世界が水を奪い合う日・日本が水を奪われる日

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569705026

作品紹介・あらすじ

次にくる資源戦争は、「水」をめぐって展開される!「水問題」の身近さ、重大さがわかる、緊急書下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • 水資源が豊富な日本に住んでいては想像もつかないような、水問題が世界各地で起こっている。
    中国を中心とした外国企業が日本の水源地を狙っており、日本も他人事とは言えない状況。

    日本に国際河川は存在しない。しかし日本は大量の食料を輸入しており、空港や港に国際河川が流れ込んでいるようなもの。

    『食料など狭い国内で作らなくとも、世界中から買ってくればいい』という日本の考え。経済力がそれを可能にしていた。また、グローバル化を促進するため、燃料が非課税となっている。それが国内で輸送するよりも、隣国から輸入する方が安くなる状況を生み出している。

    水が足りない国が水を集めて牛肉を作り、水資源が豊富な日本がそれを輸入し食べている。牛肉を飼料から国産でつくると、今の価格では到底食べられなくなり牛肉を食べる機会は減る。でも、それでいい。高度経済成長期から現在までが贅沢すぎた。足るを知る。

    水はかつて高いところから低いところへと流れていた。しかし今では、カネのあるところへ向かって流れている。
    水ビジネスの巨人ウォーター・バロン

  • ↓利用状況はこちらから↓
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  • 3

  • 水に対する意識が変わりました。自分がどれだけ水に対して鈍感だったのか。
    世界の紛争の根本部分に関わっているこたとなのに、そこの部分をあまり意識できてなかった、そういったことに気付かせてくれる良い本だと思いました。

  • 色々と勉強になる。

  • 大学の授業で水不足について知っていたのですが内容は現在の世界の状況そのもの。個人的には立ち読みでも良いのではと思いました。

  • 川の始まりから終わりまで同じ国にある日本では
    わかりづらい水の争いなど知ることができた。
    水の大切さを感じなくてはいけないと思った。

  • 「水商売」について、勉強になりました。
    アジア、ヨーロッパでは、河川の上流にA国、下流にB国、ということは、良くある状況で、Aが大量取水したり、水質汚染したりしたら、Bはたまったものではない。そして水戦争が起きる。。。日本は恵まれた環境であるので、水をジャブジャブ消費していますが、水の貿易収支を考えると、楽観視できませんね。

  • 内容のインパクトは極めて大きい。

    著者も島国の日本では仕方がないと述べながらも、
    正直、単なる水について、ここまで問題が起こっているとは
    夢にも思っていなかった。
    地球は水だけは豊富な星であると思っていただけに・・・

    環境問題・食料問題とも、
    密接に関係する水の争奪戦が始まっていること。
    大きなビジネスチャンスとして、
    既に行動を起こしている企業が世界にはあること。

    水に対する認識が180度変わるであろう本書は、
    ワールドワイドで物事は考える必要があることを
    改めて気付かせてくれるものであり、
    限られた資源を有効活用できるか否かは、
    人間ひとりひとりの心がけひとつであることも分かる。

    自分にとっては、やや冗長な内容と感じたが、
    浄水のシステム的な内容についても触れている内容で、
    幅広い知見を得ることができる。

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著者プロフィール

学習院大学文学部卒業。出版社勤務の後、ジャーナリストとして独立。アクアスフィア代表。国内外の水問題とその解決方法を取材し、発信。国や自治体への水対策の提言、子どもや一般市民を対象とする講演活動も行う。現在、参議院第一特別調査室客員調査員(水問題)、東京学芸大学客員准教授、NPO法人地域水道支援センター理事、日本水フォーラム節水リーダー、ウォーターエイドジャパン理事。著書に『日本の地下水が危ない』(幻冬舎新書)『水は誰のものか』(イマジン出版)『67億人の水』(日本経済新聞出版社)ほか多数。

「2014年 『通読できてよくわかる 水の科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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