豆100粒運動を支える会」会長を務める。 著書に『辰巳芳子の旬を味わう -いのちを養う家庭料理』、『辰巳芳子 慎みを食卓に -その一例』(ともにNHK出版)がある。

「2020年 『辰巳芳子 ご飯と汁物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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