- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569694511
感想・レビュー・書評
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同著者の『王道の日本~』の中国と日本に限定し、詳しくしたバージョン。
地政学の基本を知ることができた。
ロシア、韓国、中国と三国から侵略されているのに、何もできない現状がはがゆい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者・青山 繁晴は、日本のエネルギー安全保障、危機管理、国家安全保障、国際関係論、国家戦略立案の専門家。FNNスーパーニュースANCHOR(関西テレビなどのコメンテーターとして活躍する。関東の報道番組ではお目にかかれないような、幅広いネットワークからの情報にもとづき、ずばりと本質を突く発言で人気がある。たとえば上記の番組での彼の発言をご覧頂きたい。最近の「米中戦略経済対話」が、戦後の日米関係や国際関係の枠組みを大きく変える大事件であると熱っぽく語っている。→<a href="http://www.youtube.com/watch?v=ESvtZw127gg">2009年7月29日・青山繁春がずばり!</a>
本書も、中華人民共和国の勃興によって、日本がいかに大きなリスクを背負う可能性があるかを、強い危機意識とともに語っている。たとえば、中国の人口は国連提出13億人を1億数千万人超えているが、それを養うエネルギーが徹底的に不足している。1970年に日本の尖閣諸島周辺海域に大量の石油が埋蔵するとの調査結果が出ると、71年に突如中国は、尖閣諸島の領有権を主張した。また日本のEEZにも良質の海底油田やガス田が眠るが、そこで中国は大陸の大陸棚が続く範囲は、すべて中国のEEZだと主張し始めた。南沙諸島や西沙諸島は軍事力でベトナムやフィリッピンから奪っているので、今後、日本の周辺をめぐって中国の軍事的な展開の可能性もないとはいえない。日本は、そのような可能性をも視野にいれた国家戦略、外交戦略を考えなければならない。
2005年4月の反日暴動は、中国共産党中央宣伝部が仕掛けたといわれる。胡錦濤も承知の上である。この時、温家宝は、インドでシン大統領と会談し、シッキムを返すと言った。インドと3年間戦って奪った領土をである。その後、ロシアとも和解し、ウスリー川の領土問題を解決し、さらにベトナムとも関係改善した。それを日本のメディアは「中国は、平和外交に転じた」と書いたが、これには世界の戦略家たちが、日本ののんきさにあきれたという。中国は、本気で東への拡張を考え始めたと考えるべきなのである。そのために「後顧の憂いを絶った」と考えるのが国家戦略の基本である。
このように著者は、日本の国家戦略のなさを憂え、「日本は、滅びの門の前に立っている」のではないかと警告を発している。 -
言いたいことは分かるんだけどね。嫌みじゃなくて。
でもこの人のすごさはたぶん一緒に現地にいないと
わからんと思う。 -
日本人にぜひ読んでもらいたい一冊!
元気がでます。 -
20090804
青山繁治さん
ちょっと右よりだけど、日本の安保を心配した論。
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青山さんの本を始めてよみました。圧倒的な筆力。日本のことを真に憂いていなければここまでかけません。
あなたとあなたの子孫のためにぜひお読みください。 -
青山繁晴は関テレANCHOR水曜日の「ニュースでズバリ」のおじさん。
シンクタンクの所長で外交の専門家。で小説まで発表していることは事前に略歴を調べて知ってたからまえがきの文学的な語り口に特別驚きはしなかったけど今まで見てきた青山繁晴のイメージが変わった。
まず、この人の視点は(当然だけど)戦略的外交の立場で一貫している。中国のずるさと日本のずぼらさとを行き来するように告発しながら実質有用な対中論(対中観?)を展開している。
中国が得意とし、日本外交に欠けているセンスとして青山繁晴は地政学を挙げている。中国は侵略戦争を第二次大戦後もやっている唯一の国で、西南北の地続きの国にけん制しつつ、結果仲直りをすることで残る東を視野に入れ始めた。まさに三国志の国。
米軍を動かさずに東を侵食する絶妙な手段で日本領海の天然ガスを吸い上げるという強行もその流れに沿う。
尖閣諸島の領有如何を当面棚上げにすることで合意したはずがそれを無視してガス田を掘ってしまう中国。明らかにルール違反。対する日本は資源大国になる可能性があるのに目下必要でないから、あるいはどうせたいしたガス田じゃないからいらんという判断。つまり後代の国益なんてわしらは知らんという判断である。
青山は『子々孫々に手渡す』というような表現を要所で使う。後代の日本のためを思って政治をやれということだけど、こういうことをひとつの信念として論じる人はあまりいないし、自分はこういうおっさんをずっと待っていた。
終わりの章はなんか泣ける。
09.2.6
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沖縄が100年後も日本であるために沖縄を中国から守る。
今生きている自分のことだけを考えるのではなくて、未来の命のために命を捧げる。これはいい話だと思う。
でも、日米印豪とかはどうかな? ラマヌジャンのインドのはずが、数学オリンピックで悪い成績だったし。オーストラリア人には、ライアン・コネルがいるし。
青山氏の父親が繊維産業と関係なければ、シガニーウィーバーの父親が鉄鋼産業と関係なければ、とは思う。 -
中国が何を考えて昨今報道されている行動に至っているのかを詳細に分析された本。そして、日本という国が真の意味で主権在民にならないといけないと著者の青山繁晴氏は警鐘を発している。