社員心得帖

著者 :
  • PHP研究所
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本棚登録 : 111
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (110ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569534053

作品紹介・あらすじ

企業組織に生きる者にはいかなる心がまえが必要なのか。新入社員から中堅、幹部まで、働く喜びや生きがいを味わい、自らの能力を高めるためになすべきことを説いた書。

感想・レビュー・書評

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  • ★入社した会社に対して、運命と観ずる覚悟を。

     私は大学三年生で、これから就職活動を控えている。大学のある授業では、各自に次の進路を仮決定させ、それに向かい頑張ることを鼓舞している。私は民間企業への職を志しているが、まずそれに向かうために、「働く」の意味をもう一度じっくり考えてみたかった。そして、その中でこの本と出会った。

     「経営の神様」と呼ばれる松下幸之助。この人は実際生活の中で何を考え、また、それをどのように社員に伝えてきたのだろうか?この本はそれを知るにぴったりの本だった。形式は日記調。文字も大きい。本が苦手な読者にも読みやすさを配慮した本だと思う。それとなにより、すべて松下氏の言葉で書かれているため、飽きずに最後まで読める。

     「自分がこの会社に入社したのは、一つの運命であるという覚悟を持ち働くこと」。
     学生は様々な人に相談し、自分の志望する会社を決める。また、会社は「こういう人が必要」と考え採用する。「会社に入る」とは、自分とその会社の双方の意思の一致により実現するものである。しかし、その会社で働きたいと思う人でも、様々な事情でその願いがかなわなくなる。また会社が「こういう人にぜひ来て欲しい」と思っても、それがその人の都合で出来ないこともある。そのため、双方の意思の一致に加えて、結ばれるためになにか目に見えない大きな力が働くのである。もしそのように考えられたら、その後の困難な会社生活の上でも、非常に力強いものが生まれてくる。
     「運命」というと、なんとなくうさんくさい。でも、この先10年か30年か長くその会社で勤める事を考えると、多くの会社がある中で、その一つの結びつきに引っかかるという事は奇跡に近い。会社の評価を良くすることも、上司と以心伝心するような信頼関係を築くことも、一朝一夕でできるわけではない。この本を読んで「働く」とはなかなか意味が深いものだと知った。
    どう足掻こうと、就職できる会社は一つだけ。それならば、自分にとって最善の会社と結びつきたい。そう思ったら、社会で働くことの不安感や、また、採用に落ちたり受かったりという連鎖は、自分がその会社でどれだけ素晴らしい人間になれるかの必要不可欠なステップなんだろう思った。

    (オススメ人: 川口 静香)

  • 1981年初版。これまた名著。素直な心で読むべし

  • (1984.03.05読了)(拝借)
    (「BOOK」データベースより)
    規模の大小を問わず、経営の全責任を負う社長を頂点に、企業は幾つかの部や課などの組織によって構成され、それはさらに社員一人ひとりによって構成されている。企業の一員として、さらには部の一員、課の一員として組織に生きる社員には如何なる心がまえが必要なのか。経験浅い新入社員から中堅、幹部社員まで、社員として働く喜びや生きがいをより豊かに味わい、自己の能力を高めるための心得を説く自己啓発書。

    ☆関連図書(既読)
    「人事万華鏡」松下幸之助著、PHP研究所、1977.09.10
    「実践経営哲学」松下幸之助著、PHP研究所、1978.06.26
    「経営のコツここなりと気づいた価値は百万両」松下幸之助著、PHP研究所、1980.03.20

  • 仕事を心底好きになり、楽しむことが成功の秘訣。
    積極性・信念を持って、常に最善の努力を重ね、仕事に取り組む。
    仕事に悩んだとき読み返したい、仕事愛あふれる本。

  • 言わずと知れた一冊をたまに読み返す。最近理想のリーダーシップをよく考えるので、中堅・重役社員向けの心得も非常に参考になる。

  • 高橋(た)です。
    上司も顧客と思って接しなさい。能力を持っていても、それを伝える力がないと意味がない。など、現代のビジネス書籍に書いてあるような内容が、松下幸之助ならではの平易な文章で書かれていて、読みやすく、心に響く。1981年に書かれたという点から、大事なことは普遍的であると痛感させられる。

  • すべての社員の方へ。

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著者プロフィール

パナソニック創業者

「2019年 『現場で闘うリーダーに知っておいてほしいこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松下幸之助の作品

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