アメリカ 情報・文化支配の終焉 (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569845838

作品紹介・あらすじ

トランプは米国の情報・文化覇権を自ら捨ててしまった。プーチン、習近平は情報支配を固めつつある。無情報国家・日本はどうするのか?

感想・レビュー・書評

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  •  アメリカ、ロシア、中国、日本の政治的情報戦略を分析したものです。

     私達は、政治に限らず世間の情報をメディアで知ることが殆どだと思います。ネットニュース、SNS、テレビ、雑誌、新聞ですが氾濫した情報を取捨選択出来る訳も無く情報は垂れ流され気がつくと世論に流されて居る。

     今では全世界の情報は直ぐに手に入るので世界の出来事に対して喧々轟々と遣り合う事で自身の思想や意見と世の中のそれを感じ肯定や否定、思想の修正等を行えれば良いのでしょうが現実的にはそんな事は無く、勢いメディア頼みになる。

     メディアが発達した現代だからこそメディアを利用した世論統制やプロパガンダを知らず知らずに影響を受けている。時の権力者や大企業の不都合は隠蔽され大衆には耳障りの良い事を吹き込む。

     そんな中で本書の、ロシア・トゥデイ(RT)はプーチンの肝入りでロシアのプロパガンダメディアだが、同じ姿勢で報道する西側諸国メディアに対し別の切り口で報道する事は良いと思う。勿論、ロシアに都合の良い事に沿った報道だろうが、それは何処の国のメディアも同じだ。肝心なのは多方向から聞き自分で考えるしかないのだから。

  • アメリカ、ロシア、中国の情報戦略がリアルに描かれていて各国の情報戦にかける熱量が伝わってくる。
    しかし、パブリックディプロマシーとは自国の強引な宣伝であっていいものだろうか、という疑問も感じる。

  • 東2法経図・6F開架:319A/I84a//K

  • ロシア、中国の戦略についてよく書かれていると思う
    学者らしい長い説明が読みにくくはあるが、情緒的に危機感をあおるのではなく、ひとつづつ順を追っていく姿勢は良心的と思う

    一方、取り上げるトピックは偏りがあるように思う
    トランプとメディアの対立の前に、アメリカの選挙戦の誹謗合戦や、PR会社の隆盛
    日本のメディアの劣化やNHKの問題や中国、韓国の影響力など
    色々考えることはあると思う

    本筋とは関係ないが、p257当たりのウォルフレンの日本異質論は伊坂幸太郎とかにも通じる興味深い指摘と思う

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著者プロフィール

2021年4月現在
学習院女子大学国際文化交流学部国際コミュニケーション学科教授。元学長(2011~2017年)

「2021年 『政治コミュニケーション概論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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