- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569655758
感想・レビュー・書評
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本題の精神科医はなぜ心を病むのかというのは謎のまま(というか本文と題名が乖離している)が、日本の精神医学の特殊性、世界との違いがはっきりわかった。精神科医の教育の問題、政治の問題など広く浅く精神医療の問題性を浮き彫りにしていると思う。うつ病などにも運動療法が効くとか、抗鬱として葉酸であったり、セントジョーンズというハーブが効くなんてまったく知らなった。読書療法やコンピューター療法などイギリスの取り組みも興味深い。
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2012/02/17
今まで読んできた精神科医の書いた著書の中では
一番読みやすく、かつまともな印象を受けた。
「精神科医は一般人の五倍自殺する!?」
という前書きから始まり、精神科医自体の抱える問題、
その背景としての医師不足や多様化するニーズ、
日本における精神科医の育成システムのお粗末さ、
結果として、薬も満足に使えない医師を生み出している現状が
生々しく書かれている。
第9章では、精神科医に頼らずできるセルフヘルプとしての
サプリメントや読書療法、認知療法、運動療法などが紹介されており、
現在、病に悩んでいる人でも気軽に実践できるものでした。
まだまだ精神科は発展途上であり、精神療法を体系的に学ぶには
欧米できちんとした訓練を受けるという選択肢も
大いに考えるべきだと思った。
ちなみに、この本で紹介されている
統合失調症の切り札とも言える治療薬クロザピンは、
2009年以降、無事日本でも販売されるようになった。 -
精神科医の目線から書かれていたが読みやすい。
現状をよく掴めたと思う。 -
精神科のお世話にはなりたくない、と思った…。