やなせたかしおとうとものがたり

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  • Amazon.co.jp ・本 (53ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784577042595

作品紹介・あらすじ

嵩と千尋、山と海-。二十二歳で海に散った弟を詩と絵で綴った18編の絶唱。未発表エッセイ収録!

感想・レビュー・書評

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  • アンパンマンの明るいイメージのやなせさん。
    弟さんへの深い愛情、複雑な劣等感。
    若くして戦死した弟さんへの想い。
    短い言葉のなかに、悲しみと寂しさがじんと胸に伝わってくる。

    5歳で父を亡くし7歳のとき母は再婚のため兄弟を叔父宅に残し、ふたりの元を去る。そんな環境だったからこそ兄・弟の絆はすごく強かったんだろう。お互いがなくてはならなかった存在。

  • アンパンマンの生みの親・やなせたかし氏が、2歳離れた弟について書いた詩画集。やなせ氏自信の応召体験と弟の戦死を通して、戦争に対して大きな怒りと深い悲しみを感じていたことが、とてもよく分かる作品の一つだろう。画も文章も優しさにあふれた良い本だと思った。

  • やなせたかし氏の詩画集。
    少年時代から青年となり、戦争で喪うまでの弟とのことを描いている。
    静かな言葉と絵が胸に刺さる。
    美しい名前を携えて生まれたのは、こんな最期を迎えるためではなかったのに。

  • 戦死の弟へ思いつづる 評:まさきとしか・作家 北海道新聞社
    http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/new/1.html

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    http://www.froebel-kan.co.jp/book/detail/9784577042595/

  • 琴線、激つよ爪弾かれ感。
    追懐悲しみノスタルジー。

  • 泣ける
    アンパンマンマーチは反戦歌で、弟のことを歌っているという説は本当かもしれないと思った

  • 切ない。ただ一人の肉親だったものな。
    本人は出版する意図はなかったと言う。自分と弟のために書いた哀悼の本。
    短いセンテンスの中に人への素直な感情も愛情の機微も余すことなく伝わってくる。これが詩人やなせたかしの実力か。

    こういうバックグラウンドを知ると「生きているから かなしいんだ/うれしいんだ」というあの歌詞が途端に激重に感じられる

  • 人生に「たら」はない

    過ぎてしまえば人生も夢と同じ


    過去は自分の主観でしか振り返れない。

    弟への想い、周りへの想い

    後からじんわり沁みてくる。

    柳瀬さんの悲しみに

    柳瀬さんの愛の深さに

    朝やになったような気持ち。



    アンパンマンの世界を描く人が
    見た世界を知りたくて
    軽い気持ちで手に取ったのに
    読み終わって本を胸に抱きしめた。


    R.I.P

  • たまに戦争を体験した方の体験を学ばなければと思うことがある。
    何と言えない気持ちにはなるんだけど。。

    気がついたらやなせたかしさんがお亡くなりになってもう10年も経つんですね……
    時の流れはあっという間です。。

    色々なもの、よいものも悲しいかこも風化させたくないですね。

  • アンパンマンが子ども達を魅了するのが不思議でした。アンパンマンを生み出したやなせ先生はどんな人なのだろうかと思って読んでみました。悲しいことやつらいことや寂しいこと…幼少の時からいろんな体験をされたから優しい世界が創れたのかなぁと思いました。

    戦争がなければ、弟さんが生きていれば…どうしようもないことだとわかっていても、思わず考えてしまいました。

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著者プロフィール

1919年生まれ、高知県出身。百貨店宣伝部にグラフィックデザイナーとして勤務の後、漫画家・絵本作家として活動を始める。絵本の作品に『やさしいライオン』『チリンのすず』『あんぱんまん』(フレーベル館)など多数。2013年永眠。

「2022年 『アンパンマンかみしばい③』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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