- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569633619
作品紹介・あらすじ
「国のかたち」とはいかにして見直されるべきか。建国二百年で、辺境の小国から超大国となったアメリカ。その国柄を表す最高法規・合衆国憲法は、自主独立の精神を今なお堅持している。だが、その運用をめぐっては様々な論議の連続であった。連邦と州での権限争い、奴隷制度をめぐる南北の対立、二度の世界大戦や冷戦下での言論の自由…。国のあり方そのものを揺るがす時代の要請に対し、憲法はいかに解釈・修正されてきたのか。ロイヤーであり、駐米公使も務める著者が、憲法を通じて合衆国の歴史を物語る。
感想・レビュー・書評
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アメリカという連邦国の基盤がいかに弱かったのか。上は奴隷制度を巡って、政治が動く。リンカーンの南北戦争の勝利まで。
・ゲティスバーグ演説は単に連邦政府が民主的なことを述べたのではない。単一の連邦政府であることを強調したのだ。
・アメリカは中央銀行をもたない。
・ストウ夫人は南部の奴隷の生活を何も知らなかった。
・最高裁判事が事前に判決内容を大統領にもらすと無効になる。
・軍事上の必要から奴隷解放宣言が出された。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最高裁、大統領を選ぶ
アメリカ合衆国憲法の誕生
憲法批准と『ザ・フェデラリスト』
憲法を解釈するのはだれか
マーシャル判事と連邦の優越
チェロキー族事件と涙の道
黒人奴隷とアメリカ憲法
奴隷問題の変質と南北間の緊張
合衆国の拡大と奴隷問題
ドレッド・スコット事件
南北戦争への序曲
連邦分裂と南北戦争の始まり
南北戦争と憲法
著者:阿川尚之(1951-、東京都、法学) -
アメリカの独立戦争、奴隷問題、南北戦争と憲法について書かれている。
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とても面白い。憲法問題は難しいものであるが、筆者の分かりやすい解説で憲法の規定と判例がスラスラと頭に入ってくる。そしてあまり注目されてこなかった最高裁の役割にもスポットが当てられており、目からウロコの発見に満ち溢れている。
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大学時代に買ったきり本棚に眠らせてた本を、アメリカ赴任に際して読んでみました。日本にはない州制度を理解できると同時に、憲法という文書が持つ力強さを感じるとることができます。学生時代に憲法を勉強しても楽しかっただろうなと思いました。
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アメリカの建国からの歴史を合衆国憲法の変遷の観点から照らし出された書。上巻は南北戦争まで描いており、アメリカ史に全く通じていない方でもすらすらと分かりやすい文体で記されているのがありがたかったです。
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アメリカの歴史を憲法を通じて学ぶことができる。州と連邦の関係、南北戦争と奴隷制度、司法の在り方など、アメリカの成り立ちにおいて最も大事なトピックを網羅的に解説している。この本を読むことでアメリカ合衆国の見方が変わった。
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『ぼくらの頭脳の鍛え方』
文庫&新書百冊(立花隆選)132
アメリカ -
阿川佐和子さんのお兄さんが書いています。
やさしく書かれているので、私でも理解できました。 -
アメリカの最高裁は存在感があります。