餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか? 読むだけで「会計センス」が身につく本! (PHP文庫)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569676333

作品紹介・あらすじ

急逝した父親の遺言で、倒産寸前のアパレル会社「ハンナ」を継ぐことになった由紀。ところが、経営はずぶの素人。
そんななか、メインバンクの支店長は、今後いっさい追加融資には応じないことを通告するとともに、1年以内に借入金を返済することを要求してきた。
困り果てた由紀は、同じマンションに住む謎のコンサルト・安曇に助けを求める。安曇は「会社を立て直すためには、会計を学ぶことが必要だ」と言い、こうして月1回のレクチャーが始まった。
「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」「大トロはなぜ儲からないのか?」など、安曇の意表をつく質問に最初は戸惑っていた由紀も、次第に「経営に不可欠な会計知識」を身につけていく。
そして1年後、ついに運命の日がやってきた。果たして由紀は危機を脱し、ハンナを再建することができたのか……。
ストーリーを楽しく読み進めるうちに「使える会計知識」や「経営センス」が自然と身につく、入門書の決定版!シリーズ累計40万部のベストセラー、待望の文庫化!

感想・レビュー・書評

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  • 日本航空の再生に稲盛氏が任命された時、最初に幹部クラスと全員の面談を行った。その時の感想が、彼らは八百屋の経営もできない、というものだった。
    この経営とは、経営戦略なんて大それたものでなく、要は会計である。現金が回らなければ会社は継続できない。私の実家も工場をいくつか経営していたが、お金が回らず破綻した…

    本書は会計の入門書であるが、多くの入門書が理論や計算方法を解説するのに対し、会計が会社の経営にどう役立つのか、に重点を置く。

    ここ数年、ビジネスの入門書では、女性を主人公に物語ベースで解説するのが定番のようで、本書の主人公の由紀も、入社5年で急遽父の会社を引き継ぐことになる。そこに現れるメンターは、著者の理想の自分像なのか、ワイン好きの紳士。物語の展開も文体もラノベっぽく、中高生にも読みやすそうだ。

    しかしながら内容は馬鹿にできない。バランスシートを現金製造機、調達資金の色分け、と本質的に表し、良く言われる流動比率200%を否定し、売掛金+在庫<買掛金を目指す、など実用的である。20年前にこの本を読んでいれば、と悔やまれる。

    なお、中盤からの粉飾決算、原価計算、などは、知っていればスラスラ読めるが、ゼロベースだと辛いかも知れない。グロービスの会計などを併せて読むとよく分かるだろう。

  • 一回読むだけではなかなか難しい。

  • はるか昔に読んだけど再読。一章に一回くらいキモい描写があるが内容はよくできていると思う。正確さは置いておいて管理会計の骨子をざっくりと復習するのに役立ちます。

  • 倒産寸前の会社を残して亡くなった父に代わり、突然社長の座に就くことになった娘が、右も左も分からないところから1年間で立派な社長へと成長するストーリーを通して会計知識を身につけることができる本。

    損益計算書、バランスシート、決算書の読み方や、経営計画、利益構造、粉飾決算の見破り方について学ぶことができる。

    アドバイスをくれるコンサルから指定された飲食店で物語が進み、会計知識を飲食店の経営と紐づけて説明してくれているので非常にわかりやすい。

  • 社会人として会計くらい少しは知っておかなきゃなと数年前に買って読み、最近本棚で発見して何気なく読み返した。

    業績の苦しいアパレル会社の社長に突然抜擢された主人公が、安曇先生というコンサルのレクチャーを受けながら経営を立て直すという、具体的なエピソードをベースに学べる。

    説明の分かりやすさに加えて、短い章立てでコンパクトで読みやすい。

    そして、各章のレクチャーが様々な料理店で行われ、レクチャーの内容とリンクしている点がさらに分かりやすさの一助となっている。

    自分は会計を扱う仕事はしていないが、会計的な視点で自分の会社やプロジェクト、働き方などを見なきゃ行けないなと気付かせてくれた。

  • ストーリー仕立てで会計の基本が学べる。
    難易度が上がるのが早く、本書の説明だけでついていけない箇所もあったが、なんとなく知識として知っておくだけでも、勉強になりそう。

  • 見かけに騙されない!

  • ストーリー仕立てに会計の基礎が描かれており、サクサ ク読めた。自分の知識不足からか一回ではすんなり理解できなかった点があるので、必要に応じて複読したいと思う。

  • 基本の確認のつもりで読んだけど、会計で気をつけるべき点をもう一度確認することになった。特に不正会計の部分、もっと事例を学ばないといけないな、と実感。

  • 会計の基礎知識をストーリー仕立てで優しく教えてくれる、会計の入門書のさらにその準備体操みたいな位置づけの本書。

    極めて優しく丁寧に解説してくれているので、畑違いな私でも難なく読めます。
    主人公が簿記のボの字すら知らないという設定も追い風です。

    B/Sの読み方から損益分岐点、そして逆粉飾決算の事例とか、浅く広く楽しめます。

    読んだ結果、やっぱり本腰入れて会計も勉強しないといけないなーなんて少し危機感を抱いたり。それでも腰が重たい自分がめんどくさい。

    会計の本格的な知識は得られませんが、一つの娯楽としては楽しく読めました。

    ちなみにタイトルはそこまで内容には関係していないです。

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著者プロフィール

公認会計士、税理士、大学院教員(管理会計)。外資系会計事務所、監査法人勤務を経て独立。現在、経営コンサルティング、会計システムの設計・導入指導、講演活動を行っている。
ベストセラー『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』(ダイヤモンド社)、『ドラッカーと会計の話をしよう』(中経出版)ほか著書多数。
家計も会社経営も目的は同じで、「お金」はそれに振り回されるのではなく、「満足度の高い人生」を送るために使うべきだと説く。目から鱗のアイデアとアドバイスが好評。

「2022年 『正しい家計管理 長期プラン編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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