イルミネーション・キス (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575518467

作品紹介・あらすじ

デザイン事務所で働くわたしは上京して数年、流されるまま生きてきた。そんな単調な日々のなかで、ある年下デザイナーの存在がふと気になりだす。-不器用な生き方の二人が恋を始めるのに必要なのは、今この瞬間に交わすキスだった。(表題作)友達、恋人、家族…様々なシチュエーションのキス。そこにある温かくて切ないつながりを、繊細な筆致ですくいとった五編。

感想・レビュー・書評

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  • 短編集、1つずつ感想を
    「フレンズ・キス」
    幼なじみと関係を持つけど結局付き合わない話。
    相性がよくても一歩踏みださなければ何も生まれないし、曖昧なままだと結局そこで終わってしまう。

    「ガールズ・キス」
    立場の違う女子校の二人の話。
    気の合う感情や描写が素敵。
    一緒の大学へ行けないと分かったときの川嶋さんのキスとそれを思い出にしている岡崎さんの関係性がとても良かった。

    「パストデイズ・キス」
    安定していて貴賓ある振る舞いをしているサエキさんよりも、夢を追い、一生懸命なノブくんに惹かれるという。安定とか理屈よりも一緒にいたい人といられるのが幸せだよね。

    「イルミネーション・キス」
    新人デザイナーとOLの話。
    曖昧で結局何がしたいのか分からない。そこに苛立ちを感じてしまう西野。互いに影響を与えていたというのが不器用ながらに感じる様がよかった。

    「ハウスハズバンド・キス」
    唯一の男性視点。
    育児と仕事を天秤にかけ、育児を選んだ男性の話。
    【人は自分の意志で生きる。決める。目指す。」
    ここまで仕事に向き合ってきたのに結局家族の幸せに行き着くのが素敵だなあと。

  • 短編集。
    「イルミネーション・キス」は既視感たっぷり。恋愛小説にありがち。
    「ハウスハズバンド・キス」は、妻はなにしてるんだろうと思ってしまう。私は古い人間なのか。
    会社なんか自分がいなくても回っていくもの。子どもにとってのお母さんは自分しかいないのに。

  • わかるキスとわからないキスがありました.
    さもありなん.

  • 久しぶりの橋本さんの本。
    いろいろな話があったけど、『ハウスハズバンド・キス』が一番好き。

  • キスにまつわる短編集。
    どれも、あっさりしていて読みやすい。

  • いろんな場面の、いろんなキスがあった。
    旦那さまとの始まりになったキスを思い出した。
    というか、思い出して買ったという方が正しい。

    キスは、したいからする。
    その人との繋がりを確かめるような感じ。
    お互いにしたいと思ってする、そこに気持ちが宿ると思う。

    「ハウスハズバンド・キス」が好き。
    家族のキス、主夫から働く奥様への労いと愛のキス。

    育休についてのくだりは、本当に同感だ。
    今はまだわたしは子供はいないけど、いつかできたとき、育てるとき、わたしか旦那さまか、状況に応じてどちらが取るかを選べるような社会ならいいのにと思う。
    育休を取るから出世できない、育休を取るなんて迷惑、育休なんて男が取るものじゃない、そういう会社はまだ多いのではないか。
    結婚したら子供を作ることは推奨されるようなことは言われるのに、いざ子供ができるとマイナスの発言が増えるのは、矛盾している気がする。

  • はざま をかくのが上手なひとだなあと思う
    あたたかいものは優しくも悲しくもあるなあ。

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