ムゲンのi(上) (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 2482
感想 : 101
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575525403

作品紹介・あらすじ

若き女医・識名愛衣は不思議な出会いに導かれ、人智を超える事件と難病に挑む。眠りから覚めない四人の患者、猟奇的連続殺人、魂の救済〈マグイグミ〉――すべては繫がり、世界は一変する。予測不可能な超大作ミステリー、2020年の本屋大賞ノミネート作が待望の文庫化!

感想・レビュー・書評

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  • 医療+スピチュアル+ファンタジー+ミステリーのMIXエンターテイメント
    分かっちゃいるけど、最後はぐっとこみ上げるものがあります。

    上巻です。
    夢を見続けたまま目が覚めることのないイレスの患者3人の担当医となった主人公愛衣。
    沖縄の霊能力者でユタでもある祖母から、魂の救済(マブイグミ)を行うことで患者を目覚めさせることができるとアドバイスされます。

    祖母から受け継いだユタの力を発揮し、患者の夢の中に入り込み、相棒のククルとともに、患者の魂の救済に挑みます。

    一人目の患者はパイロットを目指していた女性。
    なぜ、彼女がイレスになってしまったのか?
    そこには父親の死が...

    二人目の患者は老弁護士。
    弁護士の心を壊したモノ。
    愛衣がその原因を突き止め、魂を救済していきます。

    そして、それらの治療を通して、愛衣が受けた過去の事件も我々読者に少しずつ開示されていきます。

    上巻ではこのファンタジックな世界観におじさんとしてはちょっと混乱(笑)
    夢の中だからしょうがないか..とは思いますが。

    そして下巻に続きます。

  • 神経精神研究所附属病院の、若き女医・織名愛衣。
    「イレス」と呼ばれる、レム睡眠のまま昏睡するという難病患者3名の主治医となる。
    患者達に絡まる殺人事件。

    患者達の、夢幻の世界に入り込み、マブイグミという、魂の救済を試みていく。

    清水玲子さんのコミック「秘密」は、死者の脳をMRにかけ、記憶を映像化して、事件を解決するという近未来物語。そこで、夢の映像化のシーンがあり、人は思いのほか、壮大な夢を見ているということで、夢の世界観が描かれていた。

    とはいえ、このスピリチュアル的な表現の部分が、伏線であるかどうかわからないので、読み辛い。
    まあ、下巻へ。

  • ☆4

    読み進めていくにつれて、どんどん作品の世界観に惹き込まれていきました!
    登場人物や事件が、下巻でどのように繋がっていくのか楽しみです。

    うさぎ猫のククルが、とっても可愛いです❁⃘*.゚

  • やっぱり知念さんが好きだ、ここまで緻密につくられたミステリ小説は読んだことがありません。
    ファンタジー小説が苦手な私でも引き込まれました。下巻が楽しみです。

  • 医療ミステリーかと思ったらかなりスピリチュアルなお話でした。イレスと呼ばれる寝たまま目が覚めない病気の患者を治療するため、患者の夢に入り込むという内容です。オカルトっぽさはありますが、かなり面白いです。

  • なぜ沖縄に寄せる必要があったのでしょう。
    マブイ、マブイグミ、ユタ、サーダカンマリ…沖縄ではメジャーな言葉なのでしょうか?
    サーダカンマリの説明が最後までなく、自分で調べつつ「こういうことか」と推察しながら読み進めていました。
    特殊能力が沖縄になぞらえたものでなければいけない理由がよく分からない。

  • 上下巻からなるうちの上巻。精神科医の女医である主人公は眠りから覚めない謎の病気にかかった3人の担当医となった。その病気を治すには「マブイグミ」という儀式が必要と知った。半信半疑で実践してみると夢幻の世界を彷徨う羽目に。なんでもありな夢幻の世界で主人公が奔走する。その中で患者たちの過去に触れつつ、謎解きしていくストーリー。

    知念実希人さんらしいリアルな治療ストーリーではなく、めちゃくちゃファンタジーが濃かった。ちょっと濃すぎて胸焼けがした。

  • 双葉社Web文芸マガジンCOLORFUL2018年11月12日号~2019年7月25日号を2分冊化し2019年9月双葉社刊。2022年2月双葉文庫化。夢幻世界の冒険を描く上巻。ありがちなアイデアで世界観も安易。2020年(第17回)本屋大賞の8位というランクもうなずける。下巻でどう化けるかが、楽しみ。

  • 上下2巻、読破まで5日ほどでしたが、読み終えた後は長い長い旅を終えたような感覚で、どっぷりと浸らせてくれました。今の世界に必要なのは無限の愛ですね。
    P.S 難しい漢字がところどころで使われており、勉強になります。

  • 眠りから覚めない病気【イレス】
    世界的にも珍しい病気であるものの同時に3人の患者を担当することになる精神内科医の【識名愛】!

    治療法に悩んでいたところ思わぬところから助言と能力を得て治療に挑むのだが・・・

    ユタの能力、マブイグミ、夢幻の世界・・・


    医療系ミステリーとファンタジーの融合!


    読んだ感じで一番近いと思ったのは宮部みゆきのブレイブストーリーかなぁと思いました!

    いずれにしても下巻が楽しみです!

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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