- Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
- / ISBN・EAN: 9784577042502
作品紹介・あらすじ
東京の浅草でうまれそだった少年、心平は友だちと楽しくすごしていました。昭和19年、戦争がはげしくなって、福島のおばあちゃんの家に疎開することになりますが…。戦争で戦災孤児となった著者が描く、子どもに伝えたい、戦争があった、あのころの物語。
感想・レビュー・書評
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浅草生まれの心平は、昭和19年4年生の夏に福島の祖母の家に疎開することに。浅草から離れたくないという母方の祖母と両親と5歳の妹は、東京に残る。友だちのかっちゃんは、集団疎開をする。かっちゃんは心平に、大事にしていた相撲取りのメンコをくれた。心平はかっちゃんに、敵から家を守ってくれるという雷魚をゆずる。
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昭和一九年、四年生の心平は、東京から親戚のある福島県に疎開することになった。
家族や友だちと離れ離れになり、不安でいっぱいの心平だったが、黒潮小島から同じ年のいとこの洋太も疎開してきたので少し心強くなった。
疎開先の学校の先生は東京よりも厳しく、何につけても競争を強いられ、慣れない心平と洋太は地元の子供にからかわれることが多かった。
三月十日東京大空襲の二日後、心平はそのニュースを知った。
家族のことが心配でならなかったが、無事を祈るしかなかった。 -
戦争中の子どもたちの様子が、とてもよく描かれている。ただ最後はちょっと、はしょった感じがあったのが残念。こういう本をもっと長編で出版できる世の中であってほしい。