相棒 (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569675503

作品紹介・あらすじ

時は幕末、京の都-。大政奉還を目前に控え、徳川慶喜暗殺未遂事件が起こった。幕閣から犯人探索の密命を受けたのは、坂本龍馬と新選組副長土方歳三。しかし二人に与えられた時間は、わずか二日間だった。いがみ合い、衝突しながら捜査を続ける二人が最後に行きついた人物とは?そして龍馬暗殺の真相を知った土方は?幕末維新のオールキャストでおくる、傑作エンタテインメント長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • 幕末の時代、敵同士である土方歳三と坂本龍馬が幕府の命令で一緒に行動することになるという有り得ない設定。
    歴史のifでこういうのも面白い。
    たった二日の出来事だけれども、緊迫感やドラマがあって良かった。
    2人の性格もまた正反対ながら好感が持てる。
    歴史上の結末がわかっているからこそ切なさもあった。

    ただ、幕末に詳しくないので人物名などがややこしくて最初ちょっと混乱しちゃった。

  • ツイッターでよく見かけたので購入。
    新撰組土方歳三と坂本龍馬が将軍狙撃事件の犯人を追う歴史ミステリー。
    宿敵同士の土方、龍馬を組ませる奇抜な発想に目が行きがちだが、幕末の社会情勢、各藩の関係、登場人物が丹念に描かれており最後まで臨場感、緊張感、リアリティに溢れる良作だった。
    まさかの結末もロマンがあって良かった。

    この作品が初めての新撰組作品の方には
    司馬遼太郎の「燃えよ剣」「龍馬がゆく」、
    北方謙三の「黒龍の柩」、
    浅田次郎の「壬生義士伝」「輪違屋糸里」「一刀斎夢録」、
    木内昇の「新撰組 幕末の青嵐」
    小松エメルの「夢の燈影」などもおすすめしたい。

  • 「さすが、五十嵐貴久さん」と改めて思った一冊でした。

    可笑しな設定ではあるのですが、読んでいるうちにこれがホントなのでは?って思ってしまったり、というか思いたいwww
    坂本と土方。どちらも人気がありますよねー。
    道中、段々と二人の息があってきて、それと同時にちょっとしたしぐさも同じようになっていく辺りの描写も読んでいてうなってしまいました。

    それにしても五十嵐貴久さん凄すぎる。

  • あり得ない、けど面白い!
    龍馬と土方が、組んで将軍暗殺未遂の事件に迫り、二人がいつしか相棒となる。
    荒唐無稽のストーリーながら、良く練られた人物像と、時代設定を丁寧に描くことで、物語に魂と真実味が宿る。司馬遼太郎やおーい龍馬で好きになった龍馬と土方が持つ魅力と人物像を少しも損なうことなく、存分にこの物語世界で躍動させている。脇役たちも、しっかり描かれていて違和感ない。真実と見まごうごときの筆致で、心ゆくまで楽しめる。
    『いいか、伊東。ひとつだけ教えてやろう。てめえが殺したのは坂本じゃねえ。この国の明日だ。てめえが斬ったのは、そういう男だったんだよ』
    このセリフを、土方に言わせるか!もう、本当、たまらねえ!痺れる!

  • 坂本龍馬と土方歳三がコンビ結成!?

    時勢が大政奉還に向かう幕末、徳川慶喜暗殺未遂事件が起きる!
    体制を維持するのが困難となっている幕府にとって坂本龍馬プロデュースの『大政奉還』は正に『渡に船』そんな中起きた容疑者不明の暗殺未遂事件により将軍は疑心暗鬼となる!?
    『このまま大政奉還して大丈夫?』
    幕府側の意思決定に暗雲を齎す暗殺未遂事件を払拭する為、捜査を命じられたのが!

    新撰組鬼の副長 土方歳三
    幕末のコーディネーター 坂本龍馬

    一触即発コンビが幕末の京都を疾走する!

    容疑者は幕末の英雄達ほぼ全員!!!
    しかもリミットはたったの二日間!?

    はたして彼等は、コンビが破錠する事無く犯人に辿り着くことが出来るのか?



    読んでいる時の二人のイメージはこんなんでした↓
    土方歳三=山本耕史
    坂本龍馬=内野聖陽

    因みに来年正月にNHKにてドラマ化されるらしいです!

  • 大政奉還を目前に控え、徳川慶喜暗殺未遂事件が起きた。
    犯人探しの密命を受けたのは坂本龍馬と土方歳三。
    あり得ない組み合わせの二人が、ぶつかり合いながら何かを感じ合い、捜査を進める姿がとても面白くて、引き込まれた。
    幕末には疎い自分も、エンタメ小説として楽しく読めました。

  • 歴史・時代小説にIFものは数多あれど、これは読ませるなぁ。龍馬と土方がバディになるというあり得ない設定ながらも、これが実は歴史的な事実じゃねぇ、と錯覚させられる。というか、こうあって欲しいと思ってしまいます。ドラマも楽しみです!

  • 妄想なのか、させられたのか。しかも最後に坂本龍馬が生きてる異国の地で、そして土方歳三は信念の前に死ぬってこと。相反すると思われたが2人が並び立つと物凄いエネルギーを生み出す。実際事件解決したから、幕府なんかがんじがらめの何も出来ない腐食の集まり、事実があるし、こうして物語になるのも良いな、伊東が暗殺したと書くのもいいんだよね、実際あーいう腐った人間で一生語り継ぐ歴史に残る、よかったじゃないか、やった事がそのままでも反映されて。犯人探すクライマックスに向かうジワジワ感もいいしだね。でも新撰組は苦手だね

  • 徳川慶喜暗殺未遂が起こり犯人探しのため佐幕派倒幕派両方を探れるようにと土方歳三と坂本龍馬に命令が下った

    凸凹コンビで面白かった
    2人より命令した方の無茶振りがひどいなと(~_~;)

    犯人もだけど意外な結末でびっくりでした



  • 幕末好きな人はたまらない作品。
    坂本龍馬と坂本龍馬を捕まえようとしていた新撰組の土方がバディになるって考えだけでも面白い。

    最後の章の「沖田総司の手紙」は泣けます。
    こういう展開にもっていくんだって感じだけど、それはそれでよかった。

    この時代の色々な人物でてて、その人達の会話に性格とか出ててとても面白かった。

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業。『リカ』で第2回ホラーサスペンス大賞を受賞し、翌02年デビュー。以来、警察小説・青春小説・サスペンス・時代小説等、ジャンルにとらわれずに活躍中。

「2023年 『交渉人・遠野麻衣子 爆弾魔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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