迷いながら生きていく

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569843254

作品紹介・あらすじ

社会が激変する中で、我々はこの「新しい世界」をいかに歩むべきか。人生百年時代に戸惑うすべての人に捧げる、新「生きるヒント」。

感想・レビュー・書評

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  • 五木寛之さんの作品のブクログ登録は、10冊目になる。
    高齢者を対象にしたような人生論を、最近はガンガンと書かれていますね。
    この本を書かれた時の五木さんの年齢は、87歳位になります。

    p16
    私は今年で八十七歳になりました。人生百年時代を予測していたとはいえ、自分自身の超高齢期という日常はまさに未知の領域です。正直言って戸惑いも不安もあります。しかし、変わりゆく体も、変化し続ける世界も、「旅をするように」観察して楽しんだり、快適であるように工夫してみよう、と考え始めています。
    私が考える「旅」とは、ガイドがいるわけでもなく、地図も羅針盤もない、途中で死を迎えることもあるという、なかなか過酷な旅です。しかし、旅する時に感じるあのワクワクした気持ちや喜びがともに在るとするならば、それもまた悪くないと思えるのです。

    私、いま60歳。
    老年期の過ごし方を考えることが多いので、最近はこういった作品を手にすることが多い。
    齢を重ねるというのは自然なことなのだから、考えすぎるのは良くないし、その必要もないような気がしてきている。
    齢を重ねることを、「旅」と捉えるのは良いかもしれません。


    この本は、70ページまで読んで、図書館に返却。

  • 迷ってるのはみんな同じなんだなと読んで思った。
    地図がないのは不安だけど、自由で可能性が満ちてると考えればそれもいいなと思った。

  • 2020年、37冊目です。

  •  3K(健康、経済、孤独)を考え続けてきたとされる五木寛之さん、大切なのは「こころ」、幸せとはその人の心の中にあると説きます。「迷いながら生きていく」、2019.10発行。しみじみと一息に読了しました。今年88歳を迎える著者のこれまで語られてきた存念が集約されていると思います。よくしなう「こころと体」を整え、誰かの評価よりも自分が望む自分に。十年ごとに人生を生き直す。そして、どの時も、いかに楽しむかが大切なことと。また、うらやましい死に方について考えてみることも、生きる上で意義深いものと思いました。
     平成から令和へ。健康、経済、孤独の3Kの問題は「こころ」の問題。幸せは、その人のこころの中にある。そんなことを思いつつ、今日も迷いながら生きている。すべてが初めてのことで、わからないことだらけ。五木寛之「迷いながら生きていく」、2019.10発行、再読。 ①人生は、青春、朱夏、白秋、玄冬、四つの季節 ②目的を探して変化し続けるのが人生 ③変化し続ける自分がその時欲するものを求めていく ④10年ごとに、人生を生き直す。

  • 人生を登山に例えるなら、50を過ぎれば下山。また、青春、朱夏、白秋、玄冬と4季に分けると、五木氏の今は白秋であるという。白秋をいかに生きるか、孤立ではなく孤独を柱にどう生きていくのか述べられている。

  • 私の「杖ことば」は何だろうか。
    いざというときに、私を支えてくれることば。

  • 五木寛之氏の百年時代の生き方。

    今は先が見えない時代です。

    本の中では「地図のない明日」という表現がありましたが、地図がないから不安なのではなく地図がないからわくわくするような生き方を選びたい。

    死の覚悟という話の中で「徒然草」から「死は前よりしも来らず、かねて後ろに迫れり」という言葉を引用しています。

    死というものは、前方から見えるようにやってくるのではなく背後から不意にやってくるという意味。

    見えようが見えまいが死は誰にだって必ず来るし、いつ来るかわからない。

    だったら足掻いてもしょうがない。

    死を恐れて後ろしか見なければ逃げるような人生になってしまう、前を向いて歩けば進み続ける人生である。

    不安や迷いの中で生きていても前を向いて歩きたいですね。

  • 人生百年シリーズ待望の第二弾!「団塊世代の一斉引退」「平均寿命の劇的延長」「AIや5Gによる生活の激変」など、未体験の社会に突入しさまざまな問題と不安が錯綜する中で、これからの「新しい世界」を私たちはどのように歩んでいけば良いのか?
    そのポイントは、「知らない国を旅するように、変わりゆく世界を生きていく」ことだと現役作家語る、新「生きるヒント」‼️
    「私は今日も迷いながら生きています。私も皆さんと同じ。すべてが初めてのことで、わからないことだらけなのです。この一冊では「今」、そして「新しい世界」を思いながら、私の体験を語ってみることにしました。いつもそうですが、はっきりと「こうだ」と言い切ることはできません。しかし、私の小さな経験や考え方が、何かの参考になることを願っています」(本書「まえがき」より抜粋)

  • 人生百年時代は、デラシネの世紀。
    「孤独」と「孤立」は違う。
    健康情報との付き合い方。
    わが計らいにあらず。
    自ずとなるべきようになる。

  • 年寄りの気持ち分かってるわね~

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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