トイレは世界を救う ミスター・トイレが語る 貧困と世界ウンコ情勢(「世界の知性」シリーズ) (PHP新書)

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569843926

作品紹介・あらすじ

WTO(世界トイレ機構)を立ち上げ国連で「世界トイレデー」を制定。「ミスタートイレ」と呼ばれる著者はどう社会を変えてきたのか?

感想・レビュー・書評

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  • 脱帽! シンガポールの篤志家、”ミスター・トイレ」ジャック・シム氏による
    トイレ普及による、全世界に向けて、衛生問題を提起した本

    世界で最も多い質問は、「トイレはどこですか」
    最大のタブー「トイレ」に挑戦

    WTO(世界貿易機関)≠世界トイレ機関
    だってめだつから

    日本には、あたりまえのようにあるトイレは世界では不足している

    トイレがあれば
    ⇒ 安全な水が飲めるので、入院患者が半減する
    ⇒ レイプが少なくなる
    ⇒ 下痢でなくなる乳幼児がすくなる

    水洗トイレは世界でもっとも安い薬だ

    構成は次のとおり

    はじめに
    1 くさいものにフタをせず、笑いに変える
    2 ストーリーをトイレを広める
    3 世界ウンコ情勢
    4 社会の糞詰まりを治す
    5 国連で「世界トイレの日」が制定されるまで
    6 水に流してはいけない話
    7 クリーンな社会にむけて
    おわりに

  • 目を引く、インパクトの強いタイトルであるが、トイレをいかに公衆衛生未開の地に広げてきたか、その苦労苦心のエピソード満載で、作者の冒険の数々に触れ、読書を通じて未知を知るというよりは、トイレを通じて公衆衛生に貢献してきた作者が、ビジネスマインドを説く本という色合いが強い。
    人間の負の感情やプライドを大事にして、利用する、ということは参考になったかな。

  • <目次>
    はじめに  トイレに着地するまで
    第1章   くさいものにフタをせず、笑いに変える
    第2章   ストーリーを使ってトイレを広める~クソみたいな感情を肥料に美しい花を咲かせる方法
    第3章   世界ウンコ情勢
    第4章   社会の糞詰まりを治す~40歳から社会起業家に
    第5章   国連で「世界トイレの日」が制定されるまで
    第6章   水に流してはいけない話~社会課題をどう解決するか
    第7章   クリーンな社会に向けて~フェミニン・ソサエティのすすめ

    <内容>
    シンガポール出身の社会起業家による、世界にトイレを広める話。分かりやすく書かれている。しかしそれ以上に分かりやすいのは、起業家として社会に貢献するための、考え方・行動方法が書かれている。最初は発想。そして行動。そこには諦めない気持ちや並外れた行動力が必要。ヒントはそこここに隠れている気がする。

  • 世界の公衆衛生の、トイレの向上に努めた著者の思いがひしひしと伝わる本。特に幼少期のシンガポールの農村部でのトイレ事情がゾゾっとするリアル感が伝わってきて興味深く読んだ。
    後半5章あたりから私としてはビジネス感が強くてさらーっと読んでしまった感が強いですが、全体的に見て色んな人に読んで欲しい本です。

  • 「あぁそうそう、海外に行くと綺麗なトイレが無いのが嫌なんだよね」と思って何気なく手に取った一冊。想像以上に含蓄に富む内容でした!
    特にsocial businessについて語ったchapter 6。

    「できるか、できないか」「難しいか、簡単か」ではなく、この問題を解決することが「必要なのか、不要なのか」。さらには、この課題に取り組むことかは「つまらないか、楽しいのか」(つまらなければ多くの人は参戦しない)を問うことが大切というのが、とても説得力を持って響きました。

  • 嫉妬、妬みなど、良しとされない感情を利用して、家庭にトイレを設置するムーブメントを作る。
    政治家や宗教家に働きかけてムーブメントを作る。
    「WTO」というトイレ協会を作るなど、ユーモアを取り込むことで人の注目を集めて、ムーブメントを作る。
    韓国の政治家が、この活動を横取りしようとしたときには、「結果的にムーブメントが広がるならそれで良い」と反論せずに沈黙を守る。
    とにかく、ムーブメントを作るための活動が上手!!
    そして、それらのためにうまく人を利用する。
    どうしても、「自分が◯◯をする」を頑張ってしまうけど、自分がするのではなく人にしてもらうため、人を巻き込むために何をするか?目的のためには何が良いか?を一番に考えることが大切。
    どうしても、「私がやった」「私の成果」を見てしまうので、反省。

  • トイレを題材にはしているが、トイレよりも起業家の心構えや人の認識を変えるための広報の考え方などが中心となっている。メディアに取り上げてもらうのを待つのではなく、メディアが報道せざるを得ないようにするとか。農村社会では住民のプライド(誇りや恥)といったが重要だから、トイレ設営には「あの家が作ったからうちでも」感を持たせるとか。各家庭よりも学校に設置して、子供がトイレの重要性と快適性を家で伝えられるようにするべきとか。後半のAI時代の教育論も重要。

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPAC↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/646550

  • SDGs|目標6 安全な水とトイレを世界中に|

    【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/747933

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著者プロフィール

WTO(世界トイレ機構)主宰、「ミスタートイレ」

「2019年 『トイレは世界を救う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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