いたずらおばあさん

著者 :
  • フレーベル館
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本棚登録 : 214
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784577015261

作品紹介・あらすじ

洋服研究家のエラババ先生が開発したのは、なんと1枚着るごとに1歳若返るという不思議な服でした…。

感想・レビュー・書評

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  • さすがの高楼さん!
    出だしから茶目っ気たっぷり。
    一枚ごとに一歳若返る服なんて、発想がまた素敵。
    それを着て子どもになるおばあちゃま二人の行動が痛快で楽しかった。
    大人にはチクッと針を刺し、子どもには全面的に味方だと伝える、これぞ児童文学!

  • 発明した数十枚の服を着る、というところが既に可笑しいが、その服を着て引き起こす数々に、大笑い。

  • 高楼さん大好きだー。この人ほんっと女の子かくの上手いよなあ。ええ、女の子です。おばあちゃんでなく。 着たら若く見える服。しかも外からの見た目だけじゃなく、本当に若くなれるなんて、なんてわくわくする設定なの! そこでエラちゃんの行動力、もう最高!楽しすぎです。 あ、あと挿絵は高楼さんのお姉さんとのこと。 うわー文学一家だったのかなあ?

  • もう一冊、高楼さん。こちらもきょう借りてきてきょう読んだもの。
    「ルチアさん」より格段にカラッとした、軽快で爽快なおはなし。徹底的に、いたずらっ子の味方、という姿勢が貫かれていて、わくわくする気持ちが本から溢れ出てくる気がする。こういう奇想天外さも描けるひとなのだなぁ。
    読んでいて、なんとなくケストナーを思い出した。子どもを心の底から信頼している感じが、似ている気がする。

  • 「洋服研究家のエラババ先生が開発したのは、なんと1枚着るごとに1歳若返るという不思議な服でした…。」

    「エラババ先生は84さい。弟子のヒョコルさんは68歳。先生が発明した若くなる服を着たら、ふたりとも8さいの女の子になっちゃった!」
    (『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部より紹介

  • とーっても良かった!!読んでる間私まで8歳の子供に返ったようなワクワクが止まらなかった。愛すべき2人のおばあさん!そして最後はなんだか涙が出そうになった…。
    たくさんの人に読んでもらいたい一冊。

  • 大好きな本。
    小学生の頃何度も図書館で借りた。
    お茶目なおばあちゃま達の変身と冒険にワクワクドキドキ。

  • いたずらおばあさん 
    高楼方子 千葉史子 フレーベル館

    二人のおばあちゃんにヒソムいたずらっ子が蘇るお話
    服飾研究科のエラババ先生が発明した若返る下着

    それは「隠れみの」や「裸の王様」の現代版
    透明の布で全身にかぶると皮膚のようになり
    一枚ごとに一才若返る魔法の下着
    84才のエラババ先生が8才になるには
    裸になって76枚のおくるみを重ね着しなければならない
    その上に子ども用の服を着れば
    大昔の自分の肉体に今のままの意識が乗り移る
    ので気を付けないと声や言葉使いがおばあちゃんになってしまう

    二人のおばあちゃんは日曜ごとに子どもに化けて
    ハシャギまわりデパートの屋上や食堂に行き
    「おやつセット」なるお菓子を食べたり
    素直な感性の子ども心を失って物欲に汚れた大人にいたずらして
    子ども心の愉しさを思い起こさせて行く

    何と言っても
    知識に溺れ勝ちな物質文明の中で
    大事なのはモノにヒソム知識を手段として
    人生の目的である
    子ども心にヒソム形のない意識を
    具体的な体験で育てて行くこと

    少し社会性も覗くステキなお話でした

  • 【図書館】エラちゃんとヒョコちゃん。この二人、最高です!ニヤニヤしながら読み終えました!挿し絵の千葉史子さんは、高楼方子さんのお姉さんなんですね。『ココの詩』『時計坂の家』などの挿し絵もお姉さんが描かれているんですね。こちらも未読なので、読めたらいいなと思います。

  • お年寄りに関する本を探していて、手にした。

    エラババ先生は、84歳のえらいえらい洋服研究家です。
    ヒョコルさんは、68歳のひかえめなおくさんで、エラババ先生の特別講義にかよっています。
    ある日、ヒョコルさんがエラババ先生の家にしょうたいされて見たものは、「一まい着ると、一歳わかくなる」服でした!
    (路傍の石幼少年文学賞受賞作)

    おもしろいなー、はじめの1章・たった10ページで、ぐっとおもしろくなってくる。
    エラババ先生、ヒョコルさん、名前もとぼけてていい。
    お年寄りのおはなし、という雰囲気ではないけれど、いい具合にあぶらと力が抜けているお年寄りのおもしろさがある。
    若返りが何の役に立つのか、楽しさの役に立つ、最後に子どもの役に立つ。
    洋品店のスカーフの話がよかったな。
    若返った子どもの姿があんまりかわいくないけど、絵の雰囲気はよかったです。

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著者プロフィール

高楼方子 函館市生まれ。絵本に『まあちゃんのながいかみ』(福音館書店)「つんつくせんせい」シリーズ(フレーベル館)など。幼年童話に『みどりいろのたね』(福音館書店)、低・中学年向きの作品に、『ねこが見た話』『おーばあちゃんはきらきら』(以上福音館書店)『紳士とオバケ氏』(フレーベル館)『ルゥルゥおはなしして』(岩波書店)「へんてこもり」シリーズ(偕成社)など。高学年向きの作品に『時計坂の家』『十一月の扉』『ココの詩』『緑の模様画』(以上福音館書店)『リリコは眠れない』(あかね書房)『街角には物語が.....』(偕成社)など。翻訳に『小公女』(福音館書店)、エッセイに『記憶の小瓶』(クレヨンハウス)『老嬢物語』(偕成社)がある。『いたずらおばあさん』(フレーベル館)で路傍の石幼少年文学賞、『キロコちゃんとみどりのくつ』(あかね書房)で児童福祉文化賞、『十一月の扉』『おともださにナリマ小』(フレーベル館)で産経児童出版文化賞、『わたしたちの帽子』(フレーベル館)で赤い鳥文学賞・小学館児童出版文化賞を受賞。札幌市在住。

「2021年 『黄色い夏の日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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