まりしてん誾千代姫(ぎんちよひめ) (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (567ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569764498

作品紹介・あらすじ

強く生きたい――。鉄炮隊を率いて凛々しく闘った誾千代姫。猛将・立花宗茂の妻で、あの加藤清正にも一目置かれた姫の生涯を活写する。

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり強いお姫様が好き。

  • 今でいう福岡の地で城主となったギン千代姫のお話し。
    強くて機転も利いてかっこいい。

  • 宗茂の毬栗エピソードが入っていて、何気に嬉しかった。

    読みにくいわけでも、面白くない訳でもないのに、読み進むスピードが上がらなかった。ちょっと冗長だったか、登場人物が出来すぎた方達で入り込めなかったかな。

  • 立花宗茂の妻、誾千代の生涯。

    強く気高く美しい誾千代姫と、心が広くて優しい宗茂様という、できすぎな二人。
    別居の史実から、不仲とされることが多いそうですが、この話では、お互いを理解し合う、仲睦まじい夫婦として描かれています。
    侍女の視点も絡めて話が進むので読みやすく、誾千代様の女神っぷりを堪能させて頂きました。

  • 大友家の猛将立花道雪に、嫡子同然に育てられ、城督の地位を譲られた?千代姫。のちの立花宗茂を婿に迎えるが、わたしが城督、という強烈な自負と、妻として夫に、という思いのせめぎあい。女は生きづらい、女はめんどう、何事も男の許しを得て、と思う反面、男も生きづらい、体面と意地が大事すぎてからめとられている、と思ったりも。通説の夫婦不仲説に反して、この小説では、?千代姫のさまざまな提言を宗茂が鷹揚に受け止め、活かしていったこと、夫婦はさまざまな話をし、お互いに居心地がよく、深いところで通じ合っていると思っていた様子が描かれている。おそらく史料上では宗茂の施策とされていることを、種々、?千代姫の提言としているのだろうけど、そこは小説。側室が来た後、城外に別居したのも、立花家のためを思って、不仲のためではなく、と。最後も、病死したのではなく、死んだことにして諸国行脚へというこれからの望みを託すような終わり方で。興味深かったのが秀吉の描きかた。最初は、日本を、朝鮮を、唐天竺までをという気宇壮大さ、情熱、偉大さを感じたが、最後には我欲にまみれたかさかさとした存在に。

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著者プロフィール

歴史・時代小説作家。1956年京都生まれ。同志社大学文学部を卒業後、出版社勤務を経てフリーのライターとなる。88年「信長を撃つ」で作家デビュー。99年「弾正の鷹」で小説NON短編時代小説賞、2001年『火天の城』で松本清張賞、09年『利休にたずねよ』で第140回直木賞を受賞。

「2022年 『夫婦商売 時代小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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