- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569847573
作品紹介・あらすじ
対立する世界の構図が見るだけでわかる! 駿台予備校カリスマ講師の「学校では教えてくれない」現代史の読み解き方。
感想・レビュー・書評
-
政党の左派・右派の定義が曖昧な方にオススメしたい本書。ハッキリしない原因は、ニューディール政策をしたフランクリン・ルーズベルト大統領の時に、左右の意味がひっくり返った、とあり納得。
また最終章の日本思想史では、歴代の首相、吉田茂から安倍晋三まで流れや勢力図を振り返る事が出来るので、分かりにくいニュースが、読む前よりも身近に感じられて嬉しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
政治の思想という視点で歴史がどの様に動いてきたかという書籍。
日本だけで無く、各国の歴史も含めて知ることが出来た。 -
「右から歴史を科学的に俯瞰する」
茂木先生の著作を読んだのは2つ目だが、帯にある通り「仕事でマストな教養」として大人向けに書かれていた印象を受けた。
どんなに優れた人間も認識のバイアスから逃れることはできない。
今回は先生の思想が割とよく出ていた気がする。そのことに自覚的でないと物を考えない保守が結構な勢いで生まれてしまう気がする。
中東のついて語られた章では、「価値のグローバリズム」という観点から現在の混乱を分析する。そしてあらゆる革命軍はエネルギーを持て余し暴走する宿命があるという命題を、演繹的にソ連やイスラム世界に当てはめ説明していた。
対象を破綻なく説明できている間は暫定的に正しいと仮定するという科学的な態度であると思った。
歴史を鑑みれば、「自由↔平等」という「経済的な座標」と「ナショナリズム(国家)↔グローバリズム(個人)」という「政治的な座標」でマトリクス図をつくるのにも合理的な根拠があるのだろう。日本も含めた世界の有名政治家や組織が思想的にどこに位置してどう対立し運動していくかには説得力があった。
ただ多様性が増すだろう今後は、もっと座標軸が増えて3次元的な表現が必要になってくるのかも知れない。そうなると紙での表現が難しくなるのだろうけど。 -
著者の思想が出過ぎているところもあるが、
非常にわかりやすく、勉強になった。 -
複雑な現代史もグローバリズムの視点で読み解くとわかりやすくなるのか。もう国家対国家の時代ではないのかもしれない。
今後も参考書的に使いたい1冊。検索機能が付いてる電子書籍も欲しいなあ。 -
近現代の各国の政治思想的の歴史的動きを、簡単な図解に落とし込むことで理解の促進している本である。
この本は多くの人に苦手な近現代の理解の助けとなろう。
しかも単にこういうものでしたというのでなく、これからの未来予測的なところもあり、例えば中国の封じ込めという点では、本書は「日・米・豪・印の軍事協力体制にイギリスが加われば、これは21世紀の日英同盟であり、太平洋版のNATOが誕生する可能性もあります」と記載されており、これはまさに最近取り出されているオーストラリア、イギリス、アメリカのAUKUS軍事同盟が、ファイブアイズや日米豪印戦略対話QUADと絡み、多国籍での大平洋の安全保障体制となるのではなかろうか。
この本はまさにそういった今の政治や世界を知ることができる。 -
政治における右と左とは何か。調べても全然わからなかった長年の疑問の答えが非常にわかりやすく書かれていた。
それだけでなく、近現代の政治についてもとてもわかりやすい。
もちろん、政治思想についてやかりやすく書いているからには、著者の考えが色濃く反映されていると思うので、偏った面も多いだろうということは考慮しないといけないですが。
それでも、近現代史がすごく理解しやすくなるので、子どもが大きくなったら読ませたい。蔵書として保存したい一冊。 -
今、世界中では大分断が進んでいる。しかも、様々な思想が入り乱れ、対立構造が非常に複雑に、わかりづらくなっている。本書は、各国の政治的・経済的スタンスがひと目でわかる「政治思想マトリックス」を使うことで、現在の複雑な世界情勢をシンプルに整理するもの。アメリカ、中国、ロシア、イギリス、EU諸国、中東、そして日本と、それぞれの地域の近代史と今が手に取るようにわかる。
非常に分かりやすくて、曖昧だった理解がかなり整理されました。さすが予備校講師なだけあって教えるのが上手い。「保守」が本来の意味から離れていった経緯なども含め歴史って面白いなあ。私はナショナリストかつ経済は自由主義者なのですが、どちらが良いとか悪いではなく考え方の違いを理解して歩み寄っていく、より良い社会を目指すことを忘れないようにしたい。 -
知っている断片的な情報がつながってわかりやすかった。
-
近代の歴史と社会情勢に経済から政治を読み解く。
実にわかりやすい。
全てマトリックス(ノーランチャート)をベースに政治思想を読みとくと
それぞれの立場が視覚化されておもしろい。
単純に右と左と分けきれない時代背景を丁寧に説明し
最後に日本という締めは世界史の土壌の広さも感じる。
断片だった知識が整理され、派閥のストーリーもわかり日本の今後が想像しやすい。