闇に咲く おいち不思議がたり (PHP文芸文庫)

  • PHP研究所
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569768380

作品紹介・あらすじ

夜鷹が三人、腹を裂かれて殺された。血の臭いをさせ、おいちを訪ねてきた男は下手人なのか、それとも……。人気の時代ミステリー第三弾!

感想・レビュー・書評

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  • おいち不思議がたりのシリーズ第3弾
    面白かったです。
    不思議な力を持つ医者見習いのおいちちゃんが難しい事件を解決に導きます。
    頑張れおいちちゃん^_^

  • おいち不思議語りの三作目。おいちも18歳になる。年を重ねるたびにおいちも成長していく。医者への道を真っ直ぐ向いている姿は好感が持てる。

    今回は双子の姉弟が不思議な事象を起こす。さて、精神病なのか?人を喰う鬼か?不思議な事件なのか?それとも?・・・ミステリー作品として楽しめる。
    仙五朗親分と新吉、松庵とおうたがおいちの周りを固める。ミステリーとなると、動機、機会、方法が解決への道筋である。方法がまず描かれ、機会も次第に明らかになる。動機には薄々気づかされるものの、下手人が誰かの推理は合っているかわくわくできる。
    そして、それすらもミスリードの可能性も想定して読み進めた。
    最後に全てが明かされた。切なくも悲しいミステリーであった。

  • シリーズ第三弾。面白かった♪
    医者の娘 おいちの持つ不思議な力。その力で生きている者だけじゃなく、そうでない者も救えるものなら救いたい。
    おいちだから解ること、出来ることがある。

    父のような医者を目指すおいちの気概と覚悟、優しさをもって対応にあたる姿が格好いい。人として魅力的だなぁって思います。
    おいちの父 松庵と伯母 おうたの軽口の叩きあいが小気味よくておもしろかった!
    新吉さんのおいちへの思いは見ていてもどかしいけど、実直で恋に奥手なところが微笑ましくて可愛くもある。
    私は深読みしないので、ミステリーとしては作者の思惑通りに引っ掛かりました。

    時代小説初心者でも読みやすいシリーズです。

  • この世に思いを残した人の姿が見えるという、不思議な能力を持つおいちが主人公の時代劇ミステリー第3弾。
    今回は、連続する夜鷹殺しの犯人を捜すため、岡っ引きの仙五朗とともに行動を起こす。
    異能を発揮して事件を解決するおいちの活躍と合わせて、見逃せないのが、おいちの父親松庵と、おいちの伯母おうの、この二人の存在。
    飄々としているが、情に厚く、包み込むような温かさを持った松庵。
    口が達者で、少々やかましいが、おいちを実の娘のように可愛がるおうの。
    そんな彼らの、度々交わされる丁々発止の会話が、このシリーズの欠かせない魅力。人間の闇が繰り広げる事件に対局して、一服の清涼剤ともなっている。

  • おいちの物語に花岡青洲が出て来るとは、同じ時代を生きる人たちの物語だったとは、そのことに一番驚いた。

    人は菩薩にも般若にもなれる。お京が哀れ。でも、それよりも庄之助が哀れ。人の有り様は、様々なことが折り重なり、歪められていくのだと思う。そう思えば、それと対極にあるような、新吉のまっすぐさが救いである。

  • 令和3年9月3日読了
    おいち不思議がたりシリーズ3作目
    1、2飛ばして3作目読んでしまった。
    話はばっちしわかったけど。
    生きること、死ぬこと、大変だなぁ。
    事件とその解決よりも、人の心の弱さや醜さや恐ろしさ、そして何よりもお京ちゃんが可愛かった。可哀想だった。

  • シリーズ第3弾。

    1冊毎においちも年を重ね、18歳に。
    おいちの医者になりたいという思いは更に強くなっている。
    おいちの不思議な"力"も変わらず。

    おいちが真っすぐで、弱さや迷いが無さすぎ。
    伯母おうのがおいちに向ける言動のみが18歳の娘に対する真実のように思える。

  • 感想書くの忘れてたー。

    二転三転。
    親分がいい人だなー。

  • おいちの潜入捜査にはどきどきした。
    敵地に乗り込んで単身戦うのだもの。
    もちろん、親分はおいちを信じて手を打ってくれたのだけど。
    新吉との仲、ゆっくりとでも進んでほしい。
    新吉も本当にいいやつだから。
    人の心の弱さにつけこむような犯罪は、まったく許しがたい。
    おうたや松庵の出番がちょっと少なかったのは残念だけど、読み応えばっちり。
    手元にある4巻目も時間をおかずに読もう。

  • おいちの立場というか身の回りはもう固まっているので、成長や恋という要素は少なく事件がメイン。
    文章量に対して事件の規模が小さいので、あっさりとした印象。
    おいちの勝気な性格は気持ちが良いし、あっさりしている分軽く読めるので気軽で楽しい。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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