本所おけら長屋 外伝 (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569903408

感想・レビュー・書評

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  • お節介で名高い「おけら長屋」の住人が、「おけら長屋」に住むことになる前の話。

    万造と松吉は、同日におけら長屋に引っ越ししてきた。出会った途端に意気投合。

    黒石藩藩主・高宗が、まだ黒田三十郎といい、15歳の元服前の少年時代。

    長屋が取り壊しになるかもしれない。
    そんな時、八百屋の金太がやって来た。

    黒石藩で剣術指南役をしていた、島田鉄斎は、鉄斎を恨んでいた、近藤房之介の首を撥ねて、指南役を退いた。

    特別付録
    シリーズ第一幕の12の、名場面集。

    そうそう、そうそう、そんな事があったなあと、懐かしくなり、もう一度読み直したくなった。

    第二幕がありそうなので、
    期待大。

  • 笑いと、涙がとまらない、落語を見ているような……。

    江戸は本所のおけら長屋の万造、松吉、八五郎たちがおりなす泣けて笑える人情噺です。本所おけら長屋シリーズの登場人物たちの若き日を描いた短編4話の中で心に沁みる「その四 みちのくさとり旅」がよかったです。

    その壱 馬鹿と外道は紙一重
    お調子者の松吉と万造が、初めて会っておけら長屋に住むくだりと、暴れん坊のおけら長屋の八五郎との出会いが語られます。

    その弐 家督は寝て待て
    上総久留田藩の藩主、黒田豊前守直行の四男・三十郎15才が、黒石藩一万石の藩主、津軽甲斐守典高の嫡女である玉姫5才と知り合い、将来玉姫の婿となり黒石藩の藩主となることが決まる。

    その参 金太が街にやってくる
    おけら長屋に新たな守護神として、常陸国から来た心根の優しい八百屋の金太が住むこととなる。金太は少し風変りである。

    その四 みちのくさとり旅
    島田鉄斎は、剣客であるために母が殺され、黒石藩の剣術指南役の時に、妻が殺される。その理不尽さを胸に黒石藩を去り、浪人となって江戸へ向かう。その途中仙台で宿泊した宿で七両の金が盗まれる事件が起こった。この事件を解決する過程で島田は、人の心の優しさを知り・・・。

    「特別付録」
    2013年7月にスタートした「本所おけら長屋」シリーズ第一幕20巻93話の中から、これだけははずせないという場面を著者が解説していきます。

    【読後】
    字が大きくて、読みやすいです。このシリーズは、20冊と外伝で第一幕として、次から第二幕が始まるようです。設定を変えるのか、どのような物語にもっていくのか楽しみです。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~
    本所おけら長屋シリーズ一覧
    外伝 本所おけら長屋 2024.01.18読了
    20.本所おけら長屋
    19.本所おけら長屋   2023.04.30読了
    18.本所おけら長屋   2022.06.21読了
    17.本所おけら長屋   2021.11.28読了
    16.本所おけら長屋   2021.05.11読了
    15.本所おけら長屋   2021.01.03読了
    14.本所おけら長屋   2020.12.24読了
    13.本所おけら長屋   2020.12.20読了
    12.本所おけら長屋   2020.12.16読了
    11.本所おけら長屋   2020.12.13読了
    10.本所おけら長屋   2020.11.09読了
    09.本所おけら長屋   2020.10.31読了
    08.本所おけら長屋   2020.10.16読了
    07.本所おけら長屋   2020.09.24読了
    06.本所おけら長屋   2020.09.09読了
    05.本所おけら長屋
    04.本所おけら長屋
    03.本所おけら長屋
    02.本所おけら長屋
    01.本所おけら長屋   2020.04.07未読
    ※1作目~5作目までは、字が小さくて読めませんでした。

    「図書館」
    本所おけら長屋シリーズ21作目《文庫本》
    2023.09発行。字の大きさは…中。2024.01.16~18読了。★★★★☆
    図書館から借りてくる2024.01.13

  • このタイミングで外伝読んでもいいのかと自問自答する。でもまあ結果読んじゃうよね、幅が広がって本編に戻っても余計に深くなる。島田さんの回を読むと辛い過去と想いとでおけら長屋の姿に武士としての本質をみる。あー本物だ本当に頼れる真っ直ぐな人だ。八五郎に万造松吉におけら長屋が最初の出会いで、現代でも大人って友達作るの下手くそだけど、こんな間柄も江戸時代だからって事

  • これでしばらくシリーズは終わりなのかなと淋しく感じます。
    推しの殿様の過去の話が出てきて嬉しかったです。しかもおけら長屋の住人と関わっていたとは…!
    もう一度過去のお話を振り返ってみたくなりました。

  • ますます話に深みが出た感じ。
    鉄斎さんのかっこよさがまた増えた。
    金太もいいねぇ。こっそりファンだったけど、意外に人気者だったとはね。

  • 貧すれば鈍するになってきてるのかな、と感じる時に、
    おけら長屋の世界で大事なものをもらう。
    万松がおけら長屋にひっこしてきたとき等、シリーズの前章。

  • 本編のシリーズは、一巻目で挫折してしまったので、この外伝で試し読み。

    色んな登場人物が主人公となる、短編集。
    主人公の万松より、三十郎の話と鉄斎の話が面白かった。
    特別付録で、作者さんが名場面を解説してくれているので、気になったエピソードから読んでいこうかな、と思った。

  • サクッと読めて感動できる大好きなシリーズの前日譚!
    やっぱり面白かったー!!

  • さんたま。馴れ初めが愛おしい。
    鉄斎の話の清涼感。
    粋な江戸っ子は、いい。
    もう一度一巻から読み直したいな。

  • おけら長屋はほんとに面白かったです。外伝を読んで、ますますファンになりました。6月には新シリーズが始まるとのこと。とても楽しみです。

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著者プロフィール

1957年、東京都目黒区生まれ。墨田区本所育ち。演芸の台本執筆や演出から、週刊誌のコラム連載、ものかき塾での講師まで精力的に活動する。2012年、『スプラッシュ マンション』(PHP研究所)で小説家デビュー。文庫書き下ろし時代小説『本所おけら長屋』(PHP文芸文庫)が好評を博し、人気シリーズとなる。その他の著書に『下町のオキテ』(講談社文庫)、『下町呑んだくれグルメ道』(河出文庫)、『超入門! 江戸を楽しむ古典落語』(PHP文庫)、『粋と野暮 おけら的人生』(廣済堂出版)など多数。共著に『猿と猿回し』(内外出版社)がある。

「2023年 『本所おけら長屋(二十)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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