病院でちゃんとやってよ (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575523171

作品紹介・あらすじ

「うちの母は、絶対に治るんだから、ちゃんと病院が歩けるようにしてよ!」現実を見ず、介護従事者を召し使いかのように扱い、自分勝手な希望を押しつける患者家族が今日も続々と! 35歳独身の大八木新菜はリハビリ病棟で働く看護師。激務の上に、わがままな患者、無責任な患者家族に悩まされる日々だ。退院したら誰が看るかで揉める家族。母を元通りにするまで帰すなと威張り散らす息子。そこには壊れた家族関係が浮かび上がる。介護の身になって初めて味わう悔悟――現役看護師が描く、リアル介護病棟小説、書き下ろし文庫で登場!

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5
    主人公の仕事への一生懸命さがすごく感じられる本です!
    リハビリをする病院で、患者と家族の間に入ってこれからどうするのか
    何ができるかを一緒に考える看護士さんのお話

    家族にケアが必要な人が出て来たら、とても大変な事
    口だけではなく、家族総出で介護しなきゃいけない事

    自分には関係ないなんて思えない年齢になって来たと心配になった

  • 当事者にならないとなかなかわからないことだけど
    まず受け入れるってことがきっと難しいんだろうな…
    と思った。

    色々な人、家族がいる中で
    それぞれに合った内容で対応していくナースさんは
    本当に尊敬します。

  • あー、介護ってこんなんなんだ!って現実を知った。

    確かに介護実習したときも現実をみたなぁ…

    いろんな家族がいて、いろんなケースがあるなと考えさせられた。

    思いを寄せていた同僚、すごくいいやつだったけど
    最後、ガッカリ…

  • リハビリ病棟で働く看護士の新菜は、35歳独身。

    自分勝手な患者と家族に振り回される毎日だが、唯一の発散方法はエアロビ。

    なんやかんや言いながらも頑張り、発散できるものがあるのは良いことだ。

    応援できる小説。

  • 文庫で読む 医療小説
    「病院でちゃんとやってよ」小原周子著|日刊ゲンダイDIGITAL
    https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/292964

    SUNDAY LIBRARY:三浦 天紗子・評『病院でちゃんとやってよ』小原周子・著 | 毎日新聞(有料記事)
    https://mainichi.jp/articles/20200331/org/00m/040/005000d

    株式会社双葉社|病院でちゃんとやってよ|ISBN:978-4-575-52317-1
    https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-52317-1.html

  • まだまだ未熟な主人公の心の叫びが随所にあってそこがまたリアル。介護の世界もそうだけど、クレーマー的な要素や人間っていかに自己中心的かって部分も垣間みえて、なかなか面白い。お母さんのストーリーが展開したことで雰囲気もかわって両方の立場を描いてるのも○

  • 回復期で働いているため、あるあるエピソードに
    苦笑いの連続でした。
    主人公のナースは、家族にグイグイ退院支援していくタイプでやや強引な印象ではありました。
    現実はもう少しオブラートに包み家族の気持ちも考えながら家族が受け止めやすい伝え方をしていくような感じではあると思います。
    師長に苦言を呈されるのは、その辺が原因なのかなとも思ってしまいましたが汗
    思いを寄せていたリハスタッフとのエピソード、最後は閉口。タイトルの意味、、、!

  • 普段急性期病棟で勤務しているため、退院調整で自宅退院のクッションとしてリハビリ病院に転院する患者さんを何人も見てきた。リハビリ病院では、看護師がどう患者さんと関わって、最終的な療養先を決めているのか、興味があった。それがリアルに書かれている本。1人1人の患者さんとの関わりから、新菜の看護観があふれていた。

  • 大八木新菜はリハビリ病棟で働く看護師。
    一癖も二癖もある患者の家族に振り回される日々。
    徐々に進んでいく認知症も、家族は認めたくない。
    現実を見たくない。
    患者やその家族に寄り添うリハビリナースと理学療法士には頭が下がる。
    痛快でおもしろかった。

  • リハビリ病棟で働く新菜が出会う患者とその家族。
    小説用の話かと思いたくなるけど、現役看護師が書いたってなると、どの家族のエピソードも実際に近いんだろうなぁ。
    必ず高齢の親が歩ける『奇跡の人』になると思っている娘や、普段離れて暮らしている親の認知症を認められない息子。小説で読む分には面白いし、冷静に『んなわけないじゃん』って思うけど、新菜と同じようにいざ自分がその立場になったら「親はいつでも元気」って思っちゃうんだろうなぁ。

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著者プロフィール

1969年埼玉県生まれ。春日部准看護学校卒業の現役ナース。2017年、「ネカフェナース」で第12回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞し、受賞作を改題した『新宿ナイチンゲール』を2018年1月に刊行してデビュー。本作が受賞後第1作となる。

「2019年 『わたしは誰も看たくない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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