- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569678313
作品紹介・あらすじ
「アンパンマン」「てのひらを太陽に」の父、やなせたかし。幼少期は劣等感に悩み、戦争も経験、作品がブレイクしたのは七十歳手前と、その人生は順風満帆ではなかったという。逆境でも希望を胸に前へ進んできた彼の言葉からは、生きることのよろこびがビシビシと伝わってくる。本書では心に刺さるやなせ氏の言葉を精選。忘れかけていた大切なものが、きっと見えてくる一冊。
感想・レビュー・書評
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元気なアンパンマンの父、やなせたかしさん。
90過ぎても現役で、シニアライフを満喫されている。どんどん自ら道を切り開いたのではなく、常に四番手、五番手で良くて、目の前のことには精一杯尽くすが、トップに立とうとは願わない。でも周りが、引き立ててくれる、自然とチャンスが訪れる、「晩期大成」「無欲の勝利」。
徹底的に敵を打ちのめすというところまで」いかない。
その手前で止めるということが、大事だと思っています。
どちらも本気でやれば、相手は死んでしまうだろう。
排除はするけど、殺さないのだ。
敵対する相手は排除しなくてはいけないが、撲滅すべきというわけではない。
コロナとワクチン、そして戦争。
ないのが一番だが、人の世界はどうもそうはいかないようです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やなせたかしさんの随筆を初めて読んだ。小さな頃から慣れ親しんだ「あんぱんまん」の作者としてはもちろん存じ上げていたが、戦争をはじめとした様々な苦労を乗り越え、70歳近くでようやく花開いたことはこの本で初めて知った。やなせさんは困難や悲しみがあるからこそ幸せがあるとして、芽が出なくても大好きな絵を描き続け楽しく生きてきたと語っている。また、人を喜ばせることこそが生きることだと述べている。本書では、生き方についてのやなせさんの言葉にたくさん触れられるが、どれも背中を押し前向きに生きる姿勢にしてくれるものだった。
あんぱんまんの誕生秘話やなぜ登場キャラクターが皆、拳を握っているのかといったことも知ることができる。幼児向けだからと手を抜かず、ひとつひとつに意味を持たせ、やなせさんの思いがたくさん込められた作品であることを実感した。だからこそ、本質を自然に見抜く子供たちから長年愛されているのだろう。
以前高知を旅行した際、あんぱんまんミュージアムを訪れたが、この本を読んだ今、再び訪れたいと思った。 -
やなせたかし先生の言葉は、とても心にしみる。(電子書籍)
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継続すること、楽しむこと、人が生きる上での酸いも甘いもを教えてくださる一冊でした。
やさせさんが漫画を描き始めたのが、いまの私の年齢よりも先の話で31歳になってからというのは衝撃でした。
90過ぎても忙しく、楽しいとはかっこいい人生だと感じました。
そこら辺の自己啓発本よりも全然刺さります。 -
ずっと手元に置いておきたいと思った一冊になりました!
詩と解説が見開きになっており読みやすかったです。
前向きな気持ちになれて心が温かくなりました。やなせさんはとても苦労された時代もあったようですが、やさぐれず前向きに生きていらっしゃったんだなぁと思いました。世代を超えてどの世代にも通じる信念や生きるヒントが散りばめられていました。 -
子どもの時、自分自身も大変お世話になったアンパンマン。
今の子ども達も夢中になってる昭和から今現在、令和も変わらず愛されている作品で
やなせたかしってどんな人だろうかと、なんとなくのネットで転がってる話題くらいしか知らなかったけど
まさに晩年の晩年、超大器晩成型なのではないかと。
紆余曲折、いろんなことがあった半生の記録とか
作品も沢山出てきてとても良
一寸先は闇だというけど
その更に一寸先は光。
ただただ、奮い立つ。
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2020/07/11読了
周りの小さな子どもたちは、みんなアンパンマンが大好き。
「てのひらを太陽に」や「アンパンマンのマーチ」の作詞でもある、やなせたかしさん。
アンパンマンのキャラクターやアニメだけではなく、やなせたかしさんの言葉からも、前向きになれる、勇気をくれるメッセージがつまっているなと思っていました。
今回、ふとこの本をネットで見つけ、すぐに購入し読んでみました。
アンパンマンのキャラクターにこめられた思い、どんなふうにしてアンパンマンが生まれたのか、やなせたかしさんの人生や考え、などなど中身が盛りだくさんでした。
読んでよかった一冊です!! -
やなせさんの名言がつまっている…!
特に握り拳で涙をふく話が好き。アンパンマンのキャラクターたちはみんな手がグーで、それはつらい時もぐっと力を入れてこらえて、その拳で涙をふけば勇気が出る、と。そのページを読んだときは心にじわじわ届いて、ありがとうの気持ちで泣きそうになるくらい勇気が出た。
以前読んだやなせさんの他の本にも、正義は愛であって、完全無欠で“絶対的な”悪をやっつけるわけではないから自分も傷つく、とあったけど、だからこそアンパンマンたちは握り拳=つらい時や泣きたくなる時もあるけど自分に立ち向かっているのだと感心した。人の弱さに向き合っている本当のヒーローだから、子どもたちもあんなに惹かれるのだと思う。 -
-2014/03/23
「立派な人間」に憧れるけど、本当に必要とされるのは「親切な人間」「優しい人間」なのではないでしょうか。これなら誰にも可能性がある。
全ての人への応援歌 -
【詩は、心にほころびを与えるものでなければいけない。気づまりな人生に吹き込むさわやかな風、ほっとするやさしさがなければいけない。】
・・・なんて優しい言葉なんだ。