それでも彼女は生きていく 3.11をきっかけにAV女優となった7人の女の子

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 145
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575305081

作品紹介・あらすじ

3.11をきっかけにAV女優となった女の子たちがいる。彼女たちは震災後、何を思い、何を求め、AVの世界に足を踏み入れたのか。今まで語られることのなかったもうひとつの震災の現実-。震災に翻弄された東北の女性の胸中を活写した衝撃のルポルタージュ。

感想・レビュー・書評

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  • ノンフィクション
    東日本大震災

  • 3.11をきっかけにAV女優になった人たちの話。
    なかには、元からAV女優だった人もいるけど、どちらにしろ、震災がなかったら続けていなかっただろうということ。
    なお、本当に震災直後はAV女優になる人がおおかったそうだけど、しばらくすると復興需要で東北のほうが風俗の景気がよくなったらしく、東北に帰ったという人もいたらしい。
    なお、だいたいは地元の親や知人には内緒とのこと。中にはバレたら殺されると言ってる子も。ただ、そんな中でAVの面接では母親に付き添ってもらったという椎名ひかる(Wikipediaがあったぐらいなので多分、この本の中では有名)の話には仰天した。しかも面接時まだ17歳。いったい何を思って母親は付き添ったんだ。
    何気に、東北で風俗をやっている子の、お客さんの話が感慨深かった。「これ以上やっていけない」とうめくように漏らした遺体捜索を続ける自衛隊員とか。そんな彼らにとっては、風俗ぐらいが癒やしなのかもしれないなと思った。

  • 変な脚色やドラマチックさもなく淡々としていて良い。

    辛い評価を入れている人は、この本に何を求めているんだろう。。

  • 当人を追いかけて話を聞き出すのはかなり難しい作業だったに違いない。そのことがなんとなく分かる書き方。

  • 平成26年7月9日読了。

  • ○ライターの山川氏の著作。
    ○東日本大震災を契機として、AV(や風俗)業界に足を踏み入れた女性たちのインタビューと、その心情や背景をまとめたノンフィクション作品。
    ○極めて複雑な心境で読み進めた。「震災は終わっていない」「自分は被災者なのか」といった、彼女たちなりの葛藤がとてもよく伝わってきた。
    ○安易に「復興」とか「被災者」ということで一括りにして考えてしまいがちではあるが、その一人一人にエピソードがあり、そして、震災はまだまだ終わっていないんだということを改めて思い知らされた。

  • 何かで知ってさっそく借りる。正直、地震後にAV女優になる子たちがいる、ってことにこれまで全く考えが及ばなかった。てっとり早くお金を稼ぐには風俗産業。今やそれよりAV女優を選ぶのか。東北出身者が多いってのも何だか切ない話だ。自分は被災者ではない、という気持ちは分かる。私も前任地で起きた地震の時はそう思った。それでも、人生は変わる。

  • 偽善的で微妙。

  • 内容が、タイトルに反していたためにこの評価を付けました。
    東日本大震災により起こった様々な困難が、まるで昔横行した「身売り」のような形で、東北の女の子たちに襲いかかっているのかと想像しました。それはとても恐ろしいことで、知らなければならないと本書を手に取りました。勿論、そのような境遇の中でAV女優という道を選択した女の子も中には居ましたが、殆どはもとよりAV女優業や風俗業に就いていた子たちを取材したものでした。
    読了後、真っ先に抱いたのは「AV女優」という仕事に関する感じ方の変化でした。想像していたよりもずっと風通しの良い、けれど過酷な職業であるのだと知りました。やりがいを抱くことも頷けます。それは、とても素晴らしい発見でした。
    しかし、求めていた情報とは少しずれていたので、以上の評価とさせていただきます。

  • 震災はまだ続いているし、これからも続いていくんだ・・・と思いました・・・・。

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著者プロフィール

1977年、山形県生まれ。ノンフィクションライター。東北学院大学法学部法律学科卒業後、國學院大學二部文学部史学科に編入。在学中より『別冊東北学』(東北芸術工科大学東北文化研究センター)の編集に携わる。『国境を越えたスクラム ラグビー日本代表になった外国人選手たち』で第30回ミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞。おもな著書に『捕るか護るか? クジラの問題 いまなお続く捕鯨の現場へ』、『東北魂 ぼくの震災救援取材日記』、『カルピスをつくった男 三島海雲』、『地図で見る日本の地震』(寒川旭監修)などがある。

「2022年 『最期の声 ドキュメント災害関連死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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